音楽の喜び フルートとともに

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アルペジョーネ

2020-06-10 22:51:35 | 名曲
オリヅルランがさいていました。
玄関にあるのに

気づいていませんでした。
奥ゆかしいお花です。

6月末にするオンラインコンサートでギターの高井さんから頼まれたのが シューベルトのアルペジョーネソナタ。
1楽章だけですが ネットデュエットとズームで あわせます。

アルペジョーネというのは 失われた楽器で チェロのような形をしていて フレットがついていました。
1823年に考案されて、 1871年 シューベルトが アルペジョーネソナタを書いた時には もう忘れられて いました。

50年持たなかった。

同じ年に開発されたのがアコーディオン。
1827年にはベーム式フルートが世にでて、1840年にはサックスができ、

楽器の改発のビッグバンみたいなのがあって、新しい楽器ができては消えていった時代でした。

既存の楽器も軒並み音量を大きく改発されています。

1700年代から1800年代の楽器の音量調査を行ったデータがありました。
https://musashino-music.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=30&item_no=1&attribute_id=22&file_no=

商業音楽というものが成り立つようになり、ホールで 大勢の観客を入れて 演奏されるように なったことと 無縁ではない気がします。

そう思うとアルペジョーネは 今聞かれている チェロよりは音量が少し小さかったのではないかと思います。

シューベルトのこのソナタがあまりにも良くできていたせいで、いろいろな楽器で演奏され、アルペジョーネという楽器もその度に人々の想いの中に蘇ってくるのです。



Modale組曲

2020-06-10 00:24:23 | 名曲
今年初咲きました。


ブロッホのモーダレ組曲をお願いされました。
8/21(金)14:00シンフォニーホールで演奏します。

ソーシャルディスタンスをとって市松模様にシートを使います。

医療従事者は無料ご招待。
しかし、実現できるのか?
今から心配です。

Modaleという言葉を調べてみましたが、ネットでは出てきません。

ブロッホは1880~1959年スイス生まれのユダヤ人でアメリカにわたって活躍しました。
英語でもなく、フランス語でもなくラテン語でもなく…。

行き着いたのは旋法 モードのことらしい。

音楽用語です。
例えば初めの部分は、Eを中心としたフリジアンモード(フリギア旋法)
Cから始めるとハ長調、これはイオニア旋法と言われるものですが、Eから始まると第一音EとFの間と第五音Bと第六音Cの間が半音になる並びになります。

これがフリジアンモード言われるもので、伴奏は第一音と第五音を鳴らすとどこでも合います。

古代から使われていましたが、残ったのは調性音楽でした。
しかし、現代の作曲家はモードの中に新しい響きを見つけて多くの人が使いました。

Modale組曲。
この中にいくつのモードが含まれているか?
新しいけれど、意外に懐かしいモードの世界を楽しめる曲になっています。