主人公梶は、赤紙で召集される。
反戦論者が軍隊でどんな扱いをされるのか?
まず初年兵だ。過酷な訓練と古参兵からのしごき。
弱いものはつぶされる。、
体の丈夫な梶は、優秀な成績であるが、
体の弱いものは、常にしいたげられ、ついには自殺に追い込まれる。
死者まで出した弱い者いじめに、敢然と立ちあがり抗議する梶。
しかし、軍隊という組織は、反抗者をいたぶる。
遠くから会いに来た妻、温情で合わせてもらうが、
翌日、剣道による徹底的なしごき。
一方、梶と気脈の通じた新庄一等兵は、不祥事で牢につながれるが、脱走。
しかし、その途中湿原でおぼれて死んでしまう。
理不尽なことの多い軍隊で、精いっぱい反抗するが、所詮独り相撲。
当時の初年兵たちの厳しい扱いに、今では考えられない人間の醜さが露呈する。
撮影当時、目を出していなかった、佐藤慶と田中邦衛の演技に括目。