この「狂った果実」を家族映画としたのにはびっくりした。
当時、この手の映画はあまり評判がよくなく、見ていない。
でも、今回落ち着いてみると、中平監督の腕の冴えというか、結構面白い。
もちろん、裕次郎のデビュー作であるが、実はまだ、セリフなど素人っぽい。
そこがまた、この太陽族なる鎌倉・逗子などの裕福家族たちにぴったりなのかも。
で、実は主役は、当時16歳の津川雅彦で、彼の演技はなかなかのもの。
一人の謎の女に対する兄弟の確執がテーマだが、
アランドロンの「太陽がいっぱい」並みの、海の若者映画だ。