雨が断続的に降っている。
激しいときは辺りが白くなって。風が全くないから垂直に落ちてくるだけ。
それはありがたい。雨が欲しい欲しいと念じていたけれど、もういらない。
早く日本を抜けてどこか行ってくれないかな。今日はそんな1日か。
横浜友定例会の日。
バス停でばったりイダサンと会って。久しぶり、この夏で初めて顔を合わせたの。
「心配してたわ、でも窓が開いていたからいいかと思って」
「私のとこのベランダからは、あなたんちの洗濯物が見えるのよ、ずいぶん早いのね」
なんてことを話していたらこまわりくんが来た。
10時3分ほぼ定刻、21分の電車で最寄り駅までバス停からは7分。
十分間に合う、おつりがくると車中のんびり話していたら、なんと。
坂道てっぺん、バスが左折する道路の角に路駐車が。バスは曲がれない。
警笛音数回、間をおいて数回鳴らすも運転手は出てこない。
「ちょっとお待ちください」とバスの運転手さんは下車して電話をしている。
私とイダサン、入口からすぐの場所に立っていた。すぐの座席に座っていたオジサンが
立ち上がって、あんなところに駐車してSNSに投稿しようかってなことを言う。
走れないかねえ、こう切ってこうやってああやってとハンドル操作を実演してみせる。
そして、どーんとあの車にぶつかってさ、だなんて。いやだオジサン、いくらなんでも。
「オレ98だよ」私とイダサンは目をむく。どう見ても違うでしょ、思わず「嘘!」って。
「筋トレやってるからさ」と二の腕を自慢気に見せる。筋トレ大事だよ、毎日やってるよと言う。
疑わしいから「ほんとに98?」と明らかに私より年下に見えるオジサンに。
「精神年齢がね、ほんとは68」って、なんだかわけが分からない種明かし。うーん、もう。
オジサンの話は続く、首相候補は石〇がいいね、小〇はだめだ云々。
そうこうしているうちに、運転手さんが戻って来て説明。
運転手に電話かけても出ないから、会社にかけて運転手に伝えてもらう旨。車内はオジサンの声だけ。
再度警笛音を数回鳴らし続けたら、ようやく運転手が戻ってきて車移動。バス発車。
オジサン「謝っていたか?頭下げたか?」と聞くから、何もしてないと答えたら、
SNSに投稿だな、オレ持ってないけどですって。おかげで退屈しなかったけれど
つくづくいろいろな人がいるもんだなと感じ入ってしまったわ。
オジサン、次のバス停から乗ってくる人たちに「待ったでしょ、ご苦労さん」って。
待ち合わせ?走り出して公園通過の時点で20分になっていたから、前の駅から乗車していた
年下友には下車してもらって次の電車で。スマホはありがたい。
それにしても、駅までのその間、乗客は誰ひとり文句を言うわけでもなく粛々と
状況を受け入れていたわ。それもまた見事。