音楽の喜び フルートとともに

フルート教室  久米素子 松井山手駅 牧野駅 090-9702-8163 motokofl@ezweb.ne.jp

死者のためのミサ曲

2023-01-18 09:01:00 | 古典
昨日は18時から渡辺橋近くのサロン ド ブリンシパルでフルートアンサンブルレッスンでした。
筑前橋から海側を眺めると、空が少し明るい。
冬至12月22日を2週間ほども過ぎると、同じ18時でも明るさを感じるようになってきました。

アンサンブルは5人になってから、なかなか揃いません。
人数が増えると楽しさも増えるけれど、その分合わせるのはやっぱり難しいです。
ビートルズを2曲とカーペンターズを2曲やった後、ボワモルティエのフルート五重奏の4番をやりました。
もう、初見では無いのでインテンポで。
私はちょっとビブラートを深くゆっくりしすぎる傾向があるので、浅めにモデラートの速さ(80~100)で一拍に3回吹くようにしなくては。
みんなで吹くと楽しい!

今日は1月17日。
阪神淡路大震災の起きた日です。
この近辺は食器が落ち、テレビが跳んだ位でしたが、それでもご家族が被災し人生を変えられた人が何人かいました。
忘れられない、忘れてはいけない。

ヨーロッパは地震がないと言われていますが、地中海沿岸やアイスランドは群発しています。
155年 ギリシャ、ロドス島全滅。
365年 ギリシャ、クレタ沖地震でアレクサンドリア壊滅。

856年ギリシャ コリントス地震45000人死亡。
1348年 オーストリア ケルテン州フィラッハ 10000人死亡
1531年 ポルトガル リスボン地震で30000人死亡
1555年 ユーゴスラビア スゴビエ壊滅的被害。
1693年イタリア シチリア島 死者80000人
1755年ポルトガル リスボン地震 死者10000人
1783年 イタリア カラブリア地震
死者30000~50000人
1908年イタリア メッシーナ
死者110000人

大きな被害のあったものだけを書き出してみました。

ここであげていない国でも結構起きています。
記録のないものもあるでしょう。
世界中、地震の可能性が無い国はありません。

ドメニコ チマローザ(1749-1801年)ナポリ王国アヴェルサ生まれ、ヴェネツィア共和国ヴェネツィア没


レンガ職人と洗濯婦の元に生まれました。
父は作業中に事故死します。
音楽の才能を僧院のオルガニストに見出され、サンタ・マリア・ディ・ロレート音楽院(ミラノ音楽院の前身)に学びます。

1771年 22歳 初めのオペラで成功。
その後ローマ中の劇場からオペラを依頼されます。
1787年 38歳でロシアのエカテリーナ二世
に招かれ、ペテルブルクに行きますが、契約満了で帰国。

42歳、レオポルド2世の招きで、サリエリ

の後任、ウィーンの宮廷楽長になります。

1792年代表作「秘密の結婚」を書きます。レオポルド2世が亡くなり、また、宮廷楽士の地位も重要さが減ったためにかなり自由に作曲できるようになりました。

ナポリに帰り、オペラを次々に発表します。
1799年 一時共和制になったときに、革命政府の依頼で革命を讃える曲を書きます。
王政復古になり、そのことで逮捕され投獄され、死刑判決を受けます。
しかし、友人や支援者の助けで減刑され、ナポリ追放になります。

1801年52歳 ヴェネツィアのフェニーチェ劇場の依頼で書いていたオペラ「アルテミラ」を未完のまま亡くなります。

チマローザは人気で当時ヨーロッパの主要都市で公演されていて、名声を得ていたので、毒殺説が流れ騒ぎになりました。
そのためナポリ政府は死因を胃癌であると改めて発表しています。

1787年、38歳のときに「レクイエム」を書いています。

ペテルブルクでエカテリーナ二世に依頼され、ここで 1787 年 12 月 12 日、彼はレクイエム ミサを行いましたナポリ国王の使節の妻、セラ・カプリオーラ公爵夫人の葬儀のためでした。

チマローザの讃美者ヨハン ヴォルフガング フォン ゲーテ(1749-1832年)神聖ローマ帝国自由都市フランクフルト アン マイン生まれ、ザクセン ヴァイマール大公国ヴァイマール没

は、「若きウェルテルの悩み」を書いた小説家ですが、自然科学者でもありました。

カラブリア地震の4年後からイタリアを訪問して「イタリア紀行」を書き、地震の被害状況について書いています。余震が大きく被害が大きかったそうです。

2月5日の地震

被害を受けた街
チマローザは、レクイエムを公爵夫人のために書きましたが、この時期、地震の被害に心を痛めないではいられなかったと思います。

1) イントロイトゥス(入祭唱、46小節)
2) キリエ(61小節)
3) グラドゥアーレ(昇階唱、41小節)
4) セクエンツィア(続唱、705小節)
5) オッフェルトリウム(奉献唱、123小節)
6) サンクトゥス(53小節)
7) ベネディクトゥス(14小節)
8) アニュス・デイ(神羊誦、184小節)

怒りの日セクエンツィアの1部で「ラクリモサ」涙の日。




最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
日差しが... (takobouzhirose)
2023-01-18 00:55:09
本当に 冬至のころに比べると 日も長くなり 日中の日差しも 明るさを増したと僕も思いました。

でも まだまだ 寒いですね。
返信する
チマローザ (takan32)
2023-01-18 20:45:25
久米さんへ、私は2019年10月6日に川西市にあるみつなかホールでチマローザの秘密の結婚を見ました。エリゼッタ役は並川寿美さん、フィダルマ役の尾崎比佐子さんでした。 リスボンに行ったら、リスボン大地震のこと、リスボンに行った時、いくつか関連のあるのを見ました。この教会は大地震でも崩れなかったとか、大地震の復興に指導的役割を果たした人の銅像もありました。ポンバル侯爵像です。  海外旅行の添乗員の方がリスボン大地震のことを詳しく書かれています。 ↓         http://yo-roppatabiannai.seesaa.net/article/413445071.html
返信する
Unknown (m-fluteangel16)
2023-01-19 22:03:44
@takobouzhirose さん、気温が上がりましたが、まだまだ寒さは続きますね。
お身体気をつけてお過ごし下さいね。
返信する
Unknown (m-fluteangel16)
2023-01-19 22:32:15
@takan32 さん、秘密の結婚は比較的今でもよく上演されていますね!
ご覧になったのですね。さすが。
リスボン地震は大きな影響を与えましたね。
ボンバル侯の復興の情報ありがとうございます。
バーンスタインの「キャンディード」でリスボン地震が出てきますね。
返信する

コメントを投稿