平智之さんとおっしゃる、民主党議員の方の活動ブログに、9日に掲載された記事を紹介します。
題して『総理の再稼動会見について』
「福島第一原子力発電所事故を踏まえた大飯発電所の安全確認について」
平成23年6月21日、原子力安全保安院、P13
図の、蒸気の力で駆動するポンプという部分が、電気がなくなっても、冷却機能を維持する、受動的冷却の中心装置となると思われるが、
非常時動作の、信頼性の検証は、なされているのだろうか
●総理会見に異論を公表すること
昨日(6/8)の、総理会見について、意見を述べます。
与党議員として、総理のご発言に対する、異論を含む意見を公表することは、多数派与党(立法側)が、内閣(行政側)を編成するという、
日本の、一元的な議会制民主主義の欠点である、「行政権と立法権のなれあい」に、歯止めをかける行動とご理解ください。
●電力需給と再稼働は、別問題
再稼働は、絶対的な安全の問題であり、電力需給は、相対的な電力過不足の問題です。
「電気が足りないかもしれないので、再稼働が必要」という理屈はありえません。
原発は、安全でなければ、再稼働不能なのであり、
電力ピークは、使える電源の範囲で、節電やピークシフト等により、乗り越える課題なのです。
そして、現時点で、「原発は、危険につき、使えない電源」です。
●「ピークに近づいたから結論」というご認識
しかし昨日、総理は次のようなご発言から会見を始められました。「夏場の電力需要のピークが近づき、結論を出さなければならない時期が迫りつつある。国民生活を守る、それが国論を二分している問題に対して私が依って立つ絶対の判断の基軸である」2つ間違っています。ひとつは、ピークと再稼働をつなげている点。もうひとつは、再稼働で国民の生活を守るという点。
●大飯3,4号機の安全は、断定できない
福島第一の事故原因が、いまだ特定されていません。
津波ではなく、地震の影響が、不明のままです。
そもそも、担当大臣が、5月30日の関西広域連合での、大飯原発再稼動の説明に際して、
「安全基準は、暫定的だ」「原発で、もはや万全はありえない」という主旨のことを、明言しています。
また、大飯原発近傍活断層の、3連動(FO-A、FO-B、熊川断層)検証に、第三者性がないままで、
大飯原発の、真下を走る、破砕帯の活動性懸念について、4月27日、
原子力安全委員長が、「破砕帯の安全性を、証明しない限り、運転はできないと解釈すべきだ」と発言しています。
●そもそも、設置自体が、不適格の可能性
法により、活断層の上に、原発は設置できず、運転などありえません。
技術基準以前の、設置基準の問題です。
大飯3,4号機を、安全と断定する根拠が、極めて薄弱です。
それなのに、ピークを越えられないので、再稼働。
それで、国民生活を守ると、総理が言われたのです。
●「炉心損傷に至らない」というご発言
さらに、続けて、次のように言われました。
「福島を襲ったような地震、津波が起こっても、事故を防止できる、対策と体制は整っています。
もし、万が一、すべての電源が失われることになっても、炉心損傷に至らないことが、確認をされています」。
理解困難です。
全世界が注目のもとで、いままさに、国会事故調が、炉心損傷の原因を、調査しているのです。
その、調査結果を待たずに、「炉心損傷は起こらない」と、断定されました。
●政府に、確認すべき点
これは、来週早々、政府に確認しなければなりません。
そもそも、全交流電源喪失が、非常用DG電源の、備蓄油の時間を超え、
なおかつ、受動的冷却が作動しない(福島第一で実際に起こった)場合、
間違いなく、炉心損傷に至ります。
「炉心損傷に至らない」という断定は、いかなる論拠に基づくのか。
もし政府が、「条件つきの解釈だ」と回答するならば、訂正を含めた、再度の会見を要請します。
国民と世界に、著しい誤解と不安を与えます。
昨年末の、冷温停止状態宣言を超える、不適切発言になりかねません。
政府の回答を求めます。
●「人間らしい暮らしを送るために、原発」というご認識
次のご発言もありました。
「計画停電や、電力料金の大幅な高騰といった、日常生活への悪影響を、できるだけ避けるということです。
豊かで、人間らしい暮らしを送るために、安価で、安定した電気の存在は、欠かせません」。
言葉を失います。
3.11の、原発事故災害が、多くの国民の、人間らしい生活を奪いました。
国内だけで、十数万人か、数百万人か、特定不能なほど、多くの人々の生活を、奪っているではないですか。
●誰の豊かさで、誰の人間らしさか
東北・関東圏から、多くのお母さんとお子さんが、西日本に、自主避難しておられます。
アメリカ西海岸で、回遊クロマグロから、半減期2年のセシウム134が、事故前の10倍、検出されています。
影響は、日本全国に、そして、世界に拡散しているのです。
それでも、豊かで人間らしい暮らしのために、原発が必要だ、と総理は言われました。
いったい、誰の豊かさでしょうか。
誰の、人間らしさでしょうか。
「人間らしい生活のために、原発だ」と総理に言われて、原発のために、生活を奪われている被災者のみなさんが、どう思われるか。
野田総理には、そこに思いを。
●「15%節電は厳しいハードル」というご認識
次のご発言は、技術的に要確認です。
「関西での、15%もの需給ギャップは、昨年の、東日本でも体験しなかった水準であり、現実的には、極めて厳しいハードルであると思います」。
本当でしょうか。
極めて厳しいハードルでしょうか。
昨年の、東電管内で、電力使用制限令(27条)が発動し、15%目標が課されました。
その結果、15%を超える節電実績が、確認されています。
総理は、「関東にはできたが、関西にはできない」と、断定されたことになります。
●「政府案」と「平議員案」
すでに、私から政府に、節電案を提出しています。
揚水発電を活用すれば、15%ではなく、13%のピーク時節電で、乗り越えられる計画です。
昨日の8日(金)、朝9時に開催された、経産、エネルギーPT、原発PT合同会議の場で、
「政府案」と「平議員案」の、比較資料が提出されました。
私からも説明。
「私の節電案であれば、政府案よりも、ピーク時で110万kW、つまり、原発1基分、多くの電力を供給できる」
「ピーク時節電のハードルが低くなる」。
他電力会社からの融通を含めて、節電、および融通計画は、いまだ検討未了です。
消費増税の前に、歳出削減があるように、再稼動の前に、節電があるのです。
しかも、その再稼動は、安全という、絶対基準に基づくものであり、
足りないから使う、という埋蔵金とは、異なる点にも、留意が必要です。
●「計画停電となれば、大変だ」というご発言
次のご発言は、深刻です。
「計画停電がなされうる、という事態となれば、それが、実際に行われるか否かに関わらず、日常生活や経済活動は、大きく混乱をしてしまいます」。
待ってください。
いま私たちは、なにをしているのでしょうか。
政治と行政が、一体となって、「停電を回避するための、節電計画」を立てているのです。
需給検証委員会の、試算に基づいて、政府が出した、ピーク時15%節電目標は、それをすれば、ピークが乗り越えられる、という計画です。
政府は、「原発なしで乗り越える計画」を出したのです。
その計画を出した矢先に、総理ご自身が、「15%節電は難しい」「だから再稼働だ」と、発言されたのです。
しかも、停電の可能性を示唆して、"大きく混乱"とまで言われ、総理自らが、"計画停電がなされうるという事態"を作っておられます。
●活動を続けます
先日官邸に提出した、「大飯原発再稼動に慎重署名」では、与党衆参117名の署名が集まりました。
私は、衆議院側の事務局を、分担で担当して、秘書から電話かけをし、私自身も、部屋をまわりました。
2日で、100名を超える署名は、大きな意志です。
引き続き、再稼動阻止に向けて、活動を続けます。
活動内容については、原発事故収束対策PT(荒井聡座長、川内ひろし事務局長)を中心に、検討します。
なんという、真っ当な意見!
こないだの週末には、官邸前の抗議集会に、数人の女性議員が加わってくれてはった。
わたしは最近、ほとほと政治家がイヤになって、いろいろ好き放題言わしてもろてたけど、
もちろん言いながら、まともな政治家の方々もいはるのはわかってたけど、
その方々が、なんで表に出て行動してくれはらへんのかと、ギリギリとした思いを抱えてた。
やっとか、という思いはあるにせよ、こうやってとうとう、議員の方からも抵抗してくれる人達が現れ出した。
さて、腑抜けで意気地なしのテレビ局の中ではいったい、どこが一番乗りするかしらん?
題して『総理の再稼動会見について』
「福島第一原子力発電所事故を踏まえた大飯発電所の安全確認について」
平成23年6月21日、原子力安全保安院、P13
図の、蒸気の力で駆動するポンプという部分が、電気がなくなっても、冷却機能を維持する、受動的冷却の中心装置となると思われるが、
非常時動作の、信頼性の検証は、なされているのだろうか
●総理会見に異論を公表すること
昨日(6/8)の、総理会見について、意見を述べます。
与党議員として、総理のご発言に対する、異論を含む意見を公表することは、多数派与党(立法側)が、内閣(行政側)を編成するという、
日本の、一元的な議会制民主主義の欠点である、「行政権と立法権のなれあい」に、歯止めをかける行動とご理解ください。
●電力需給と再稼働は、別問題
再稼働は、絶対的な安全の問題であり、電力需給は、相対的な電力過不足の問題です。
「電気が足りないかもしれないので、再稼働が必要」という理屈はありえません。
原発は、安全でなければ、再稼働不能なのであり、
電力ピークは、使える電源の範囲で、節電やピークシフト等により、乗り越える課題なのです。
そして、現時点で、「原発は、危険につき、使えない電源」です。
●「ピークに近づいたから結論」というご認識
しかし昨日、総理は次のようなご発言から会見を始められました。「夏場の電力需要のピークが近づき、結論を出さなければならない時期が迫りつつある。国民生活を守る、それが国論を二分している問題に対して私が依って立つ絶対の判断の基軸である」2つ間違っています。ひとつは、ピークと再稼働をつなげている点。もうひとつは、再稼働で国民の生活を守るという点。
●大飯3,4号機の安全は、断定できない
福島第一の事故原因が、いまだ特定されていません。
津波ではなく、地震の影響が、不明のままです。
そもそも、担当大臣が、5月30日の関西広域連合での、大飯原発再稼動の説明に際して、
「安全基準は、暫定的だ」「原発で、もはや万全はありえない」という主旨のことを、明言しています。
また、大飯原発近傍活断層の、3連動(FO-A、FO-B、熊川断層)検証に、第三者性がないままで、
大飯原発の、真下を走る、破砕帯の活動性懸念について、4月27日、
原子力安全委員長が、「破砕帯の安全性を、証明しない限り、運転はできないと解釈すべきだ」と発言しています。
●そもそも、設置自体が、不適格の可能性
法により、活断層の上に、原発は設置できず、運転などありえません。
技術基準以前の、設置基準の問題です。
大飯3,4号機を、安全と断定する根拠が、極めて薄弱です。
それなのに、ピークを越えられないので、再稼働。
それで、国民生活を守ると、総理が言われたのです。
●「炉心損傷に至らない」というご発言
さらに、続けて、次のように言われました。
「福島を襲ったような地震、津波が起こっても、事故を防止できる、対策と体制は整っています。
もし、万が一、すべての電源が失われることになっても、炉心損傷に至らないことが、確認をされています」。
理解困難です。
全世界が注目のもとで、いままさに、国会事故調が、炉心損傷の原因を、調査しているのです。
その、調査結果を待たずに、「炉心損傷は起こらない」と、断定されました。
●政府に、確認すべき点
これは、来週早々、政府に確認しなければなりません。
そもそも、全交流電源喪失が、非常用DG電源の、備蓄油の時間を超え、
なおかつ、受動的冷却が作動しない(福島第一で実際に起こった)場合、
間違いなく、炉心損傷に至ります。
「炉心損傷に至らない」という断定は、いかなる論拠に基づくのか。
もし政府が、「条件つきの解釈だ」と回答するならば、訂正を含めた、再度の会見を要請します。
国民と世界に、著しい誤解と不安を与えます。
昨年末の、冷温停止状態宣言を超える、不適切発言になりかねません。
政府の回答を求めます。
●「人間らしい暮らしを送るために、原発」というご認識
次のご発言もありました。
「計画停電や、電力料金の大幅な高騰といった、日常生活への悪影響を、できるだけ避けるということです。
豊かで、人間らしい暮らしを送るために、安価で、安定した電気の存在は、欠かせません」。
言葉を失います。
3.11の、原発事故災害が、多くの国民の、人間らしい生活を奪いました。
国内だけで、十数万人か、数百万人か、特定不能なほど、多くの人々の生活を、奪っているではないですか。
●誰の豊かさで、誰の人間らしさか
東北・関東圏から、多くのお母さんとお子さんが、西日本に、自主避難しておられます。
アメリカ西海岸で、回遊クロマグロから、半減期2年のセシウム134が、事故前の10倍、検出されています。
影響は、日本全国に、そして、世界に拡散しているのです。
それでも、豊かで人間らしい暮らしのために、原発が必要だ、と総理は言われました。
いったい、誰の豊かさでしょうか。
誰の、人間らしさでしょうか。
「人間らしい生活のために、原発だ」と総理に言われて、原発のために、生活を奪われている被災者のみなさんが、どう思われるか。
野田総理には、そこに思いを。
●「15%節電は厳しいハードル」というご認識
次のご発言は、技術的に要確認です。
「関西での、15%もの需給ギャップは、昨年の、東日本でも体験しなかった水準であり、現実的には、極めて厳しいハードルであると思います」。
本当でしょうか。
極めて厳しいハードルでしょうか。
昨年の、東電管内で、電力使用制限令(27条)が発動し、15%目標が課されました。
その結果、15%を超える節電実績が、確認されています。
総理は、「関東にはできたが、関西にはできない」と、断定されたことになります。
●「政府案」と「平議員案」
すでに、私から政府に、節電案を提出しています。
揚水発電を活用すれば、15%ではなく、13%のピーク時節電で、乗り越えられる計画です。
昨日の8日(金)、朝9時に開催された、経産、エネルギーPT、原発PT合同会議の場で、
「政府案」と「平議員案」の、比較資料が提出されました。
私からも説明。
「私の節電案であれば、政府案よりも、ピーク時で110万kW、つまり、原発1基分、多くの電力を供給できる」
「ピーク時節電のハードルが低くなる」。
他電力会社からの融通を含めて、節電、および融通計画は、いまだ検討未了です。
消費増税の前に、歳出削減があるように、再稼動の前に、節電があるのです。
しかも、その再稼動は、安全という、絶対基準に基づくものであり、
足りないから使う、という埋蔵金とは、異なる点にも、留意が必要です。
●「計画停電となれば、大変だ」というご発言
次のご発言は、深刻です。
「計画停電がなされうる、という事態となれば、それが、実際に行われるか否かに関わらず、日常生活や経済活動は、大きく混乱をしてしまいます」。
待ってください。
いま私たちは、なにをしているのでしょうか。
政治と行政が、一体となって、「停電を回避するための、節電計画」を立てているのです。
需給検証委員会の、試算に基づいて、政府が出した、ピーク時15%節電目標は、それをすれば、ピークが乗り越えられる、という計画です。
政府は、「原発なしで乗り越える計画」を出したのです。
その計画を出した矢先に、総理ご自身が、「15%節電は難しい」「だから再稼働だ」と、発言されたのです。
しかも、停電の可能性を示唆して、"大きく混乱"とまで言われ、総理自らが、"計画停電がなされうるという事態"を作っておられます。
●活動を続けます
先日官邸に提出した、「大飯原発再稼動に慎重署名」では、与党衆参117名の署名が集まりました。
私は、衆議院側の事務局を、分担で担当して、秘書から電話かけをし、私自身も、部屋をまわりました。
2日で、100名を超える署名は、大きな意志です。
引き続き、再稼動阻止に向けて、活動を続けます。
活動内容については、原発事故収束対策PT(荒井聡座長、川内ひろし事務局長)を中心に、検討します。
なんという、真っ当な意見!
こないだの週末には、官邸前の抗議集会に、数人の女性議員が加わってくれてはった。
わたしは最近、ほとほと政治家がイヤになって、いろいろ好き放題言わしてもろてたけど、
もちろん言いながら、まともな政治家の方々もいはるのはわかってたけど、
その方々が、なんで表に出て行動してくれはらへんのかと、ギリギリとした思いを抱えてた。
やっとか、という思いはあるにせよ、こうやってとうとう、議員の方からも抵抗してくれる人達が現れ出した。
さて、腑抜けで意気地なしのテレビ局の中ではいったい、どこが一番乗りするかしらん?