またまた不思議な映画に出会う。
冒頭雑音とキーンという音に、苛つく。
場所は、アフガニスタンの荒野。岩ばかり。
米兵が、アラブ兵を捜索している。そこへ突然のバズーカ。
しかし主題は、戦闘シーンではない。
つかまったアラブ兵が、移動中に車が谷に転げ落ち、脱走。
そこから一人の男の放浪が始まる。
米兵の追跡をかわしながら、今度は、雪原をさ迷い歩く。
米兵を殺し、手錠を外し逃げるが、犬に追いかけられ、仕掛けの罠に足をけがする。
民間人を殺し、飢えで、アリや木の皮、果実を食う。
水にありついても凍えた水に手足がしびれる。
傷ついた姿は痛々しい。
で、主人公、無言のままだ。
逃げまくる男を見る緊張感。いつの間にか物語にのめりこむ。
ラストは、救いか、地獄か、それは見る人の想いだ。
主演のヴィンセント・ギャロは。シチリア系アメリカ人だ。アラブ人であるわけはないのだが。