月曜日18:00〜は渡辺橋近くのサロンドプリンシパルでフルートアンサンブルエスカルの練習でした。
1910年ラヴェル
より呼び出され、“ダフニスとクロエ”と銘打った1冊の台本を手渡されました。
フランスの画家ラファエル・コランの作品『ダフニスとクロエ』
において、ロシア・バレエ団(バレエ リュス)により初演されました。
無料体験の方がいらして、張り切っていましたが、
曲が初見の「アルルの女」の組曲と「くるみ割り人形」2回目。
楽器をどれにする?から始まりましたが、神戸のメンバー2人も加わって、アルルはフルート6th まであり、それにアルト、バス、コントラバス。
大編成です。それにピアノと太鼓も加わるかも。
アルト・フルートを演奏する人が足りなくて少し問題になりました。
職場が変わってアルト・フルートを仕事の間おいとけない!アルト嬢
Tさんが練習の時は貸してくれることになって解決。
くるみ割り人形はほぼバスの無い曲があって楽かと思ったら動きがあって結構難しい。
でも楽しい。定期演奏会は11月。
みんな意気軒昂です。
モーリス ラヴェル(1875-1937年)フランス共和国パリ生まれ、フランス共和国パリ没
1910年ラヴェル
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲
1909年、ラヴェルはロシア・バレエ団の主宰者であるセルゲイ・ディアギレフ(1879-1929年)
より呼び出され、“ダフニスとクロエ”と銘打った1冊の台本を手渡されました。
フランスの画家ラファエル・コランの作品『ダフニスとクロエ』
「来年うちがやる新作バレエを作曲して欲しいんだ」
それは振付師ミハイル フォーキン(1880−1942年)
が、古代ギリシァに伝わる物語を基に5年の歳月をかけて自ら起こした台本でした。
ラヴェルは持ち帰り、ページを繰ってはみたものの・・・時間をじっくりかけて作っている割には、若い男女の恋物語に醜い牛飼いの横恋慕が入るお決まりで起伏に乏しい筋書きにがっかりします。
加えて、フォーキンと打合せを重ねれば重ねるほど、彼のイメージしているバレエ音楽とラヴェルの作曲の方向性が上手く噛み合わず、なかなか作曲の筆は進みませんでした。
結局その年は新進気鋭の作曲家ストラヴィンスキーが起用され、1910年は「火の鳥」、翌1911年は「ペトルーシュカ」が上演されました。
しかし、これがラヴェルにとって起爆剤となりました。
ラヴェルが打ち出したコンセプトは、ギリシャ神話に基づく「音楽のフレスコ画」。
楽器編成は色彩豊かな打楽器群に加え、ディアギレフの反対を押し切って混声合唱も起用しました。
1912年6月8日、「ダフニスとクロエ」はパリのシャトレ座
において、ロシア・バレエ団(バレエ リュス)により初演されました。
ちなみにこの公演に居合わせたストラヴィンスキーはさらにこの「ダフニス」に刺激を受け、翌1913年「春の祭典」を発表します。
Ⅰ.夜明け
Ⅱ.パントマイム(無言劇)
Ⅲ.全員の踊り
Ⅱのパントマイムでは、ピッコロ、コンサートフルート、アルト・フルートとフルート属が大活躍します。
Ⅱ,パントマイム
パンの神に感謝の意を表すため、ダフニスはパン(牧神)に扮し、クロエは妖精に扮して、無言劇を演じます。
ダフニスに扮したミハイル・フォーキン(1914年のロンドン公演)
2本のフルートが交代で吹く、息の長いソロが続きます。
そして激しい踊りの末、クロエはダフニスの腕の中に倒れこみます。
2人はここでハッと我に返り、アルトフルートの低音のソロに導かれつつ、静かに幸福を噛みしめます。
1番フルートの大ソロが終わると、ピッコロを交えながらフルート1番と2番がひとつのラインを紡ぎ出します。ふたりを祝福する来客のやんやの波が最高潮に達したあと、ふらふらしたクロエがフルート1&2番が掛け合うオクターヴのパッセージからピッコロの上行型に押し寄せられ、今度はあたかも1本の楽器のように下降するピッコロ→フルート1番→フルート2番→アルトフルートの音階でダフニスの腕の中にはらりと倒れ込みます。
そして、クロエがダフニスの腕に倒れ込んだ後、アルトフルートが演奏されます。
抱擁のテーマを吹くのですが、この旋律は「愛の主題」ともいわれています。
「非常に表情豊かに」との指示があります。
アルトフルートはフルートより完全4度低い音域を持つ楽器です。たった4度ですが、普通のフルートよりも柔らかくて、温かく包み込むような音色を持っています。
1854年頃に開発された聴き慣れない音色の楽器を、いきなり使っているところは、さすがオーケストレーションの魔術師ラヴェルと言わざるを得ません。
この曲のCDを持っています。クラウディオ アバド指揮、ロンドン交響楽団の演奏です。これも春の祭典もバレエのための音楽ですが、オーケストラだけで演奏されることが多いですね。特に春の祭典はほとんどオーケストラのための曲と言ってもいいくらいです。
アバド、ロンドンフィルいいですね~!
階街では結構バレエも上演されていますが、日本ではなかなか近現代作品はかかりませんね。やはり興行的に難しいのかも。厳しい現実ですね。