人生日訓(398)
「賢を見て斉(ひと)しからんことを思う」
孔子らしい言葉である。立派な賢人の顔を見ていると、どうせ一足飛びには、その人
ほどには成れずとも。努力して行ったら何とかなるであろうと、少なくとも等しく成り
たいと思うと言うのである。続いて、「不賢を見ては内自らを省みる」と言っている
が、賢くない凡愚を見ると、自分もその一人ではないかと反省すると言うのである。
立派な仕事をして、惜しくも、中途で死んだ友人の告別式などに参列すると、その美
しい弔辞などを聞いていると、自分もしっかりやらねばならない、彼にあやかって少
しでも、その賢にならいたい、真似したいという気持が切々と起こって来る。こんなと
ころに、人間の本性として、いいものに会えば、自分もそこまで行きたいと、背伸びし
たい気持ちになるところが嬉しい。こうして、人間は成長してゆくのではなかろうか。
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7月から咲く花「槐(えんじゅ)」
開花時期は、 7/10 ~ 8/末頃。 ・中国原産。 仏教伝来の頃に渡来。 ・中国名を「槐(ファイ)」といい、 和名にも この漢字があてられている。 ・排気ガスに強く、伸びすぎないので 街路樹としてよく植えられる。 ・花が散ったあとは 木の下が真っ白(または真っ黄色) になる。 それで「何だろう?」と見上げると エンジュだったということがある。 ・花が終わると 数珠状の豆の実をつける。 ・中国では昔から尊貴の木として 尊重されており、 周の時代(2000年くらい前)の 宮廷の庭には 3本のエンジュが植えられていて、 朝廷の最高位にある三公は それに向かって座ったという。 また、学問と権威のシンボルとされ 最高の官位は 「槐位(かいい)」と称された。 ・薬効 止血、動脈硬化予防 ・薬用部位 つぼみ、葉、実 ・生薬名 つぼみは「槐花(かいか)」 葉は「槐葉(かいよう)」 実は「槐角(かいかく)」 ・別名 「槐樹」(かいじゅ) 「黄藤」(きふじ)
(季節の花300より)
