おすすめ度 ☆☆☆☆
NHK BS プレミアム 鑑賞 1962年製作
西部劇末期の作品。列車が通じ牧場が町へ、変遷した時代を背景に人間ドラマ。
拳銃による支配から法の支配へ移り行く時代の大勢に、時に抗い、時に流される人々の揺れ動く心情を見事に掬い取ったJ・フォードの哀調を帯びた語り口が光る陰影深い西部劇。
西部の小さな町シンボーンに老紳士夫妻が汽車から降りた。上院議員をつとめるランス・ストダード(ジェームズ・スチュアート)と婦人ハリー(ヴェラ・マイルズ)である。夫妻が来たのはトム・ドニファン(ジョン・ウェイン)という男の葬式につらなるためだった。
東部からやってきた、青臭い若い弁護士だったランスが町の暴れ者リバティ・バランス(リー・マービン)の無法に法律と正義で立ち向かおうとする。しかし、牧場を営むトムは銃や腕力でしか治められないと諭す。トムの想い人ハリー嬢(ヴェラ・マイルズ)一家の営む食堂に世話になっているランスは、紆余曲折を経て、一人でリバティ・バランスに銃で立ち向かうことになる。
そして、リバティバランスとランスとの決闘。
勝ったのは、ランス。だが、本当は、トムの仕業だった。
ジョンウェインがかっこよい。ハリーとの思いがかなわず、自暴自棄になるが。
登場人物の多くが実にいい芝居をしている。演技のアンサンブルだ。