今日から、毎年春の楽しみである1泊2日の京都旅行が始まります
例年はかなり早起きをして朝から着物を着て、9時台には京都に着くようにして
いたのですが、今年は体のことを考えてゆっくりめのスタートです。
朝は6時頃に起きてお化粧をして、洋服に着替えて出かけます。荷物が重いからと
言って、夫が駅まで車で送っていってくれました。夫は、今回の旅行が本当に
心配なようで、昨夜も「心配なんだよ。寂しいのもあるしね…」と寝る直前まで
言っていましたが、今朝は快く送り出してくれました。ありがたいことです
8時過ぎの新幹線に乗って、一路京都へ。車内では昨夜の内に用意しておいた
おにぎりで朝食を済ませ、あとは京都に着くまで本を読んで過ごしました。
東京は曇り空でしたが、京都に近づくにつれてどんどん空は晴れ渡っていき、
京都駅に着くころにはとても良いお天気になっていました
まずはホテルに荷物を預けて、電車とタクシーを使って洛北にある龍安寺へ。
市内の桜はほとんどが散り始めもしくは散ってしまっていたのですが、龍安寺の
中だけはまだ桜が咲いていると聞いていたので見に行ってみました。山門では
青楓の新緑の色がとても鮮やかで、涼しげな風景を作り出していました
参道を抜けると、柔らかなピンクの枝垂桜がお出迎えしてくれました。山桜も
まだ咲いていて、今年は見られないなと諦めていた桜を堪能することが出来て、
とっても嬉しいです
庫裡に続く石段の上には、鮮やかな青楓の天井が広がります。紅葉の時期には
とても綺麗でしょうね。でも、私は生命力に溢れる青楓も大好きです。
残念ながら石庭の枝垂桜はすでに散り始めでしたが、美しいお庭に彩を添えて
いる様子が見られたので充分満足できました。修学旅行生がいたので、ぼ~っと
お庭を眺めるような風情のあることは出来ませんでしたが…
方丈の北東にある「吾唯足知(われ ただ たるをしる)」の蹲は、水戸光圀公
による寄進と言われています。苔むしたお庭に佇むその姿に、心が和みます。
お庭が少し騒がしかったので、落ち着いた風情を求めてランチに向かいました。
龍安寺の中にある湯豆腐のお店「西源院」さんです。
ソメイヨシノが満開の時期には、観光客が多すぎてなかなか入れないのですが、
今回は少し時期がずれていることと、ランチタイムには遅めの時間だったので、
すぐに入ることができました
しかも、一度は座りたいと思っていた、お庭の目の前のお席です。雪見障子から
見えるお庭には大きな枝垂桜が咲き誇り、小さな池があったりと、とても風情
のある風景が広がっています
障子を開けて緋毛氈の敷かれた縁側に出ることが出来るので、料理を待っている
間に、縁側に座ってお庭をゆっくりと眺めさせて頂きました。暖かで穏やかな春
らしい日差しの中で見る満開の桜と、苔むしたお庭。西源院専用のお庭なので、
修学旅行生も来ず、静かな時間を楽しむことができました。
そうこうしていると、お待ちかねの七草湯豆腐と懐石料理が運ばれてきました。
湯豆腐はテーブルの上に、精進料理はお膳に載せられて床に置かれ、畳に座って
雪見障子越しのお庭がちょうど良く見える高さでお食事ができます。
こちらの湯豆腐は絹ごしかと思うほど喉ごしがとても滑らかな木綿豆腐を使い、
季節の野菜と一緒に茹でられています。とってもボリュームがあるので、普段の
私なら湯豆腐だけでお腹いっぱいになってしまうほどです
懐石膳は、湯葉と生麩と野菜の炊き合わせ、和え物、山菜の炊き物、ごま豆腐、
香の物、そしてご飯という、いたってシンプルなもの。丁寧な美味しい味付けで
ボリュームもちょうど良く、あれだけあった湯豆腐も懐石も完食してしまいました。
こんな素敵なお庭を静かに眺めながら美味しい料理を頂けるだなんて、とっても
贅沢なランチタイムでした
龍安寺のあとには妙心寺の退蔵院へ行く予定だったのですが、タクシーの運転手
さんから「もう桜は散っているよ」と聞き、一度行ってみたかった源光庵に足を
伸ばしてみることにしました。
こちらは市内から少し外れた場所にあり交通の便もよくないため、タクシー以外
ではなかなか来ることができません。しかも帰りにタクシーを捕まえるのも困難
ということで、今まで来る機会がなかったのです
ところが今回乗ったタクシーの運転手さんがとても良い方で、拝観に付き合って
下さる上に、ガイドもしてくれるとおっしゃってくださったのです。帰るときに
タクシーが拾えないと大変でしょう?と言って、移動する時間以外はタクシーの
メーターを切っておくからね、と言ってくださって、数時間もお付き合いをして
くださいました
運転手さんは源光庵についてのお話をたくさん聞かせてくださって、お庭の木々
の説明や、観光客は知らないような見所を教えてくださったりと、とても親切に
して頂きました。
例えば、源光庵の建物の屋根にはしゃちほこが飾られているのですが、普通だと
京都の寺社にはそういったものはないですよね?これは、本堂の天井に使われて
いる板がもとは伏見桃山城の床板で、合戦の際に城内で亡くなった人たちの血が
染み込んでいて、それを供養するための建物なのでお城と同じようにしゃちほこ
が飾られているのだとか。
また、本堂の枯山水庭園に隠れている鶴亀石を教えてくださったり、障子越しに
良い写真が撮れるよ、とセッティングしてくださったりと、至れり尽くせりでした
こちらは源光庵のメインともいうべき、「悟りの窓」と「迷いの窓」の2つです。
丸窓が悟り、角窓が迷い。本当は紅葉の時期が一番美しいのだそうですが、新緑
の鮮やかな光が入る様子も、とっても綺麗でした
その後お勧めの食べ物があるということで、近くにある今宮神社に連れて行って
頂きました。こうして参道の脇にお店が立ち並ぶ光景は京都では珍しいですね。
今宮神社は縁結びで有名な神社です。こちらの神社は五代将軍綱吉の生母である
「桂昌院(お玉)」に縁が深く、西陣の八百屋の次女として生まれたお玉が将軍
家光の側室となって、その後将軍生母となり従一位までのぼりつめたことから、
「玉の輿」という言葉ができたとも言われています。
お玉にあやかろうと、玉の輿を祈願する多くの独身女性が参拝にくるそうです。
運転手さんに「祈願しなくていいの?」と聞かれたのですが、「玉の輿なのかは
わかりませんがもう輿には乗ってしまいました(笑)」と言ったら、それじゃあ
必要ないねぇと笑っていました。
この神社でもう一つ有名なのが、境内にある「阿呆賢さん」と呼ばれる石です。
両手でやっと持てるほどの重さの石なのですが、この石を撫でてから三回軽~く
たたいて石を持ち上げて、次に願い事を心の中で唱えながら、撫でて三回軽~く
たたいてもう一度石を持ち上げます。
一度目よりも、二度目に持ち上げた時のほうが軽く感じれば、願い事が叶うのだ
そうです。健康へのご利益も大きい石なのだそうで、私は安産を祈願しながら
持ち上げました。二度目のほうが軽かった...かな
参拝したあとには、運転手さんお勧めの美味しい食べ物を頂きに、参道脇にある
「一文字屋」さんへ。こちらの名物は「あぶり餅」です。門前に二軒のお店が
あるのですが、どちらも元を正せば同じ店だそうですが、今はそれぞれに個性が
あるようです。
もう一軒のお店のお持ちは柔らかめで、気をつけないと落ちてお洋服を汚す事が
あるのだそうで、運転手さんは女性には一文字屋さんをお勧めするそうです。
一文字屋さんの軒先を見てみると、なんと大きな松の木が屋根を突き抜けて上に
飛び出していました。こちらのお店は千年もの歴史があるそうで、どこかの時代
に植えた松が、大きくなってしまったのでしょうか
お待ちかねのあぶり餅は店先で炭火を熾して焼かれるため、表面はパリッとして
いて、中はもっちりです。白味噌ベースの甘いタレをたっぷりつけて頂きます。
たくさんあるように見えますが一つ一つは小さいので、これだけ量があっても、
ぺろりと食べきる事ができました。渋めのお煎茶とともに、至福のひととき
ひょんなことから運転手さんには長い時間をお付き合い頂いてしまいましたが、
次の予定があるので、予定地のすぐそばで降ろしてもらいました。これだけの
時間をお付き合い頂いてガイドをして頂いたのに、移動した距離分の代金だけで
良いから、とおっしゃってくださって、数千円で本当に楽しませて頂きました。
素敵な出会いに感謝感謝です。どうもありがとうございました
次に伺ったのはいつも訪問着の製作でお世話になっている「公庄工房」様です。
まずは工房にお邪魔をして、訪問着の図案の見直しと地色や彩色などについての
ご相談をしてから、生地を選びに「伊と幸」さんへ移動しました。
伊と幸さんでは、広~い畳の間に、ところ狭しと白生地が保管されていました。
担当者さんに図案と地色をお見せして、訪問着用の四丈ものの白生地の中から、
合いそうな反物を10反近く出して頂き、公庄様と3人で相談しながら決めます。
生地選びの詳細については、後日別記事にアップしますので、よろしければご覧
下さいませ
伊と幸さんを出て公庄様とお別れした後は、すぐ近くにある「本家 尾張屋」の
本店へお伺いしました。以前から次に京都旅行に行ったら、お土産にはこちらの
「蕎麦板」と「蕎麦餅」を買おうと決めていたのです
暖簾をくぐって風情のある日本家屋に入ると、中には待合所と小さなお庭があり
ました。こちらはお蕎麦屋さんなので、入店待ちの際には、こちらで過ごすので
しょうか。待っている間も飽きさせない工夫が良いですね
お店を入ると、左側にはお蕎麦を頂くテーブル席等があるのですが、真正面には
持ち帰り用のお蕎麦やお菓子類を売っているカウンターがありました。こちらで
蕎麦板と蕎麦餅を買って帰りました。
5時を過ぎて薄暗くなってきたので一度ホテルに帰って荷物を置き、ホテルのすぐ
そばにある伊右衛門サロンで遅めのティータイムを楽しみました。
お夕飯の前なので軽めに...と思って、あんみつと深蒸し緑茶を注文しました。
あんみつには甘酸っぱいベリーがたくさん入っていて、黒蜜の甘さとベリーの
酸味がとても良くあっていて、後味の甘さを緑茶の爽やかさが流してくれます。
伊右衛門サロンは「千總」ビルの一階に入っているので、そのサロンの二階には
「千總ギャラリー」がありました。今は子供の小袖コレクションを展示してあり
と~っても可愛らしい産着から、七五三のお手本にしたくなるような振袖まで、
色々な小袖を見ることができました。
サロンを出た後はホテルに戻って、部屋着に着替えてリラックスタイム。本を
読んだりゆっくりお風呂に浸かったり、一日の疲れを癒しました。
お夕飯は外に出たくなかったので、京都駅の伊勢丹で購入した、「和久傳」の
鯛ちらしを食べました。いつもなら懐石とちらしが二段になった二段弁当にする
のですが、ランチをたくさん食べてしまったので、今夜は控えめに
お夕飯のあともゆっくりと過ごして、早めに就寝することにしました。夫と約束
した「無理をしない旅行」を心がけて、今日一日を過ごしたつもりです。
明日は花街のおどりを見に行きます
例年はかなり早起きをして朝から着物を着て、9時台には京都に着くようにして
いたのですが、今年は体のことを考えてゆっくりめのスタートです。
朝は6時頃に起きてお化粧をして、洋服に着替えて出かけます。荷物が重いからと
言って、夫が駅まで車で送っていってくれました。夫は、今回の旅行が本当に
心配なようで、昨夜も「心配なんだよ。寂しいのもあるしね…」と寝る直前まで
言っていましたが、今朝は快く送り出してくれました。ありがたいことです
8時過ぎの新幹線に乗って、一路京都へ。車内では昨夜の内に用意しておいた
おにぎりで朝食を済ませ、あとは京都に着くまで本を読んで過ごしました。
東京は曇り空でしたが、京都に近づくにつれてどんどん空は晴れ渡っていき、
京都駅に着くころにはとても良いお天気になっていました
まずはホテルに荷物を預けて、電車とタクシーを使って洛北にある龍安寺へ。
市内の桜はほとんどが散り始めもしくは散ってしまっていたのですが、龍安寺の
中だけはまだ桜が咲いていると聞いていたので見に行ってみました。山門では
青楓の新緑の色がとても鮮やかで、涼しげな風景を作り出していました
参道を抜けると、柔らかなピンクの枝垂桜がお出迎えしてくれました。山桜も
まだ咲いていて、今年は見られないなと諦めていた桜を堪能することが出来て、
とっても嬉しいです
庫裡に続く石段の上には、鮮やかな青楓の天井が広がります。紅葉の時期には
とても綺麗でしょうね。でも、私は生命力に溢れる青楓も大好きです。
残念ながら石庭の枝垂桜はすでに散り始めでしたが、美しいお庭に彩を添えて
いる様子が見られたので充分満足できました。修学旅行生がいたので、ぼ~っと
お庭を眺めるような風情のあることは出来ませんでしたが…
方丈の北東にある「吾唯足知(われ ただ たるをしる)」の蹲は、水戸光圀公
による寄進と言われています。苔むしたお庭に佇むその姿に、心が和みます。
お庭が少し騒がしかったので、落ち着いた風情を求めてランチに向かいました。
龍安寺の中にある湯豆腐のお店「西源院」さんです。
ソメイヨシノが満開の時期には、観光客が多すぎてなかなか入れないのですが、
今回は少し時期がずれていることと、ランチタイムには遅めの時間だったので、
すぐに入ることができました
しかも、一度は座りたいと思っていた、お庭の目の前のお席です。雪見障子から
見えるお庭には大きな枝垂桜が咲き誇り、小さな池があったりと、とても風情
のある風景が広がっています
障子を開けて緋毛氈の敷かれた縁側に出ることが出来るので、料理を待っている
間に、縁側に座ってお庭をゆっくりと眺めさせて頂きました。暖かで穏やかな春
らしい日差しの中で見る満開の桜と、苔むしたお庭。西源院専用のお庭なので、
修学旅行生も来ず、静かな時間を楽しむことができました。
そうこうしていると、お待ちかねの七草湯豆腐と懐石料理が運ばれてきました。
湯豆腐はテーブルの上に、精進料理はお膳に載せられて床に置かれ、畳に座って
雪見障子越しのお庭がちょうど良く見える高さでお食事ができます。
こちらの湯豆腐は絹ごしかと思うほど喉ごしがとても滑らかな木綿豆腐を使い、
季節の野菜と一緒に茹でられています。とってもボリュームがあるので、普段の
私なら湯豆腐だけでお腹いっぱいになってしまうほどです
懐石膳は、湯葉と生麩と野菜の炊き合わせ、和え物、山菜の炊き物、ごま豆腐、
香の物、そしてご飯という、いたってシンプルなもの。丁寧な美味しい味付けで
ボリュームもちょうど良く、あれだけあった湯豆腐も懐石も完食してしまいました。
こんな素敵なお庭を静かに眺めながら美味しい料理を頂けるだなんて、とっても
贅沢なランチタイムでした
龍安寺のあとには妙心寺の退蔵院へ行く予定だったのですが、タクシーの運転手
さんから「もう桜は散っているよ」と聞き、一度行ってみたかった源光庵に足を
伸ばしてみることにしました。
こちらは市内から少し外れた場所にあり交通の便もよくないため、タクシー以外
ではなかなか来ることができません。しかも帰りにタクシーを捕まえるのも困難
ということで、今まで来る機会がなかったのです
ところが今回乗ったタクシーの運転手さんがとても良い方で、拝観に付き合って
下さる上に、ガイドもしてくれるとおっしゃってくださったのです。帰るときに
タクシーが拾えないと大変でしょう?と言って、移動する時間以外はタクシーの
メーターを切っておくからね、と言ってくださって、数時間もお付き合いをして
くださいました
運転手さんは源光庵についてのお話をたくさん聞かせてくださって、お庭の木々
の説明や、観光客は知らないような見所を教えてくださったりと、とても親切に
して頂きました。
例えば、源光庵の建物の屋根にはしゃちほこが飾られているのですが、普通だと
京都の寺社にはそういったものはないですよね?これは、本堂の天井に使われて
いる板がもとは伏見桃山城の床板で、合戦の際に城内で亡くなった人たちの血が
染み込んでいて、それを供養するための建物なのでお城と同じようにしゃちほこ
が飾られているのだとか。
また、本堂の枯山水庭園に隠れている鶴亀石を教えてくださったり、障子越しに
良い写真が撮れるよ、とセッティングしてくださったりと、至れり尽くせりでした
こちらは源光庵のメインともいうべき、「悟りの窓」と「迷いの窓」の2つです。
丸窓が悟り、角窓が迷い。本当は紅葉の時期が一番美しいのだそうですが、新緑
の鮮やかな光が入る様子も、とっても綺麗でした
その後お勧めの食べ物があるということで、近くにある今宮神社に連れて行って
頂きました。こうして参道の脇にお店が立ち並ぶ光景は京都では珍しいですね。
今宮神社は縁結びで有名な神社です。こちらの神社は五代将軍綱吉の生母である
「桂昌院(お玉)」に縁が深く、西陣の八百屋の次女として生まれたお玉が将軍
家光の側室となって、その後将軍生母となり従一位までのぼりつめたことから、
「玉の輿」という言葉ができたとも言われています。
お玉にあやかろうと、玉の輿を祈願する多くの独身女性が参拝にくるそうです。
運転手さんに「祈願しなくていいの?」と聞かれたのですが、「玉の輿なのかは
わかりませんがもう輿には乗ってしまいました(笑)」と言ったら、それじゃあ
必要ないねぇと笑っていました。
この神社でもう一つ有名なのが、境内にある「阿呆賢さん」と呼ばれる石です。
両手でやっと持てるほどの重さの石なのですが、この石を撫でてから三回軽~く
たたいて石を持ち上げて、次に願い事を心の中で唱えながら、撫でて三回軽~く
たたいてもう一度石を持ち上げます。
一度目よりも、二度目に持ち上げた時のほうが軽く感じれば、願い事が叶うのだ
そうです。健康へのご利益も大きい石なのだそうで、私は安産を祈願しながら
持ち上げました。二度目のほうが軽かった...かな
参拝したあとには、運転手さんお勧めの美味しい食べ物を頂きに、参道脇にある
「一文字屋」さんへ。こちらの名物は「あぶり餅」です。門前に二軒のお店が
あるのですが、どちらも元を正せば同じ店だそうですが、今はそれぞれに個性が
あるようです。
もう一軒のお店のお持ちは柔らかめで、気をつけないと落ちてお洋服を汚す事が
あるのだそうで、運転手さんは女性には一文字屋さんをお勧めするそうです。
一文字屋さんの軒先を見てみると、なんと大きな松の木が屋根を突き抜けて上に
飛び出していました。こちらのお店は千年もの歴史があるそうで、どこかの時代
に植えた松が、大きくなってしまったのでしょうか
お待ちかねのあぶり餅は店先で炭火を熾して焼かれるため、表面はパリッとして
いて、中はもっちりです。白味噌ベースの甘いタレをたっぷりつけて頂きます。
たくさんあるように見えますが一つ一つは小さいので、これだけ量があっても、
ぺろりと食べきる事ができました。渋めのお煎茶とともに、至福のひととき
ひょんなことから運転手さんには長い時間をお付き合い頂いてしまいましたが、
次の予定があるので、予定地のすぐそばで降ろしてもらいました。これだけの
時間をお付き合い頂いてガイドをして頂いたのに、移動した距離分の代金だけで
良いから、とおっしゃってくださって、数千円で本当に楽しませて頂きました。
素敵な出会いに感謝感謝です。どうもありがとうございました
次に伺ったのはいつも訪問着の製作でお世話になっている「公庄工房」様です。
まずは工房にお邪魔をして、訪問着の図案の見直しと地色や彩色などについての
ご相談をしてから、生地を選びに「伊と幸」さんへ移動しました。
伊と幸さんでは、広~い畳の間に、ところ狭しと白生地が保管されていました。
担当者さんに図案と地色をお見せして、訪問着用の四丈ものの白生地の中から、
合いそうな反物を10反近く出して頂き、公庄様と3人で相談しながら決めます。
生地選びの詳細については、後日別記事にアップしますので、よろしければご覧
下さいませ
伊と幸さんを出て公庄様とお別れした後は、すぐ近くにある「本家 尾張屋」の
本店へお伺いしました。以前から次に京都旅行に行ったら、お土産にはこちらの
「蕎麦板」と「蕎麦餅」を買おうと決めていたのです
暖簾をくぐって風情のある日本家屋に入ると、中には待合所と小さなお庭があり
ました。こちらはお蕎麦屋さんなので、入店待ちの際には、こちらで過ごすので
しょうか。待っている間も飽きさせない工夫が良いですね
お店を入ると、左側にはお蕎麦を頂くテーブル席等があるのですが、真正面には
持ち帰り用のお蕎麦やお菓子類を売っているカウンターがありました。こちらで
蕎麦板と蕎麦餅を買って帰りました。
5時を過ぎて薄暗くなってきたので一度ホテルに帰って荷物を置き、ホテルのすぐ
そばにある伊右衛門サロンで遅めのティータイムを楽しみました。
お夕飯の前なので軽めに...と思って、あんみつと深蒸し緑茶を注文しました。
あんみつには甘酸っぱいベリーがたくさん入っていて、黒蜜の甘さとベリーの
酸味がとても良くあっていて、後味の甘さを緑茶の爽やかさが流してくれます。
伊右衛門サロンは「千總」ビルの一階に入っているので、そのサロンの二階には
「千總ギャラリー」がありました。今は子供の小袖コレクションを展示してあり
と~っても可愛らしい産着から、七五三のお手本にしたくなるような振袖まで、
色々な小袖を見ることができました。
サロンを出た後はホテルに戻って、部屋着に着替えてリラックスタイム。本を
読んだりゆっくりお風呂に浸かったり、一日の疲れを癒しました。
お夕飯は外に出たくなかったので、京都駅の伊勢丹で購入した、「和久傳」の
鯛ちらしを食べました。いつもなら懐石とちらしが二段になった二段弁当にする
のですが、ランチをたくさん食べてしまったので、今夜は控えめに
お夕飯のあともゆっくりと過ごして、早めに就寝することにしました。夫と約束
した「無理をしない旅行」を心がけて、今日一日を過ごしたつもりです。
明日は花街のおどりを見に行きます