昨日、シンチャンママから、
「ご迷惑かけたから見ていただこうと思って」
と完成したシンチャンの新居訪問のお誘い。行く行く、見たかったのよと大喜びして伺った。
若夫婦の新居はスタイリッシュ。
そして、そこここに住みやすい工夫が施されていて今どきの住宅設計が知れようというもの。
シンチャン奥様が「長かったです」と言っていたけれどその甲斐ある仕上がり。
9月にあっという間に上棟が終わって。
通りすがりに、居合わせた大工さんに「早かったですね」と声をかけると、
「ここからがひとりの仕事だから長いんですよ」とおっしゃる。
それから9、10、11、12月と。
大工さんは黙々とひとりで仕事をしていた。何の作業をしているかは見えなかったけれど。
朝は7時過ぎに来て、8時の作業開始まで車の中でなにやらしてして仕事開始時刻を待っている。
毎日毎日よ。一度も遅れたりするのを見たことない。
8時に作業開始だからもう少し遅く着いてもいいんじゃないの、とは素人考えかしら。
律儀に7時過ぎ。
おかげで時計がなくても「大工さんが来たから7時15分くらいだな」と時計代わりにしていたほど。
そして、12時になるとぴったり作業止めて昼休憩。
車で出かけて1時前に戻ってくることもあれば、すぐに戻ってきて車内で何やらのときも。
この昼休憩1時間の取り方もすごく律儀だ。
誰も見ているんじゃないから少しくらいいいんじゃないの、と私の方がルーズに考えてしまう。だめね。
帰りはさすがにぴったりとはいかず5時過ぎだったり6時ころまでかかったり。
あいさつも丁寧で、いやあ、ほんと、いい大工さんだった。50代くらいに見えるオトコマエの大工さんだった。
来る日も来る日も自分の腕1本での仕事。
時に打ち合わせや他の仕事の人たちが来てのやり取りもあるけれど、
誰に邪魔されることもなく気を遣うこともなくのひとり仕事。
丁寧な仕事をして喜んでもらえればそれでよし、の気概が見える、なんて勝手に思っているの。
その手の頼みごとがあったら私もこの大工さんにお願いしたいくらい。
12月の初めに、僕の仕事は今日で終わり、と言っていたけれど。
大工さんの軽自動車が来なくなり、
家建築のいろいろな物音が聞こえなくなり。
毎日楽しみにしていたから、けっこうさびしいものよ。