京都旅行二日目です
朝のうちはお外は晴れていたのですが、夕方から雨が降り始めるということで、
一応雨支度をして出かけることにしました。
今日はおどりを見に行くので、着物でのおでかけです。キャリーケースに入れて
持ってきた荷物の9割は、この着物と着付け小物でした。着物って、着ないで持ち
運ぼうとすると、重いし嵩張りますよねぇ
毎年春のおどり鑑賞には、前年に作った千總の小紋を着る、と決めているので、
昨年の春に作った鶸色の小紋を選びました。今日は一日着物で過ごすので、帯は
お腹と腰に少しでも負担が少ないように軽い染め帯にしました
(写真では実物に近い色が出せました)
着物は七宝地紋のある綺麗な鶸色の縮緬地に、白を中心とした色で御所解模様が
描かれている、華やかながらもどこか落ち着きのある「千總」さんの小紋です。
帯は明るい橙色の塩瀬に、京友禅らしい色使いで華やかな文箱を描いたもので、
今日のお昼にお伺いする予定の京都にある工房さんに別誂えをお願いしました。
帯揚げは菊唐草地紋の白い綸子地に赤い蝶々の絞りの輪出し。「きねや」製。
帯締めは白地に赤いポイント柄の入った組紐。
ホテルをチェックアウトし荷物はキャリーサービスで京都駅まで送ってもらい、
早速朝食を食べにでかけました。
今日の朝食はホテルのそばにある「イノダコーヒー」本店さんで。去年もここの
お店にお伺いして朝食を食べたのですが、昔ながらの喫茶店らしい美味しさが
気に入ってしまって、今年もリピートしました
去年は一階にあるサンルームのような席だったのですが、今朝は生憎満席だった
ようなので、二階のお席に座らせて頂きました。シックでクラシカルな内装で、
落ち着いた雰囲気の店内です。
注文したのは去年と同じ「京の朝食セット」です。ハムやスクランブルエッグ、
野菜サラダやポテトサラダ、人参のグラッセや茹でインゲンなど、彩り豊かな
食材が並ぶプレートと、クロワッサンとオレンジジュース、そしてコーヒー
見た目もボリュームも栄養バランスも満点で、お気に入りのメニューです
ゆっくり朝食を楽しんだ後は、夫へのお土産に春限定の「コロンビア・ウイラ」
というコーヒーを買って、次の目的地へ向かいました。
次に向かったのは、最近小紋や染め帯の別誂えをお願いしている工房さんです。
もともとは今回お伺いする予定ではなかったのですが、八掛の地色確認のために
急遽数日前にお伺いする事が決まったのです。
確認させて頂いた八掛についての詳細は、また別の記事にてアップしますね。
担当者さんはしばらくの間入院されていたのですが、わざわざ今日のために一時
病院を抜け出して来てくださったのだそうです
ご無理をさせてしまったのではないかと心配をしましたが、色々とお話をさせて
頂いて、お互いに有意義な時間となりました。また、お話をしているなかで次の
別誂えに向けての構想が具体的になってきました
次回は単衣をお願いしようと思っているのですが、考えていた図案や地色をお話
しているうちに色々アイデアを出して頂き、そのまま進められそうでしたので、
まだ小紋や帯が完成していませんが、次の別誂えに入ることにしました
今回は単衣の小紋と絽の帯の組み合わせで、小紋はごく淡い藤色地に、白を中心
とした淡い色彩で、初夏~初秋の草花を描いた御所解き模様を、帯は濃い紫地に
秋草と虫籠を描いたものを予定しています。どちらも私にしては珍しい色を選び
ましたが、どんな風になるのか楽しみです
小一時間ほどで工房を後にして、タクシーで宮川町の歌舞練場へ移動しました。
例年ならば道路沿いに見事なソメイヨシノが咲いているのですが、今年は散って
しまっていて残念です…
春のおどり巡りツアーの最初は、宮川町の「京おどり」です。
こちらはお茶席は撮影禁止なのですが、祇園甲部に比べるとお部屋が狭いので、
間近で芸舞妓さんのお点前を拝見することができます。まずは、パンフレットを
購入してからお茶席に入り、その後客席へ。
いつも京おどりでは良い席にあたりますが、今年も前から4列目と良い席でした
公演中は写真撮影ができませんので、パンフレットから抜粋を。恒例の黒紋付を
着た芸妓さんと可愛らしい舞妓さんの踊りで幕を開け、まるで藤娘のような簪を
つけた芸舞さん方の踊りなど、舞踊がいくつか続きます。
私が楽しみにしている、舞妓さんだけで行われる演奏と唄とおどりの幕。大勢の
舞妓さんの美しい衣装と、可愛らしい唄声が楽しめる、お気に入りの場面です。
いつもここで舞妓さんから手拭が投げられるのですが、今年はキャッチできずに
悔しい思いをしました。舞台に近すぎたのでしょうか
その後は雪女の物語が続いて、最後は華やかな宮川音頭でフィナーレを迎えて、
あっという間の一時間の公演が終わりました。とってもとっても楽しかったです
帰り際に売店をもう一度覗いてみると、なんと、溝渕ひろし先生の新しい本が
並べられていました。宮川町を特集した写真集で発売されたばかりのものです。
今まで花街別では祇園と先斗町が出ていましたので、これで三つの花街が出揃い
ましたね。あとは祇園東と上七軒ですが、いつか出るのでしょうか
歌舞練場を出たところで少し雨がパラついてきましたので、雨コートを羽織って
祇園甲部の歌舞練場へ急ぎました。
続いては祇園甲部の「都をどり」です。こちらは宮川町に比べて会場も大きく、
宣伝もたくさんしているので多くの人が訪れます。花見小路沿いにあるためか、
外国人観光客が外から写真を撮っている姿も見られました
まず入口に入ると、今年用の総おどりの衣装が展示されていました。総おどりの
衣装は毎年新しいデザインのものが作られるのですが、今年は私の予想通り傘を
モチーフにしたものでした。帯は桜と牡丹。
こちらが昨年の衣装ですが、昨年は帆船をモチーフにしたもので、帯は能衣蝶。
祇園甲部ではお茶席の撮影ができるので、いつも入場するタイミングを少し
調整してなるべく前の席に座れるようにしています。今年は最前列にてお点前を
拝見することが出来ました。今日のお茶席担当は市和佳さんと市十美ちゃん
私が入ったお席はお正客さんが多かったのか、10椀以上も芸妓さんが点てていた
ようで、ちょっと手が辛そうでした。お運びの舞妓さんも水屋と茶席を忙しそう
に行き来して頑張っていました。
客席に入る前にパンフレットを購入しておき、お庭を少し散策してから客席へ。
こちらも公演中は撮影できませんので、パンフレットから抜粋。お揃いの衣装を
着た芸舞妓さん(地毛で髪を結っていますが、芸妓さんも混じっています)達に
よる総おどりで始まって、小野小町と深草の少将の物語、蟹満寺の物語、道成寺
で有名な安珍清姫の物語、そして鶴の恩返しなど、誰もが知っている昔話などを
モチーフに、楽しく時に迫力のある舞台が繰り広げられました
都をどりのすごいところは、やはり総おどりの完成度の高さでしょうか。全ての
芸舞妓さんの動きがぴったりと合う様子は、なかなか他の花街では見ることの
出来ないレベルです。腕の上げる位置から足の立て具合まで揃っています
花街の素晴らしい公演を二つはしごしたあとは、四条通へ出てお買い物を。
八坂神社側から歩き始め、まずは「かづら清」さんで髪飾り用の丸ぐけの紐を、
次に「よーじや」さんで撫子色の口紅、「幾岡屋」さんでは今回は見るだけで、
「井澤屋」さんでは鶸色~白のグラデーションになった帯締めを買いました
今回はお買い物の時間を小1時間ほどしか取っていなかったのですが、6月の京都
旅行ではお買い物三昧をすると決めています
井澤屋さんを出てすぐそばにある祇園四条駅から電車に乗って、東福寺駅でJRに
乗り換えて京都駅へ向かいました。
荷物を受け取った後は、移動中にお腹に負担がかからないようにと帯を外して、
楽な状態にしてから新幹線に乗り込みました。そのおかげで今回の旅行はあまり
疲れずに移動が出来た気がします
仕事に行っていた夫よりも少し早めに帰宅して、お風呂に入ったり荷物を片付け
たりして待っていました。夫が帰宅したので、少しして眠ろうとしたのですが、
夫は昨夜はよほど寂しかったのか、なんとか寝かせまいとあの手この手で私を
引きとめようと必死でした(笑)
夫には少し寂しい思いをさせてしまいましたが、諦めていた枝垂桜も見られて、
ゆっくり美味しいお料理を楽しんで、お世話になっている工房にもお伺いでき、
花街の素敵なおどりも堪能して、買いたかったものも買えて、とっても良い旅に
なりました。外にいる時は雨にもあまり降られず、運が良かったです
明日は体を回復させるため、家でゆっくり過ごそうと思います。
朝のうちはお外は晴れていたのですが、夕方から雨が降り始めるということで、
一応雨支度をして出かけることにしました。
今日はおどりを見に行くので、着物でのおでかけです。キャリーケースに入れて
持ってきた荷物の9割は、この着物と着付け小物でした。着物って、着ないで持ち
運ぼうとすると、重いし嵩張りますよねぇ
毎年春のおどり鑑賞には、前年に作った千總の小紋を着る、と決めているので、
昨年の春に作った鶸色の小紋を選びました。今日は一日着物で過ごすので、帯は
お腹と腰に少しでも負担が少ないように軽い染め帯にしました
(写真では実物に近い色が出せました)
着物は七宝地紋のある綺麗な鶸色の縮緬地に、白を中心とした色で御所解模様が
描かれている、華やかながらもどこか落ち着きのある「千總」さんの小紋です。
帯は明るい橙色の塩瀬に、京友禅らしい色使いで華やかな文箱を描いたもので、
今日のお昼にお伺いする予定の京都にある工房さんに別誂えをお願いしました。
帯揚げは菊唐草地紋の白い綸子地に赤い蝶々の絞りの輪出し。「きねや」製。
帯締めは白地に赤いポイント柄の入った組紐。
ホテルをチェックアウトし荷物はキャリーサービスで京都駅まで送ってもらい、
早速朝食を食べにでかけました。
今日の朝食はホテルのそばにある「イノダコーヒー」本店さんで。去年もここの
お店にお伺いして朝食を食べたのですが、昔ながらの喫茶店らしい美味しさが
気に入ってしまって、今年もリピートしました
去年は一階にあるサンルームのような席だったのですが、今朝は生憎満席だった
ようなので、二階のお席に座らせて頂きました。シックでクラシカルな内装で、
落ち着いた雰囲気の店内です。
注文したのは去年と同じ「京の朝食セット」です。ハムやスクランブルエッグ、
野菜サラダやポテトサラダ、人参のグラッセや茹でインゲンなど、彩り豊かな
食材が並ぶプレートと、クロワッサンとオレンジジュース、そしてコーヒー
見た目もボリュームも栄養バランスも満点で、お気に入りのメニューです
ゆっくり朝食を楽しんだ後は、夫へのお土産に春限定の「コロンビア・ウイラ」
というコーヒーを買って、次の目的地へ向かいました。
次に向かったのは、最近小紋や染め帯の別誂えをお願いしている工房さんです。
もともとは今回お伺いする予定ではなかったのですが、八掛の地色確認のために
急遽数日前にお伺いする事が決まったのです。
確認させて頂いた八掛についての詳細は、また別の記事にてアップしますね。
担当者さんはしばらくの間入院されていたのですが、わざわざ今日のために一時
病院を抜け出して来てくださったのだそうです
ご無理をさせてしまったのではないかと心配をしましたが、色々とお話をさせて
頂いて、お互いに有意義な時間となりました。また、お話をしているなかで次の
別誂えに向けての構想が具体的になってきました
次回は単衣をお願いしようと思っているのですが、考えていた図案や地色をお話
しているうちに色々アイデアを出して頂き、そのまま進められそうでしたので、
まだ小紋や帯が完成していませんが、次の別誂えに入ることにしました
今回は単衣の小紋と絽の帯の組み合わせで、小紋はごく淡い藤色地に、白を中心
とした淡い色彩で、初夏~初秋の草花を描いた御所解き模様を、帯は濃い紫地に
秋草と虫籠を描いたものを予定しています。どちらも私にしては珍しい色を選び
ましたが、どんな風になるのか楽しみです
小一時間ほどで工房を後にして、タクシーで宮川町の歌舞練場へ移動しました。
例年ならば道路沿いに見事なソメイヨシノが咲いているのですが、今年は散って
しまっていて残念です…
春のおどり巡りツアーの最初は、宮川町の「京おどり」です。
こちらはお茶席は撮影禁止なのですが、祇園甲部に比べるとお部屋が狭いので、
間近で芸舞妓さんのお点前を拝見することができます。まずは、パンフレットを
購入してからお茶席に入り、その後客席へ。
いつも京おどりでは良い席にあたりますが、今年も前から4列目と良い席でした
公演中は写真撮影ができませんので、パンフレットから抜粋を。恒例の黒紋付を
着た芸妓さんと可愛らしい舞妓さんの踊りで幕を開け、まるで藤娘のような簪を
つけた芸舞さん方の踊りなど、舞踊がいくつか続きます。
私が楽しみにしている、舞妓さんだけで行われる演奏と唄とおどりの幕。大勢の
舞妓さんの美しい衣装と、可愛らしい唄声が楽しめる、お気に入りの場面です。
いつもここで舞妓さんから手拭が投げられるのですが、今年はキャッチできずに
悔しい思いをしました。舞台に近すぎたのでしょうか
その後は雪女の物語が続いて、最後は華やかな宮川音頭でフィナーレを迎えて、
あっという間の一時間の公演が終わりました。とってもとっても楽しかったです
帰り際に売店をもう一度覗いてみると、なんと、溝渕ひろし先生の新しい本が
並べられていました。宮川町を特集した写真集で発売されたばかりのものです。
今まで花街別では祇園と先斗町が出ていましたので、これで三つの花街が出揃い
ましたね。あとは祇園東と上七軒ですが、いつか出るのでしょうか
歌舞練場を出たところで少し雨がパラついてきましたので、雨コートを羽織って
祇園甲部の歌舞練場へ急ぎました。
続いては祇園甲部の「都をどり」です。こちらは宮川町に比べて会場も大きく、
宣伝もたくさんしているので多くの人が訪れます。花見小路沿いにあるためか、
外国人観光客が外から写真を撮っている姿も見られました
まず入口に入ると、今年用の総おどりの衣装が展示されていました。総おどりの
衣装は毎年新しいデザインのものが作られるのですが、今年は私の予想通り傘を
モチーフにしたものでした。帯は桜と牡丹。
こちらが昨年の衣装ですが、昨年は帆船をモチーフにしたもので、帯は能衣蝶。
祇園甲部ではお茶席の撮影ができるので、いつも入場するタイミングを少し
調整してなるべく前の席に座れるようにしています。今年は最前列にてお点前を
拝見することが出来ました。今日のお茶席担当は市和佳さんと市十美ちゃん
私が入ったお席はお正客さんが多かったのか、10椀以上も芸妓さんが点てていた
ようで、ちょっと手が辛そうでした。お運びの舞妓さんも水屋と茶席を忙しそう
に行き来して頑張っていました。
客席に入る前にパンフレットを購入しておき、お庭を少し散策してから客席へ。
こちらも公演中は撮影できませんので、パンフレットから抜粋。お揃いの衣装を
着た芸舞妓さん(地毛で髪を結っていますが、芸妓さんも混じっています)達に
よる総おどりで始まって、小野小町と深草の少将の物語、蟹満寺の物語、道成寺
で有名な安珍清姫の物語、そして鶴の恩返しなど、誰もが知っている昔話などを
モチーフに、楽しく時に迫力のある舞台が繰り広げられました
都をどりのすごいところは、やはり総おどりの完成度の高さでしょうか。全ての
芸舞妓さんの動きがぴったりと合う様子は、なかなか他の花街では見ることの
出来ないレベルです。腕の上げる位置から足の立て具合まで揃っています
花街の素晴らしい公演を二つはしごしたあとは、四条通へ出てお買い物を。
八坂神社側から歩き始め、まずは「かづら清」さんで髪飾り用の丸ぐけの紐を、
次に「よーじや」さんで撫子色の口紅、「幾岡屋」さんでは今回は見るだけで、
「井澤屋」さんでは鶸色~白のグラデーションになった帯締めを買いました
今回はお買い物の時間を小1時間ほどしか取っていなかったのですが、6月の京都
旅行ではお買い物三昧をすると決めています
井澤屋さんを出てすぐそばにある祇園四条駅から電車に乗って、東福寺駅でJRに
乗り換えて京都駅へ向かいました。
荷物を受け取った後は、移動中にお腹に負担がかからないようにと帯を外して、
楽な状態にしてから新幹線に乗り込みました。そのおかげで今回の旅行はあまり
疲れずに移動が出来た気がします
仕事に行っていた夫よりも少し早めに帰宅して、お風呂に入ったり荷物を片付け
たりして待っていました。夫が帰宅したので、少しして眠ろうとしたのですが、
夫は昨夜はよほど寂しかったのか、なんとか寝かせまいとあの手この手で私を
引きとめようと必死でした(笑)
夫には少し寂しい思いをさせてしまいましたが、諦めていた枝垂桜も見られて、
ゆっくり美味しいお料理を楽しんで、お世話になっている工房にもお伺いでき、
花街の素敵なおどりも堪能して、買いたかったものも買えて、とっても良い旅に
なりました。外にいる時は雨にもあまり降られず、運が良かったです
明日は体を回復させるため、家でゆっくり過ごそうと思います。