ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

原発という国策を問う国民投票は『いい国作ろう運動』!人任せやった自分を戒めて学ぶええチャンス!

2012年06月03日 | 日本とわたし
小野・出来田内科医院の、小野俊一医師による『院内勉強会』4/12/2012の内容から一部引用させてもらいます。

廃棄物処理について
ガラス固化体という使用済み燃料にする。
そうすると、最初あった10万テラベクレルの放射線量が、年月を経るに従って下がっていく。
電力会社は、この管理において、最初の千年が大事だと言う。
千年前というと、源氏物語の頃のことで、普通の人は鼻で笑うような話。
だが、千年間、きちんと管理すると言っているのに、なんで笑うのか、というのが電力会社の言い分。


ガラス固化体からの放射線量の変化
冷却の開始時は、約1500シーベルト毎時(20秒位で100%の人が脂肪すると言われる程度)。
広島原爆の爆心地で、103シーベルト毎時であることから、5分ほど居れば、爆心地と同じになる。
50年後でも、約160シーベルト毎時で、まだこの時点でも、1時間で爆心地と同じ程度の被曝になる。

こういうものが、発電した替わりにいっぱいできてくるわけで、それが、一千万年の管理が要ると、平気で言う人間がいることがおかしい。


原子力の発電コスト(小話)東電社員であった小野氏の実体験談
・新入社員時代……入社10年ほどの先輩社員に尋ねた。
「原子力は安いんですか?」
「何言っているんだ。高いに決まってるだろ。安いはずがないよ。そんなの当たり前だ」
「そりゃ、放射線管理区域があるだろ。効率は悪いし、被ばくはするし、一つ一つの機器も火力仕様と比べると、倍以上するんだぞ。これで安かったらおかしいよ」
「だいたい、どんな廃棄物も、表面の放射能を取り去るために、除洗といって、機器を一つ一つウエス(ぼろ切れ)で拭くんだぜ。それだけでも大変だよ。管理も面倒だし」
「まあ、仕事を始めたらわかるよ」


総括原価方式
・一般会社の利益=収入ー必要経費
・電力会社の利益=必要経費×3% ⇒必要経費が高ければ高いほど利益が増える


従って、原発のようにコストがやたらとかかる設備を増やせば増やす程、電力会社は儲かることになる。


福島第一原発(沸騰水型)
出力
1号機 460 
2号機 784
3号機 784
4号機 784 
5号機 784
6号機 1100

年数
1号機 40 マークI 国産56%(GE)
2号機 36 マークI 国産53%(GE+東芝)
3号機 34 マークI 国産91%(東芝)
4号機 32 マークI 国産91%(日立)
5号機 32 マークI 国産93%(東芝)
6号機 31 マークII 国産63%(GE+東芝) 

福島第一の重要免震棟は、2007年の新潟県中越地震時に、建物内への入室が困難になったために、2010年の7月に建設が終了した新しいもの。
中越地震が起こらなかったら多分、安全神話をそのまま続け、建てられていなかったかもしれない。
そして、今再稼働が認可されようとしている大飯原発には、その免震棟が無い。



地震の直接的な影響
重力加速度が、原発の設計基準内であったとしても、
あの巨大な原子炉(横に2800トン、縦に6000トンもの重力がかかる)は、スカートと呼ばれる、炉底にある支持構造物に設置されているだけなので、
地震につきものの地盤沈下が起こると危険極まりない状態になる。

実際に、福島の地震の直接的な影響で、
ー水平方向東に、約2.5メートル
ー垂直方向に、約50センチメートル
・地震の揺れ以外に、上記の地盤変形が観られている。
・地盤変動に耐えきれる構造物があるのか?
・耐震ストレステストでは、評価されていない。


福島事故の見通しは?
・人類には、原子の火は止めることができない
・30年で廃炉は、現実的には無理
・今度も、再臨界を何度も起こす
・収束法は、誰も知らない
・人類史上、最大、最悪の災害
・地球上にいる限り、この災害から逃れることはできない



使用済燃料プール貯蔵量
1号機 392
2号機 615
3号機 566
4号機 1535
5号機 894本 
6号機 940
さらにその上に、使用済燃料共用プール(4号機の近く)というのがあって、そこには6375本の燃料が存在する。


ウランの使用量
・広島型原爆 ウラン約1kg
・100万kWの原発→1日3kgのウランを燃焼し、1kgで発電し、2kgで海を温める
・100万kWの原発を1年運転すると→広島型原爆、約1000発分の死の灰がたまる
 その死の灰が、炉内に3倍以上ある
フクシマの総量は、約5トン~100トン程度か?

引用終わり


事故後、自分なりに毎日学んできたけど、まだまだ知らんこと、調べてもよう理解できんこと、すでに忘れてしもたことがある。

いろんなことを知り、怒ったり驚いたり唖然としたり、
原発という物の恐ろしさ、無意味さ(一部の人間にとっては意味がありまくるんやけど……)にやっと気づき、それがどれだけ遅過ぎたんかに、絶望感さえ感じた。

それでも、日本人として、この世に生き続ける限り、なんとかして、少しでもマシな状況にしたい、
そう思てる。

わたしには、
原発を今すぐこの世から消してしまうことも、
電力会社を破綻させて、原発ムラを解体することも、
日本にしっかり巣食うてしもた闇のシステムを崩すことも、
原発を抱えた地域の、経済問題を解決することも、
放射能の汚染を、事故前ぐらいに少のうすることも、
ほんまになにひとつ、実現できひん。

わたしの命の長さは、あとどんだけ長引いたとしても、せいぜい40年。
その間に、日本国内に建てられてしもた原発の廃炉など、ただの一基さえも自分の目で確認することはできんやろう。

けれども、日本の在り方を変えることはできんやろか?
無用な電力を垂れ流し、その始末を贅沢と便利にすげ替えた国に、まんまとだまされてきた国民の、意識を変えることはでんやろか?

都民投票も市民投票も反故にされ、国民投票をするか否かの議論でにぎおうたこともあった。
原発を反対する人達の中には、ここまで酷い報道規制がある中で、偏った情報を信じたまま投票に向かわれては困るとか、
原発を推進する人達の中には、こんな大きな事故が起こった後に実施するのは、理性や合理性に欠けると言う人がいて、
それぞれに反対の意見を持つ人も少のうない。

日本でもし、国民投票を実施するんやったら、投票が無効にならへんよう、先にまず、国民投票法を制定せなあかん。
法をいじれるのは政治家やから、国民投票を無効にしません、という議員に投票し、そういう議員を増やしていくしかない。
けど、議員が、国民の意思を尊重して、政治を行ってくれるはずがない。

前は、国民投票の意義には賛成やけど、こんな先の長いことしてる暇ないんちゃうかな、と思てた。
けど、大飯の再稼働の顛末を観察してて、もうこの先、政治家なんかに何を期待しても無駄やとはっきりわかった今では、
もしかしたらこの、国民投票ぐらいしか、日本の在り方を変えるきっかけになるもんは無いんちゃうかな、と思えてきた。

国民投票は、ただ投票したらええのんとちゃう。
投票することについて、個人個人がしっかり学び、知り、判断することがまず必至になる。
人任せ、政治家任せで投票して、あんな人間やとは思わなんだと怒ったり愚痴ったりして、それで終わってた今までとは訳が違う。

原発であれ、ダムであれ、基地であれ、現にほんの数カ所だけ、住民投票を行った地域があるのやけど、
その投票時に、反対が圧倒的に多かった場合でも、その直後に行われた選挙では、推進した人間が当選した。
けれども、今だに、その地域には、原発もダムも基地も侵入してきてない。

投票するためには、まず投票の対象になることを学ぶ。
そのためには、学習会に出かけたり、市民集会に足を運んだり、自分で本を読んだり、
今までの暮らしに、そういう行為を加えなあかん。
仕事が忙しいから、しんどいから、めんどくさいから、興味ないから、どうでもええから、
そういう言い訳が通らんようになる。

要するに、今までみたいに、他人事ではすまへんってこと。
誰かがやってくれるやろ、ではすまへんってこと。
自分が生きてる国のこと、地方のこと、県のこと、市のこと、町のこと、村のことを、自分のこととして考えなあかんってこと。

国民投票は、しっかりと自分を持ってる人、自分の意見がある人、知識を身につけた人がするもんやから、
それには少のうても1年やそこらの学ぶ時間がかかる。
それまでに、首長自身が、今の国策について疑問を持ってるとこの市町村で、原発という国策を問う住民投票を、国民投票の練習台としてやってもええよね。
そんな住民投票が、少しずつ、キノコみたいに、あちこちでニョキニョキ姿を現せたらおもろいやろなあ。
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「再稼働しても、原発は必ず止まる」by 田坂広志氏

2012年06月03日 | 日本とわたし
生き生き箕面通信に、先々月の11日に掲載されていた記事を紹介させていただきます。

「再稼働しても、原発は必ず止まる」と田坂広志さん

『おはようございます。
生き生き箕面通信1220(120411)をお届けします。

■「再稼働しても、原発は必ず止まる」と田坂広志さん

野田政権が、大飯原発の再稼働を急いでいます。
その愚を元・内閣官房参与の田坂広志さんが、鮮やかに暴いてみせました。
「再稼働しても、原発は必ず止まる」と題する、Voice5月号に掲載されたインタビュー記事です。

再稼働するには、必ず守らなければならない原則が三つある。

仮に、その三つをクリアしても、どうしても越えられない、高レベル放射性廃棄物の最終処分問題が残る。


そう指摘するのです。


再稼働のための3原則とは――。
「事故原因の徹底究明」
「自己責任の明確化」
「原子力行政の抜本改革」
の三つです。

今の段階では、この三つの、どれ一つも満たしていません。
しかし、野田・枝野コンビは、原子力ムラの圧力もあって、「何が何でも再稼働」です。


大飯原発の再稼働は、端的にいえば、
「福島原発事故が起こった3月11日以前の法律で、3月11日以前の組織(原子力安全・保安院)が、3月11日以前の手続きとルールで再稼働しようとしている」わけであり、
この進め方では、多くの国民の、理解と納得は得られないでしょう」と指摘しています。
つまり、再稼働するためには、国民の理解と納得が不可欠であり、その手続きを経て、国民からの信頼を取り戻すことが先決という主張です。


国民の理解と納得を得るためには、

第一は、情報を徹底的に「公開」すること。 
この夏の電力不足懸念にしても、電力会社の一方的な発表であり、詳細な情報はまったく開示していない。

第二は、先の3原則を、国民に明確に語るということ。


これらの二つを、軽視して突き進んだ場合は、再稼働の先に待ち受ける、さらに二つの問題を、乗り越えられなくなる。

第一は、使用済み核燃料の保管場所が満杯になってきて、なんとかしなければならないという問題。

第二は、高レベル放射性廃棄物の、最終処分問題。

第一の、使用済み核燃料の保管場所は、現在は、それぞれの原発や、青森県六ケ所村の再処理工場などに保管されていますが、
これが、満杯になる時機が近づいているうえ、六ヶ所村の再処理工場も、機能するメドが立っていない。

また、第二の、高レベル放射性廃棄物の最終処分方法は、これこそまったくメドがついていない。

しかも、この高レベル放射性廃棄物の最終処理が、明日の問題ではなく、突然、今の問題になった
つまり、福島第一原発で、爆発事故を起こした原子炉は、
溶けた核燃料と原子炉が一体となった、人類発の「高レベル放射性廃棄物」として、私たちの目の前に無残な姿をさらし続けています。
ここには、プルトニウムもありますから、10万年間、放射能を出し続けます。


こうした問題は、単に、日本一国の問題ではなく、地球環境全体に関わる問題になってきている。
同時に、「現世代のエネルギー利用のために、未来の世代に負担を残すことを、どう考えるのか」という「世代間倫理」の問題でもあります』


どじょうを自認する野田さんは、脳量が少ないためか、目先さえ乗り切ればいいという、「その場しのぎ」の小手先・ごまかしで、日本の政治をやっています。
のダメさんには、財務省という官僚に操られることが、「政治主導」となるのですから、どじょうの頭は理解不能です。
理解不能だけですまず、日本国民の安全と安寧を、阻害する存在になっています。


*田坂広志:以前もこの「箕面通信」で触れましたが、福島原発事故直後に、当時の菅首相から三顧の礼をもって官邸に招かれ、
内閣官房参与として、事故処理の助言をし、その経験を、「官邸から見た原発事故の真実」(光文社新書)にまとめました。
そのなかで、「首都圏3千万人の避難という、最悪のシナリオも検討した」と、明らかにしたことで知られています』

以上、転載終わり。

 

「現世代のエネルギー利用のために、未来の世代に負担を残すことをどう考えるのか」→全然考えてへん。 

「使用済み核燃料の保管場所が満杯になってきて、なんとかしなければならないという問題」→これまた全然解決してへん。

「高レベル放射性廃棄物の、最終処分問題」→多分これも解決無し。

で、免震も防壁も土砂崩れ対策もベント施設も、まるっきり無しのまんま、再稼働や言うてる。

これって、日本国民の安全と安寧を、思いっきり阻害してるねんから、それって結局は、身に危険を及ぼす可能性がありまくるってことで、
もうどう考えても倫理も常識も無い人間の、犯罪行為になるのとちゃいますか?
電気のためとちゃうのなら、いったいなんのために、夏のピークも過ぎてるのに、わざわざ稼働ささなあかんのですか?
電気会社の保護ですか?
核物質の製造ですか?

ほんで、電気料金まで高なるわ、停電するかもしれんわ、節電を無理強いされるかもしれんわ、

これがもし、赤福やら焼き肉やらカイワレやら牛乳やらやったら、どうですのん?
日本全国、全然関係の無い人まで、不買やら不払いやらで、大騒ぎになってたんちゃいますのん?

電気は使わんわけにはいかんから厄介ですよね。
冷蔵庫と洗濯機だけは、やっぱりどないしても無かったら不便やし、
そうかというて、冷蔵庫と洗濯機だけのための電気を、最寄りの店で買うっちゅうわけにはいかへんし。
やっぱりあったらあったで便利やから、ついつい今までとおんなじような使い方したいですもんね。

けど、もうちょっと考えてみてください。
やっぱりどう考えても腹立ちませんか?
原発のためにかかったものすごい額のもろもろの費用を、わたしらは知らんうちに、割り勘でずっとずっと払わされてきたんです。
説明無しで。表示はあったかどうか、覚えてません。
これからもずっと、廃炉作業も修理作業もすべて、またわたしらに負担を押し付けてるんですよ。
電気代って、せやから高かったんですね。

もう払うのやめましょうよ原発料。動かさんときましょうよ原発。
ゴミはもう、たまりにたまってしもて、どこにもほかすとこがのうて、外国に迷惑かけよう言うてるんですよ。
事故で散々迷惑かけといて、その挙げ句にゴミって……恥ずかし過ぎですやん。

大飯も、それから他の停止中の原発も、もう今のまんま冷却を続けて、いざおっきな地震が起こっても、しっかり冷やせててよかったなあと言えるように、
二度と熱を持たさんように、生き返らさんように、どうか日本の大人のみなさん、本気で反対してください。
コメント (2)
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