Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

明日は七夕

2018-07-06 23:37:20 | 季節行事

明日は七夕ですね


そもそも七夕とは、日本にもともとあった「棚機」という行事と、織姫と彦星の伝説と、奈良時代に中国から入ってきた「乞巧奠」が合わさって出来たもの。


「棚機」は「棚機女(たなばたつめ)」として選ばれた乙女が、清い水辺にある機屋にこもって衣を織り、それを神様に供えて秋の豊作を願う行事でした


織姫と彦星の伝説は中国から入ってきたもので、正しくは牽牛と織女と呼ばれる男女が、年に一度、7月7日の夜にだけ会えるという物語。


「乞巧奠」はその織女にあやかって、7月7日の夜に庭先に設えた裁断に針や糸を供えて機織りや裁縫、芸事などが上達するようにと願う行事です


平安時代には主に星祭りとして宮中でも七夕行事が行われるようになり、里芋の葉に溜まった露で墨を刷り、その墨で梶の葉に和歌を書いて願い事をしました


江戸時代になり庶民の間にも七夕行事が広まるようになると、梶の葉の代わりに五色の短冊に願い事を書いて笹に吊るす現在の七夕行事の形が出来てきます


茶道では七夕の趣向というと、定番なのが梶の葉、糸巻き、カササギなどです。梶の葉は上で説明した通り。糸巻きは乞巧奠に由来します。ではカササギはというと、こちらは織姫彦星伝説に由来します。


天帝の娘である織姫(織女)は、働き者の牛使いの彦星(牽牛)と出会って結婚するのですが、仲が良すぎたせいか、お互いに機織りや牛使いの仕事を放りだすようになってしまい、天帝の怒りに触れてしまいます


怒った天帝は二人を天の川の両岸に引き離して、会えないようにしてしまったのですが、織姫は泣き暮らすばかりで、彦星も悲しみで仕事が手につかないまま


泣き続ける娘を不憫に思った天帝は、年に一度7月7日の夜だけ2人が会うことを許しました。7月7日の夜だけは天の川に橋が架かり、行き来できるのです


その天の川に橋を架けるのがカササギです。カササギはとても知能の高い鳥で、人間でいえば3~4歳程度の知能を持っているのだとか。カササギが翼を広げて、何羽も連なって架け橋を作り、その上を織姫と彦星は渡るのだそうです


百人一首の中でも「鵲の渡せる橋に置く霜の 白きを見れば夜ぞ更けにける」と詠われていますね


ですから、この時期に和風の趣向のもので抽象的な鳥の柄があれば、カササギを表しているのだと考えるのが一般的なのだそうです。


茶道を習っていると、こういう行事ごとの知識なども自然と教えて頂けます