阪神淡路大震災から30年。
初演マドレーヌ寺院の祭壇
レクイエムの初稿
5時46分。枚方市にいましたが、じとーっとした空気に目が覚め、「なぜ目が覚めたんだろう?変な空気。」と思っているとゴオッーとすごい音がして、ドーンと音がして地面が30センチ位吹っ飛んた気がしました。
思わず隣で寝ていたまだ赤ちゃんの次男の上にかぶさっって、夫の隣で寝ている長男を助けてもらおうと夫を起こしたら
「大丈夫。今のは震度5。」と言ってまた寝入ってしまいました。
それでもその後長い事揺れていたので、次男にかぶさったまま、恐怖に震えていました。
しかし、夫が、よく寝ているのでおさまったら寝てしまいました。
朝になってテレビを見ながら夫が「大変なことが起きたみたいだ。」
阪神高速が倒れた映像が映っていました。
それでも落ち着いて仕事に出かけてしまった夫を見て、私もパイアスが働いていたのか、いつものように子どもを連れて近くの公園に行きました。
さすがに誰もいず、…そうかぁ…。と思ってすぐに家に帰りました。
うちは食器棚の中のカップが1個割れただけでした。
でもご近所の幼稚園児3人の母は、長くDVを夫から受けていて、離婚して神戸の実家に帰ろうとしていた矢先の震災。
実家が全壊。
絶望して自ら死を選ばれました。
わたしとはあまり関わりがなかったのに、亡くなる2ヶ月ほど前に雪柳の花を手に抱えられないほどの大きな束にして玄関に立っておられました。
何を話したか覚えていない。お天気の話しとか、とりとめのない話しをして「あまりよく知らない方なのに、なぜ、こんなに親切にしてくれるんだろう?」と疑問を持ったまま雪柳を頂いて別れました。
まだ若かった私は人への理解が足りなくて何もしなかった。
もっとちゃんと向き合って入れば、震災がなかったら、彼女は今も生きていたかもしれない。
いや、そんなに私は万能では無い、救えたかもなんて考えるのは傲慢なこと。
それでも毎年この時期になると彼女のことを思い出さずにはいられないのです。
そして、私がそれから10年の間、
CAP子どもへの暴力防止プログラム
https://cap-j.net/program
に取り組んだのは彼女のような境遇の親や子どもをなんとかしたかったからだったんだ。と思い至りました。
やっぱり傲慢〜!
ガブリエル フォーレ(1845-1924年)フランス王国パミエ生まれ、フランス共和国パリ没
ジョン・シンガー・サージェントによるフォーレ、1889年
の「レクイエム」ニ短調op48
作曲の動機は、父親が1885年7月、母親が1887年12月にそれぞれ死去したことと言われていますが、フォーレが残しているスケッチによると、遅くとも1887年秋には作曲に着手していて、母親の死は直接関係していないと考えられます。
さらにフォーレは、
「私のレクイエムは、特定の人物や事柄を意識して書いたものではありません。……あえていえば、楽しみのためでしょうか」
と書き残しています。
また、マドレーヌ寺院での初演では、寺院の司祭から斬新過ぎると叱責されました。
初演マドレーヌ寺院の祭壇
このほか、当時から
「死の恐ろしさが表現されていない」「異教徒的」などとの批判が出されました。
フォーレのレクイエムは当時のカトリックの死者ミサでは必須であった「怒りの日」を欠き、そのままではミサに用いることの出来ない形式をとっています。
これに対してフォーレは1902年に次のような手紙を書いています。
「私のレクイエム……は、死に対する恐怖感を表現していないと言われており、なかにはこの曲を死の子守歌と呼んだ人もいます。しかし、私には、死はそのように感じられるのであり、それは苦しみというより、むしろ永遠の至福の喜びに満ちた開放感に他なりません」
また、晩年の1921年にルネ・フォーショワ(歌劇『ペネロペ』の脚本を手がけた脚本家)への手紙に次のように書いていまする。
「私が宗教的幻想として抱いたものは、すべてレクイエムの中に込めました。それに、このレクイエムですら、徹頭徹尾、人間的な感情によって支配されているのです。つまり、それは永遠的安らぎに対する信頼感です」
レクイエムの初稿
第1曲 イントロイトゥスとキリエ(Introitus et Kyrie)
前奏曲と神の憐れみ給え
第2曲 オッフェルトリウム(Offertorium)
パンと葡萄酒を聖壇に捧げる
第3曲 サンクトゥス(Sanctus)
聖なるかな
第4曲 ピエ・イェズ(Pie Jesu)
慈悲深いイエス
第5曲 アニュス・デイ(Agnus Dei)
神の子羊
第6曲 リベラ・メ(Libera me)
我を救い給え
第7曲 イン・パラディスム(In paradisum)楽園へ
イン・パラディウム
天使たちがあなたを楽園へと導きますように。
あなたの到着にあたって 殉教者たちがあなたを迎えますように。
そしてあなたを聖なる都エルサレムへと 導きますように。
天使たちの聖歌隊があなたを迎えますように。
かつて貧しかったラザロと共に あなたが永遠のやすらぎを得られますように。
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