今朝は雨。
江之浦測候所案内では「雨の日もそれを楽しむことができます」とあるが、
私なんぞその域にはとてもとても達せず、やっぱり晴れててほしいと願うわけでして。
行きたい執念と晴れて欲しいという願いが叶って、当日はこれ以上ないというような空。
よかったわ。
東海道線根府川駅が、これまた相模湾に面していかにもの雰囲気を持つ小さな無人駅。
測候所行きにふさわしい。駅前にシャトルバスがお出迎え。
見学時間は事前予約・入替制 午前の部: 10:00~13:00 午後の部: 13:30~16:30
それぞれ3時間の見学時間の中で自由に見学よ。
受付では立派な小冊子がもらえて、それと照らし合わせながら見学。老眼の私にはとても
無理でして、家に帰って復習。
私たちは、明月門エリア・竹林エリアを休みなしでほぼ全部回って1時間半くらいかかっ
たかしら。せっかちな私でも、もうちょっとゆっくり歩いてもよかったかなと思うくらい。
入場制限があるから所内の人も少なく、本当にそれぞれの建物をじっくり鑑賞し浸ること
ができる。
で、明月門から入ることに。
門をくぐると 藤原京時代の石橋 城内にあった旧家の庭にあったもの
石舞台から明月門の方を見る
三角塚
東大寺七重塔礎石 この礎石は藤田美術館創設者の藤田伝三郎屋敷に据えられてたもの
石舞台 能舞台の寸法を基本として計画された 素材は開発した際に出てきた夥しい数の
転石を主に使用
橋掛かりには23トンの巨石 割れているがそれはそれは巨大な石で
石橋の軸線は春分秋分の朝日が相模湾から昇る軸線に合わせて設定されている
演能はその朝日の動きに合わせて舞うというから 何とも贅沢な話だ
石舞台の横に「夏至光遥拝100メートルギャラリー」
海抜100メートル地点に100メートルのギャラリー
海に向かって右側の構造壁は大谷石 左側は柱なしのガラス板37枚 屋根は軽量化を図った
片持ちの屋根
内部の壁には杉本博司さんの「海景シリーズ」の写真が数点
ここを 夏至の朝 海から昇る太陽光はこの空間を数分間にわたって駆け抜けるわけだ
ガラス板の側壁
12メートルの持ち出し部分 展望スペース
ギャラリーの横は 円形石舞台
中央には大名屋敷の大灯篭を据えていた伽藍石 周囲は京都市電の敷石
周りの巨石は江戸城の石垣のため切り出されたもの
舞台の一画に「冬至光遥拝隧道」入口が
冬至の朝、相模湾から昇る陽光は70メートルの隧道を貫いていく
「冬至は一年の終点でもありまた起点でもある」 この言葉はちょっと響いた そうか
採光のため
隧道の途中に 光井戸
井戸の枠内には光学ガラス破片が敷き詰められている 雨天のときは雨粒の一滴一滴が
見えるそうな
止石があるからその先には行かなかったけれど 隧道の上は歩いた 怖くないわ
野点席 冬至の朝には暖を取るための焚火の場となるって いいなあ
亀石 亀は北東の方角に向いている 北東は鬼門の方角 その先に首都圏が んんこれは
「光学硝子舞台」 檜の懸造り その上に光学硝子の舞台
舞台の上部観客席にはイタリア、フェレント古代ローマ円形劇場遺跡を実測し再現したと
客席からは硝子の舞台が水面に浮いているように見えるって ああのんびりすればよかった
いやあ、たくさんの写真 長々しい説明(小冊子参照)お付き合いありがとうございました。
ふだん写真は15枚を上限にしているのだけれどそうもいかず。
まだ終わりません、よろしかったら次もぜひお付き合いください。
「ああもうだめ!もう限界!もう疲れた!」と喚いていたことは内緒。