かわいいテンプレートを探す余裕もなかった
その返信には100本のバラの写メールが添付されていた
いまだかつて誕生日に100本ものバラをプレゼントされたことはない。花キューピットとか、宅配で届くならいいが、手で持って届けるには恋人も勇気がいるだろう。パリでは花やさんがあふれているし、花を贈ることが普段使いでもあるからあまり違和感を感じないが、日本では男の人が花束を持っている姿はめずらしい。
写メールには一色ではなく色とりどりのバラが写っていた。
かつて退職するときに頂いたバラの花束は100本とは言わないが、茎もしっかりとしていてボリュームもあり香りがいいピンクのバラだった。
ただ、それだけの花束を生けることが出来る花器などそうそうあるもんじゃない。
お風呂場というわけにもいかないし
結局ゴミ箱として使用していた黒いプラスチックの円柱型の入れ物に水をたっぷり汲んでバラを生けた。
そして枯れる手前でバラの花びらを湯船に浮かせてバラのお風呂を楽しんだ
でもこれ、湯船に浸かっているときは実に至福の時間なのだがひとたび湯船からあがろうものなら、からだ中に花びらがぺたぺたとくっつき、剥がすのに一苦労だった。あれ以来バラのお風呂はやっていない。Yちゃんに教えてあげたいけどやめておいたほうがいいかもしれない。100本分の花びらを全身まとってしまうかも!
私も死ぬまでに1度でいいから100本のバラを贈られたい