おすすめ度 ☆☆★
ホドロフスキーのもとに悩み相談に訪れた10組の人びとが出演し、「サイコマジック」がどのように実践され、作用しているのかが描かれる。そして、自身の映像表現に「サイコマジック」がどう作用しているかを過去作やさまざまな実験的な映像を用いて実証していく。ドキュメントである。
「睾丸を掴んで叫ばせた上で全身を金色に塗ってパンツ一丁で好きに話しながら街中を歩いてもらう」「人を顔だけ出した状態で埋めて上体部分に肉を置き鳥に食べてもらう疑似鳥葬」「鬱がひどい老婆に『捧げ物を』と歩いて植物園へ行き老木に3週間水をやるよう言う」。
また、ぼかしなしの全裸シーン。（でもエロさはない）、要は、裸になって抱き合え。
独特の色感、圧倒的な映像美、幻想的な光景の数々、
ホドロフスキー映画の種明かし。
おすすめ度 ☆☆☆☆
NHK BSプレミアム 鑑賞
1987年製作
1930年、禁酒法下のシカゴ。財務省から派遣された特別捜査官エリオット・ネスは街を牛耳るギャングのボス、アル・カポネに敢然と戦いを挑む。
ベテラン警官のマローンを始め、射撃の名手ストーン、税理士のウォレスが捜査に加わる。
ロバート・デ・ニーロとショーン・コネリーが渋みを効かせ、ケビン･コスナーが主役を張るが、アンディ・ガルシアも参加。
乳母車を使った駅でのアクションシーンは、まさに手に汗握る名場面。
デ・パルマの演出の切れが光る。
最後、カポネが陪審員まで買収して無罪を勝ち取ろうとするが？
おすすめ度 ☆☆★
原作：三秋縋
潔癖症に苦しむ孤独な青年と視線恐怖症の不登校女子高生のはかない恋愛を描いている。
この潔癖症と視線恐怖症は頭の中に虫がおり、治すには虫を取り除かないといけないという。
その虫は「恋」に寄生する。臆病者たちの切なくも美しい“恋×虫"ラブストーリー。
林遣都と小松菜奈というビッグタレントの競演。
ちょっと、きもい原作をこの二人でカモフラ―シュしてくれるが、前半部分は、オンパレード。
後半になって、ロマンスが爆裂。
やっと、見れるように。
いずれにせよ、虫は好かん。
おすすめ度 ☆☆☆☆★
中国・香港合作
香港電影金像奨では作品賞・監督賞・主演女優賞を含む8冠を達成したほか、これまで実に50以上の映画賞を獲得、遂には第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされるなど世界中から圧倒的称賛を浴びた。
いじめ問題が根底にあるため、よくまあ、中国で上映できたと思うが、「この映画がいじめ問題の抑止になることを願う云々」という趣旨の文言があり、Excuseされたのだろう。
前半は、進学校に通う成績優秀な少女チェン・ニェン（チョウ・ドンユィ）と社会の底辺でストリートファイトに明け暮れるしがないチンピラ、シャオベイ（イー・ヤンチェンシー）の切ない交情で話が進む。
中国社会の底辺で生きながら、上を目指す少女と、いじめにあった彼女を支える青年。
いじめ描写の鮮烈なこと。
重慶で撮影されたというが、中国社会のひずみがまざまざ。
後半は、いじめの相手を殺害したことから、執拗な警察の取り調べ。
二人が、それぞれをかばいながら、落とされていく悲劇。
二人の俳優と監督の語り手としての技法が映画を高みに上げる。
最近見た映画で最も感動した映画。
おすすめ度 ☆☆☆★
地下に閉じ込められた26人の命を救うため巨大トラックで危険な氷の道を走り抜けるドライバーの戦いを描いたレスキューアクション。
カナダのダイヤモンド鉱山で爆発事故が起こり、作業員26人が地下に閉じ込められた。事故現場に充満したガスを抜くための30トンもの救出装置をトラックで運ぶため、4人の凄腕ドライバーが集められる。
鉱山への最短ルートは厚さ80センチの氷の道「アイス・ロード」で、スピードが速すぎれば衝撃で、遅すぎれば重量で、氷が割れて水に沈んでしまう。
地下の酸素が無くなるタイムリミットも相まって、なかなかスリリング。
ガス探知センサーがオフになっていたという事実を隠すため、危険トラックを妨害する連中の出没で、話がややこしく、カーチェイスなどのアクションシーンが連続。
リーアム扮するドライバーと、同時に運航するトラックの女ドライバーのそれぞれの兄弟（妹）愛が映画を面白くしている。
おすすめ度 ☆☆☆
NHK BS プレミアム鑑賞 1989年製作
仕事中に死んだ森林火災消火隊員が、なおも恋人を見守り続ける姿を描くファンタジー・ドラマ。43年製作の「ジョーと呼ばれた男」（日本未公開）のリメイク版
森林火災消化隊の敏腕パイロット、ピート(リチャード・ドレイファス)。ある日、彼は窮地に陥った友人アル(ジョン・グッドマン)を救うために命を落としてしまう。恋人ドリンダ(ホリー・ハンター)の願いを聞き入れ、パイロットを引退し、訓練学校の講師になることを承諾した直後のことだった。天国に召された彼は、天使(オードリー・ヘプバーン)に若いパイロットの守護霊となることを依頼され、再びこの世に送還される。ビートはドリンダに生きている時には言えなかった、愛の言葉を伝えようとするのだが・・・。
ゴーストストーリーで、ヘップバーンが天使役。
結局、彼女に新しい恋人（若いパイロット）ができて、幽霊を引退。
「煙が目に染みる」の楽曲が懐かしい。
おすすめ度 ☆☆☆★
NHK BS プレミアム 鑑賞
劇場未公開 1943年製作 アカデミー作品賞ノミネート
実話をもとに製作された重厚な西部劇。牧場主が殺され、牛が盗まれたという町に通りかかった２人の放浪者。彼らは町民と協力し、保安官不在をいいことに、勝手に自警団をつくり、犯人を捜索する。やがて牛を連れた３人組を追い詰める。
はっきりした証拠もなく、自警団の賛否で死刑を決め執行してしまう。
のちに、正規の保安官が犯人を逮捕したとのことで、えん罪だということがわかる。
死刑になった若者の家族にあてた手紙が、この事件の不条理を語っており、まさに。正義とはと問いかける。
ヘンリーフォンダが、主要な役に。
おすすめ度 ☆☆☆★
東野圭吾のベストセラー小説を木村拓哉と長澤まさみの共演で映画化した「マスカレード・ホテル」のシリーズ第2弾。
ホテル・コルテシア東京に再び潜入した刑事・新田浩介と優秀なホテルウーマン・山岸尚美が難事件に挑む姿を描く。
警察に届いた1通の匿名ファックス。その内容は、都内マンションで起きた殺人事件の犯人が、大みそかにホテル・コルテシア東京で開催されるカウントダウンパーティ「マスカレード・ナイト」に現れるというものだった。
刑事とホテルウーマンのタッグの描き方は秀逸。
例によって、怪しい人たちがぞろぞろ。
仮面舞踏会なので、顔は見えず、おまけにタイムリミットが設けられていらいら。
ダミーまでいて、混乱。
結末の時計のトリックは、余りいただけません。
まあ、キムタクと長澤まさみのコンビは成功。
おすすめ度 ☆☆☆
ギリシャ・ドイツ・ベルギー合作
本国ギリシャの映画祭で三冠達成!
舞台はアテネの高級仕立て屋。
不況で客が来なくなり、銀行の取り立てにあう。
息子は、テーラーをかなぐり捨て、移動式店舗を開業。
女性客が興味を示し、ウェディングドレスの注文が。
隣人の母娘に助けられ、見事ウェディングドレスを作り上げる。
おまけ、人妻との過ち。
ギリシャの背景が美しい。
おすすめ度 ☆☆☆★
NHK BS プレミアム 鑑賞 1953年製作
BSプレミアムは、ヒチコック特集しているようだ。
本作も、ヒチコックの名作。
モンゴメリー・クリフトの神父役が光っている。
殺人を犯した男の告白を受けるも、他人にばらすわけにいかず、殺人の罪の問われる神父。
国会議員の妻との密会が、殺人容疑に拍車をかけ、スリリング。
国会議員の妻役のアン・バクスターが奇麗。
名作は、いつ見ても惹かれる。
