ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

百億円の寄付

2011年04月03日 | ひとりごと
孫正義、原発問題について熱く語る


孫正義氏が、今回、東北沖災害への援助に際し、百億円の寄付をするという記事を読んだ。
はじめ、印刷ミスではないか、などと思い、他の新聞も調べてみた。
違った。
本当のことだった。
どうしてなのか、俄然知りたくなった。
彼と、彼が経営するソフトバンクの援助は、これまでにもかなりされていて、息の長い、例えば災害遺児に対する支援なども発表されていた。
そして今回のこれだ。

ウィキペディアを初めて覗いてみた。
なんと、同い年だった。
在日韓国人で、幼い頃はとても苦労し、けれども持ち前の賢さと行動力と意志の強さで、いろんなエピソードをお伴に、今の地位を築き上げた。

エピソードの中のひとつ、これは、彼の人となりと、彼を面白がったであろうアメリカ人達の気質が良く出ている。
『大学の検定の際のエピソード』
カリフォルニア州での大学の検定試験の際に、「この問題は日本語ならば必ず解ける」と言い、辞書の貸し出しと時間延長を試験官に申し出た。
試験官は、自分の上司にあたる人間に相談。
さらにその上司は、自分の上司に相談。
そうこうしているうちに、最後は州知事にまで孫は電話で交渉して、「辞書の貸出し」と「時間延長の要求」をのませたという逸話が残っている。
さらに、州知事との交渉において知事は「厳密な終了時間」を決めておらず、「辞書を引くのに適当な時間だけ延長する」という結論が出されたことから、無期限の時間延長と孫は独自解釈して、最後までテストを受けて合格したという。


東北を襲った地震と津波の後の、原発事故による混乱が続く中、地上波放送(特にテレビ)と新聞の報道内容に危惧を抱いた彼は、自ら様々な学者や識者にインタビューを申し出、それをネットで流し続けている。

安易に思いつきを述べてはいけないかもしれないけれど、原発そのものを休止する署名運動を起こし、それを彼に託してはどうだろうか……。
などと、ふと考えた。


加えて、調べている途中に、田原総一郎氏のブログに行き着き、一週間前の記事にこんなことが書かれていたので、それの一部を転載させてもらう。

『……前略
しかし、それよりも深刻なことがある。黒煙をあげた3号機である。
自衛隊や消防がテレビで一生懸命に放水している。
なぜ3号機にみんな一生懸命なのか。
それは、1号機から6号機のなかで、3号機だけ特別の原子炉だからである。
3号機はプルサーマルなのだ。
プルサーマルだと何が問題か。
プルサーマルは使用済燃料をリサイクルするので、非常に効率はいいのだが、
燃料にプルトニウムを利用している。
プルトニウムは非常に危険なものだ。
もし3号機が爆発したらプルトニウムが拡散する。
だから、一生懸命に3号機に放水をしている。
テレビでも報道しているが、なぜ3号機かを言わない。
去年の11月からプルサーマルは稼動していた。このことはもちろん公表している。
だが3月11日以降、報道していない。

僕は、今回の情報の出方が非常に気になる。
メディアの役割は事実を報道をすることである。何が事実かを明らかにすることだ。
ところが、プルサーマルは事実なのにどこも報道していない。
メディアは正確な情報、事実を報道する。政府に対して隠すなと迫らなければならない。
今回、政府に悪質な隠蔽はないと僕は思う。
国民を煽りたくない、混乱させたくないと思っているのだろう。
たとえば、水道水の汚染が見つかった。
政府は乳児は水道の水は飲まないようにと言った。
ところが、ここしばらくと言う。
では幼児はどうなのか。
妊婦はどうなのか。
「しばらく」「とりあえず」とは何なのか。
情報があいまいになると、いろいろな情報が乱れ、何を信用していいのかわからなくなる。
こういう時こそ、正確な情報は非常に大事なのだ』

そりゃそうだ。プルト君が、直接飲んでも大丈夫なんだよ!と明るく言っていたぐらいだもの。
ね、東電と政府さん。
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いろんな春うれしい春

2011年04月03日 | ひとりごと
今朝、朝ご飯を食べ終わった旦那が立ち上がり、裏庭を眺めながらボォ~ッとしているので、
こりゃまた『週末なんにもすることないのはかなん病』が出たか?と訝って、「なんもすることないから困ってんのん?」と聞いてみた。
すると、「いや、今日はこれからザ・ホーム・デポに行って、ショベルとか芝生の種とか買うて仕事しよと思てるのやけど、その行く気が出てくるのを待ってる」
ひょへ~?!

いやはや、旦那の口からこんな言葉が出てくるなんて……思ってもいなかったので、感動して、飲み込もうとしていたコーヒーが鼻から出てきそうだった。

結局彼は出かけて行き、ショベルとサラエ、それから芝生の種と栄養剤などを買って戻ってきた。
それからどうするのか様子を伺っていると、なんとさっさと仕事に取りかかっているではないかっ
ゲンキンなほどに惚れ直している妻も、そそくさと外に出て、お手伝いをすることにした。

うちの敷地前の歩道周辺と、どこの家よりも小さいと自慢の前庭の芝はもう、だいぶ前から瀕死状態だった。
なので、芝生の庭をあきらめて、日本紅葉と小ぶりの岩などを適当に置いて、和風の庭にしようと思ってはいるのだけれど、
そういうのって、思っている何倍も費用がかかるので、なかなか手を付け始められないでいた。
でも、今年こそ、前に借りて住んでいたお屋敷の周りに生えている、日本紅葉の子供をいただいて、それを移植しようと決めている。
せめてそれぐらいはしたいものだと、旦那はせっせと穴を掘った。


まあ多分、これの3倍は掘らなくてはならないだろうけれど、今は何も言わずに黙っておこう。

ほぼ仕事が終わりに近づいた頃、同じように庭仕事をしているお向かいのロイを誘ってビールを飲み始めた旦那。
桜のポンちゃんの様子を見に、彼らのそばに行くと、あらあら、ポンちゃん、喉が渇いたのかこんなもんをしっかり挟んでいる。


そしてまたひとつふたつ、花が増えていた。


ついでに、裏庭の小さな春。


ほんでもって、ちょっと渋めの春。


いつもの緑までうれしそうに見える春。


そしてこちら、いつものごとく食欲の春。


あっちゃこっちゃせわしない春。


誰が埋めたんか知らんけど、これも食うといたろの春。



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春だ春だ!

2011年04月03日 | ひとりごと
「ちょっとまうみ、来て来て!」と、興奮気味の旦那に呼ばれ、もちろんカメラを手に外に出て行くと、


え?なに?


空は青く晴れ、いろんな鳥の鳴き声が響き渡ってうるさいぐらい。


ちょっと疲れたのかひとやすみするこのお方。


このにぎやかさを皆さんにもと、カメラのビデオ機能で撮ってみましたが、サイズが大き過ぎて無理みたいです……残念!

さて、この外の騒ぎをこんなふうに眺めている、元バードキラーさんがいらっしゃいます。


彼女の胸中はいかに。
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地に落ちた安全神話

2011年04月03日 | 世界とわたし
地に落ちた安全神話ー福島原発危機はなぜ起きたか、という、ロイター特別リポートを紹介します。
 
今ここで、少しだけ、記事から抜粋して載せますが、とてもわかりやすく書かれた記事なので、ぜひ読んでみてください。

『最悪のシナリオを避け、「安全神話」を演出してきた政府と電力会社の姿が浮かび上がっている。 
今回の大震災の発生を「想定外」としてきた東電の公式見解。
少なくとも2007年の時点で、同社の原発専門家チームが、福島原発に災害想定を超えた大津波が押し寄せる事態を長期的な可能性として認識していた。
シビアアクシデントが起こった時にどのように対処するのか。技術的な対応だけではなく、発生した時に誰がトップに立って指揮し、どういう体制で動くのかなどについて訓練や準備が大幅に不足していた。
政府の対応を決める原災法自体が、原子炉が制御不能になる事態を想定していない。
菅直人首相は11日、同法に従って原子力非常事態宣言を出した。
「原災法のもともとの狙いは、原発事故の際の地域住民の避難や屋内退避をどのように行うのかという点にある。制御不能になった原子炉そのものをどうやって止めるのかは主眼に入っていない」と経産省のある幹部は明かす。
「誰もリアリティを持って、法律を作らなかった」
「保安院は大規模な原発事故に対応する訓練もしていなければ、それに基づいて危機処理にあたる能力も十分にあるわけではない」 
IAEAは昨年、「世界への警鐘」として、200307年の新潟県中越沖地震についての報告書を発表。
そのなかで、これまでの原発の放射線漏れ対策は、主として装置の不具合や作業員のミスなど原発内部のリスク要因に目を向けていた、と指摘。
さらに同地震の例を引きながら、「最大の脅威は原発の壁の外にあるだろう」として、地震や津波、火山噴火、洪水などの激烈な自然災害の発生を想定し、一段と備えを強化するよう求めた。

その警告は、今回の福島原発の惨事において、どこまで生かされたのか。

放射線被ばくの危険にさらされながら決死の注水や電源回復などにあたる現場の作業員の行動については、国内のみならず海外からも称賛の声が届いている。
しかし、翻せば、それは危機への備えが十分にされていなかった日本の現実、と海外の目には映る。 
原発推進という利害のもとで、密接な関係を築いてきた経産省・保安院と電力会社。
ともに原発の危険シナリオを厭(いと)い、「安全神話」に共存する形で、その関係は続いてきた。
だが、監督官庁と業界の密接な関係は、ともすれば緊張感なき「もたれ合い」となり、相互のチェック機能は失われていく。
国策として原子力推進を進める経済産業省に、安全規制を担う保安院が設けられている現状では、強力なチェック機能は期待しにくい。
保安院が「原発推進のお墨付き与えるだけの機関」(電力アナリスト)と言われる理由はここにある。
全国9電力体制の下、料金自由化も進まない電力市場では、業界各社間の競争原理が働かず、
「経営規律を厳しくして企業体質を強める」という普通の民間企業なら当たり前の課題も放置されがち。
「資源エネルギー庁と東電は法律に違反しない範囲でどのように計画停電を行うかに、すべての力を注ぎこんでしまっている」2000年初頭に経産省が水面下で進めようとしていた発電と送電を分離する抜本的な自由化案は、東電を中心とした電力会社の抵抗に会い、あえなくお蔵入りとなっている。

原発のリスク負担を今後も民間企業に押し付けるのか。
現在の全国9電力体制を維持し続けるのか。
これまで避け続けてきたこうした難題に政府は緊急の回答を迫られている。

東電は原発事故に伴う損失で経営自体が困難になることが予想されるが、その先には電力産業自体の構造改革とエネルギー政策の転換という歴史的な変化が待ち受けているかもしれない。
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