花咲く小川

実家の隣の家の八重桜が咲きだしていました。

関山カンザン…と

思います。

すっかり春かと思ったら、花冷え。

母は、「寒い、寒い。」と言っているので、「もう一枚着たら？」と言ったら、「温かいから、全部片付けたわ。」

気持ちわかります。

暖かかったですものね。

レオ　ドリーブ（1836年〜1891年）フランス王国サルト県サンジェルマン　デユ　ヴァル生まれ、フランス共和国パリ没

は郵便配達の父とアマチュア音楽家の母の間に生まれます。

祖父はオペラ歌手でした。

父が11歳の時に亡くなり.母親と叔父によって育てられました。

35歳の時ネオンティング　エステル

ドナインと結婚しました。

パリ国立高等音楽舞踊学校

でアドルフ　アダン

に師事、作曲を学びます。

1853年には聖ピエール　ド　シャイヨ教会のオルガン奏者を務めます。

歌劇「ラクメ」

は、1883年パリのオペラコミック劇場

で初演されました。

エドモン　ゴンティネとフィリップ　ジルの台本でピエール　ロティ
1850〜1923年フランス共和国シャラント=マリリティーム県ロシュフォール生まれ
の自伝的小説「ロティの結婚」を原作としています。

メサジュの「お菊さん」も「ロティの結婚」が元になっていて、この作品は当時の東洋趣味の流行の最先端になっています。

初演時のラクメ　マリー　バン　サント

バラモン教の僧侶ニラカンタの後継ぎは娘のラクメしかいません。

インドを占領しているイギリス軍の将校のジェラルドは神聖なバラモン教寺院の敷地に好奇心から入り込んでしまいます。

婚約者のいるジェラルドはラクメと出会い、一目でひかれ合いに恋に落ちてしまいます。

しかし、神聖の寺院に対する冒涜行為にニラカンタは怒りをあらわにします。

ラクメはジェラルドを逃がしますが、ニラカンタは街の市場にラクメを連れて行き歌わせます。

ジェラルドはラクメのために姿を現します。ニラカンタはジェラルドを刺し、彼は重症を負ってしまいます。

ラクメは彼を森に連れて行き看病します。シェラルドはこの地で暮らすことを決意しますが、友人に諭され婚約者のことを思います。

ラクメは全て終わったことを知り、毒である朝鮮朝顔の葉を食べます。

そこにニラカンタがやってきてジェラルドを殺そうとしますが、ラクメは残った力を振り絞って止めに入り、「神への償いは自分の死を持って果たされる」と言い息絶えます。

第1幕でジェラルドと知り合う前のラクメと侍女のマリカは花が咲き乱れ鳥が歌う小川のほとりで蓮の花を摘みに行き、川を下りながら美しい「花の二重奏」を歌います。

ラクメ

おいで、マリカ、花をつけた蔦は、もはやその影を聖なる川に落としているわ。

暗く静かな流れはさえずる小鳥の歌に目を覚ますのよ

マリカ

ああ、お嬢様。今の時間は、あなた様のお顔に微笑が浮かぶ、しあわせの時です。

ラクメ様の閉ざされたままのお心がわずかに開く時ですね！

ラクメ

ジャスミンとバラの厚く群れ咲くアーチ、

花咲く岸辺、清清しい朝、みんな私たちを呼んでいる。

ああ、流れ行く水に乗って、さざめく水面をすべってみましょう

ゆっくりと漕いで、小鳥たちの歌う、岸辺にまいりましょう

繁ったアーチ、白いジャスミンが、そろって私たちを呼んでいる。

マリカ

白いジャスミンとバラの群れ咲く、白いアーチの下、

花咲く岸辺を、朝の清清しさを吸って、さあ一緒にまいりましょう。

静かにすべりましょう。

心地よい流れに乗って、さざめく波の中を。

ゆっくりと漕いで、そこには泉が眠り、小鳥が歌っている。

繁ったアーチの下を、白いジャスミンの下を、

ああ、一緒に下りましょう。

ラクメ

でも、どんな恐ろしいことが突然に、私の上にふりかかることやら。

お父上はおひとりで、あの呪われた町に行かれたが、

思えばおそろしいこと。

マリカ

ガネサのお加護がありますように。

では、雪のような羽の白鳥たちが、喜びあそぶあの池に行って

青い蓮を摘みましょう。

ラクメ

そうね、雪のような羽の白鳥たちの側で、青い蓮を摘みましょう。

繁ったアーチ、白いジャスミン

マリカ

白いジャスミンとバラの群れ咲く・・・