音楽の喜び フルートとともに

フルート教室  久米素子 松井山手駅 牧野駅 090-9702-8163 motokofl@ezweb.ne.jp

モーツアルトのフルート4重奏曲

2012-02-21 21:13:18 | 名曲

海住山寺のお庭にあった木の木肌が、とても美しかったので写真に撮りました。調べてみたらかごの木だそうです。成長すると木の皮がポロポロと落ちて、白い斑入りになるそうです。
かごというのは、鹿子(かご)のことで、木肌が鹿の子どもの肌の、斑入りと似ているからついたそうです。

モーツアルトのフルート4重奏曲は、4曲が現存しています。
1977年モーツアルト21歳のときの作品です。
K.285 Ddur
K.285a Gdur
K.285b Cmajor
K.298 Amajor  

オランダの商人ドゥジャンの依頼で、作曲しましたが、フルート協奏曲3曲と、フルート4重奏曲を何曲かという依頼に、協奏曲2曲、うち一曲はオーボエ協奏曲の編曲。とこれらの4重奏という結果に、報酬は減額され、今もフルート奏者のトラウマとなる一言を父に書き送っています。
「我慢できない楽器のためにずっと作曲しなくてはならず、うんざりしています。」

アロイジア・ウェーバーとの恋に悩んでいて満足仕事が出来なかったいい訳だとか、

当時のベーム以前のフルートは音程が悪く、もしベーム式を知っていたら、きっとモーツアルトはフルートを大好きになっていただろう。

とか、もし、本当にきらいだったら、あんなに美しい曲を残せたはずがないだろう。

などと、諸説、今も出続けています。

次の年も、フルートとハープのための協奏曲をギーム公と令嬢のために書いていますが、このときも、値切られ、半額しか報酬をもらっていません。
この名曲を値切るとは。

とにかく、フルートのために書いては、いやな目にあっていたのは確か。
もし、この時、気前良く、ドゥジャンと、ギーム公が支払っていれば、今頃、モーツアルトのフルートの名曲で世界はあふれていたかもしれない。そう思うとこの二人がうらめしい。