ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

怒れるビルおじさん

2009年05月01日 | お家狂想曲
春の霧雨が、しっとりとすべてを濡らす静かな金曜日の朝。

インスペクターのビルおじさん、エージェントのデブラ、そして我々ふたり、修理を終えたと連絡のあった箇所を点検するため、地下室に降りました。

ボイラーの修理は○。ただ、内側の掃除が全くされていなかったので、ビルは渋い顔をしながら首を何度も横に振っていました。
地下室内のラドンガスの数値がやや高めだという件に対する処置は二重○。完璧な工事が施されていました。
湯沸かしに接続されているガス管の設置変更、これは思いっきり×。ビルはかなりお冠。こんなええ加減なことしよってからに!とえらい勢いで怒るおじさん。
そして白蟻問題。
これは素人目にも分かるほどの、とんでもなく中途半端な仕事なのでした。ここにきてビルの怒りは頂点に達し、ナメとんのかおらぁ~!とばかりに、天井板を破壊し始め……デブラと旦那が慌てて止める事態に。

……ということで、かなりキツい言い回しで書かれること必至の再申請書が、ビルから相手側の弁護士にファックスで送られることになりました。
でも……調べ直してもらって良かったです。ビルは今日も1時間かけて、外周りから内側まで、いろいろと調べてくれました。ありがたいったらありゃしません。

やり直しを要請した工事は、どんなに安く見繕っても百万近くかかるのだそうです。さて、向こうはどう出てくるのでしょうか。


家の中も外も、これからやらなければならない事がいっぱいです。
特に床。板目は元はきれいだったのだろうなあと想像できるのですが、今のままだと哀し過ぎる状態なので、とにかくこれだけは引っ越す前になんとかしなければ。
二階のボロボロカーペットはとりあえず剥がすことにして、バスルームの床の汚れと剥がれた部分は、いずれ、このバスルームは隣接するキッチンを壊してひとつの部屋にするつもりなので、今床をきれいにしても意味が無いので見て見ぬふりをすることに。

まだ迷ってるの?気分が落ち込んでるの?と、わたしの顔を見ては聞いてくる旦那。ごめんよ~と思いながらも、心からニコッとできないガキのわたし。
「今日はまうみ、やけに静かだね~」と、デブラに言われてしまい、いかんなあ……とさらに反省するわたし。

昔のわたしはどこ行った?肝っ玉の座った、たいていのことにゃ顔色ひとつ変えずに踏み込んでいけたあのまうみはどこ?
こんなこと、わたしの人生に起こった千のことに比べりゃ、なんちゅうこともない、ただの贅沢病みたいなもんです。
そろそろ蘇らないとカッコ悪過ぎます。

雨に濡れたメープル花粉。



クラウンヴィクトリアの左側に、数年前に死んじゃった鳥のビックスのお墓があります。そこに植えたすずらんが咲きました。



雨に濡れた黒い幹と若葉がきれいです。紅葉の若葉と赤ちゃん紅葉。この赤ちゃん紅葉は、わたし達と一緒に引っ越す予定です。



今日は5月1日。
ここで生活が始まった記念日です。10回目を迎えました。
日本の大津で4人の生活が始まったのも5月1日でした。
なんだか運命のようなものを感じます。



コメント (2)
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