団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

「五線紙にのりさうだなと聞いてゐる遠き電話に弾むきみの声」、似たような経験があります。(笑)

2013-08-02 07:56:42 | 日記
先日 中日新聞の夕刊を読んでいますと、歌人 小野茂樹さんについての記事が書かれていました。
私は短歌には興味がないのでお名前も短歌も存じ上げなかったのですが、奥様との恋愛の逸話には興味を持ちました。
何でも奥様の雅子さんとは東京教育大付属中学の同級生で初恋の人だったとのことですが、二十歳の時に奥様は年上の別の方と結婚され二児のお子様をもうけられたとのことです。
小野さん自身も28歳の時、雅子さんに会われ「結婚する!」と言って、別の方と結婚されました。

ところが小野さんと雅子さんはそれぞれ離婚された後、結婚されたんですね!
奥様は二人のお子様とも別れて。
後から振り返れば、お互い運命の人だったにもかかわらずどうしてか遠回りされました!
人生、こんなもんですね!(苦笑)

小野さんは出版社の編集者として活躍され、短歌の本も一冊出され、これからますます活躍が期待されたにもかかわらず、34歳の時に幼いお子様と、雅子さんを残して交通事故で亡くなってしまわれました。
奥様の住居の表札には、まだご主人の名前と奥様の名前を記した表札が掲げられていて、その写真が載っていました。
運命って、ある意味残酷なような気がしました。

ところで最も有名な歌には

あの夏の数かぎりなきそしてまたたつたひとつの表情をせよ

雅子さんを歌われたものですが、いろんな解釈があるようです。

その他の短歌として、


五線紙にのりさうだなと聞いてゐる遠き電話に弾むきみの声

ひつじ雲それぞれが照りと陰をもち西よりわれの胸に連なる

感動を暗算し終へて風が吹くぼくを出てきみにきみを出てぼくに


わが肩に頬をうづむるひとあれば肩は木々濃き峠のごとし

くぐり戸は夜の封蝋をひらくごとし先立ちてきみの入りゆくとき

いちにんのため閉さずおくドアの内ことごとく灯しわれは待てるを

非力のとき誠実といふこと卑し月を過ぎゆく羊歯状の雲

翳り濃き木かげをあふれ死のごとく流るる水のごとくありし若さか

見えはじめすき透りはじめ少年は疑ひもなく死にはじめたり

蜜したたるケーキのかけら耐へきたる不在の遠き飢ゑ満たすべし


「あの夏の数かぎりなき」は、当然ですが、「五線紙にのりさうだな」、「感動を暗算し終へて風が吹く」、
「くぐり戸は夜の封蝋をひらくごとし」、「蜜したたるケーキのかけら」
などの短歌が印象に残りました。「五線紙にのりさうだな」は、その中でも特に印象に残りました。
短歌もなかなか良いものですね!


加山さんの若大将シリーズは全て観ました。二代目のマドンナは酒井和歌子さんでした。ファンでした。(笑)
酒井さん、今64歳とのことですが、とても奇麗なのには驚かされます。美しいヴィーナス  加山 雄三
コメント (6)
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