お昼ごはんを一緒に食べたMさんは、かつては営業ウーマンとして走り回っていたという。女性ひとりで営業をすることに驚いた。私が8年間経験した仕事は、基本的に待っていれば顧客はくるものだったから、営業にはまったく縁がなかった。
Mさんは、相手にどれだけ商品の良さを伝えるかと、その商品が数年先、相手にとって役に立つものになると想像させることが出来るかだと力説してくれた。そしてなによりも、その商品に自信があること。私はただただ尊敬の眼差し。仕事でペアを組んでいるNさんは、感心して唸り続ける私にウケてました。全く違う世界を見たり聞いたりすることって楽しい。
私が高価な買い物をするときって、内容のリサーチ済みで店員のアドバイス抜きで即買いもあるけれど、そうじゃなかった場合、店員さんの人柄で決めてしまうことも少なくない。私が感心したのは、相手にイメージをさせること。相手がイメージをふくらませること。これってすごく難しいと思う。でも私が目指す写真と似ている。結果や事実を伝えるものでない写真は、いかにイメージをふくらませるかだ。1枚の写真からストーリーが見えるか。2次元の世界から、3次元、4次元へといざなうことができるかだと思う。
写真の紅茶は、先輩がパリのモノプリで買って送ってくれたもの。日本では見かけないかも。オレンジシナモンと、アップルキャラメル。