音楽の喜び フルートとともに

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木製フルート、象牙のフルート

2018-08-03 22:11:46 | 楽器
今日は京橋でギターのTさんと待ち合わせ。
フルートのコレクションを見せてくれることになっています。
「どうしてフルートを?」
「バブルの時に、円が77円位の時があったんですよ。その時に安く手に入れたんですよ。」

「ピッコロからみます?」
「3本あるんですが」

「ほうっ!」
古いです。
吹いてみました。
二本はなんとか鳴りますが、1本は音がでません。
ヘッドを回してみると、軽く回り抜けてしまいました。
コルクが痩せているだけでなく、反響板がありません。これでは音はでません。
タンポは耐久性のあるストロヴィンガーのようですが、経年変化で、崩れてホールの方にくっついているのもあります。
キーは緑しょうがわいています。

他の二本はそこまでではないですが、目にみえないスキがあるのか、キーを押さえても音が変わりません。
それでも、ピッコロの頭部管の感触は温かく、音は木管特有のいい音がします。

「フルートを見ますか?」

このフルートは、キーが少ないですが、トーンホールの位置が右手の三つが極端に幅が広いです。
しかも、H管。
これも残念ながら、キーの方は全面修理しないとつかえません。

最後の一本は、象牙の頭部管がついています。

この頭部管は、とてもいいです。
ただし、縦にパックリ割れていて、セロテープでグルグル巻きにしています。
コルクを変えてもらったそうですが、湿気を吸って膨張してはまりません。
キーは凄すぎます。


これ全部押さえるのは大変そうな。

全部オーバーホールして吹いてみたいですが、部品も無く、いくらかかるかわかりません。
しかし、それでも吹いてみたい温かい音です。
古いものが新式になるときに、無駄だとして削ぎ落としてきた中に宝物を見つけたかんじです。

おかげさまで、とても、おもしろい時間を過ごしました。