ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

びっくり猫

2009年05月09日 | お家狂想曲


なあなあかあちゃん、なんか変やで、ほれ、ちょっと、かあちゃんもこっち来て見てみ、おかしいやろ?変やろ?

昨日、家でレッスンをしている時から、チョキチョキバサバサ、音がしていました。庭木の剪定でもしているのかなあと思いながら仕事をしていたら、
今日のお昼過ぎに、ふと窓の方を見てみると、うわぁこんなことになっちゃってるぅ~っ



一昨日から、二階の大家さんジムのお兄さんドグが、フロリダから遊びに来ています。弟のジムと同じくとても背が高くて、話し好きで、楽しい男性です。
彼が昨日から、前庭をうろうろしていたのは見ていたけれど、まさかこんなスピードで、こんな徹底的にやっちゃうとは……本当にびっくりしてしまいました。
びっくりついでに写真を撮ろうと外に出ると、
「いやあ、驚かしちゃってごめんね~。もうプライバシーも無くなっちゃって、悪いねえ」とドグが頭をかきかき近づいてきました。
「そんな、悪いだなんて思わないでくださいね。ちょっと記念に写真を撮っておこうと思っただけなんですよ」
「そっか、もう引っ越すんだもんな。ここには何年いたの?」
「丸九年になります」
「いい店子で、出て行って欲しくないってさ、上が」
「わたし達こそ、あんないい大家さんに巡り会えて、おかげで居心地が良すぎてついつい長居しちゃいました」
「でもね、あんた達が出るってんで、この木を処分することにしたんだよ」
「いや、びっくりしました」
「部屋の中が丸見えになっちゃったね。あと少しの間だけだから我慢してよね」

この屋敷の正面玄関の両側に、赤いさつきが対に植えられていましたが、向かって右側のさつきが、年々後ろの木の成長に押され弱って小さくなっていたのです。
本当は、2年前に伐採してしまいたかったのだけれど、わたし達の居心地を優先して、今まで待っていてくれたそうです。
でも、そのために、右側の赤いさつきはほとんど消えかけています。
わたし達のために、人も木も、じっと黙って我慢し続けてくれてたんだと思うと、申し訳のない気持ちでいっぱいになりました。

さつきの元気な方が旦那の診察室前、元気じゃない方がわたしのピアノ部屋。どちらの部屋も、丁度頃合いの高さに伸びた木に守られていました。



右側のさつきは、弱っているためか、やっとつぼみが膨らんできたところです。またいつか、左側のさつきのように、咲き誇ることができるようになるでしょうか。
ごめんね、さつきさん。

家猫は、いつもかくれんぼうをしてひとり遊びをしていた場所が消えてしまったのが分かったのか、ふてくされて寝たふりを始めました。

コメント
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