ダンディ・ハリマオさんの『カレイドスコープ』の記事を、 全文転載させていただきます。
いつもながらに、徹底的に、そして胸のすくような、真っ当な意見と共に、すごい量の情報を伝えてくださっています。
最近、気になっていることのほとんどが、この記事を読んでわかりました。
ダンディ・ハリマオさん、いつもいつもありがとう!
まるで無間地獄-始まった河川の放射能汚染
1年3ヵ月経って、やっとガス抜き調査に乗り出した国と千葉県
国や自治体は、すでにホットスポットがたくさんできている東京湾、そして、東京湾に注ぐ、河川の放射能汚染の実態調査には、今まで手をつけていませんでした。
国の対応は、あまりに異常で不自然。
マスコミが、独自に調査を始めたことから、これ以上、ダンマリを続けていることが難しい、と悟ったのでしょう、やっと、重い腰を上げるようです。
これは、なんといっても、NHKの特番チームが、独自に、海底の放射能汚染を調査したことが大きいでしょう。
この動画は、すでに、海外の多くのメディアが、参考にしています。
【関連ブログ記事】東京湾のホットスポットは、福島第1原発沖を超えた
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2012年6月12日 読売新聞・千葉
東京湾で放射性物質調査へ…県と国が連携
…千葉県は、6月13日から、東京湾内の海水や、海底の泥に含まれる、放射性物質の調査を、国と連携して進めている。
調査結果は、8月上旬、県のホームページなどで、公表される予定。
調査対象は、浦安市から富津市にかけての沖合や、湾中央部など。海水と、海底の泥について調べる。
①文部科学省と環境省が、河口部を中心に、7地点、
②県が木更津、富津両市の沖合、8地点
③湾中央部などの10地点は、政府が「海底の泥」、県が「水質」――という分担で調べる。
厚生労働省は、「湾内の海産物から、国の基準を超える放射性セシウムが、検出された例はない」と言っている。
しかし、放射性物質が、雨水で流され、河川や海に、流れ込む可能性を踏まえ、国は3月、放射性物質の「総合モニタリング計画」を改定し、湾内の調査を決めた。
県水質保全課は、「海底に、放射性物質がたまっているのでは、という不安の声もある。実態把握に努めたい」と話している。
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この記事は、とても滑稽です。
厚生労働省は、「湾内の海産物から、国の基準を超える、放射性セシウムが検出された例はない」
と書かれています。
今まで、国は、本格的な調査をしていないのに、なぜ「湾内の海産物から、国の基準を超える放射性セシウムが、検出された例はない」と言えるのか。
毎回、毎回、コクゾウムシ官僚の無知・無能、ずる賢さに、いい加減、辟易しているのです。
テレビを始めとする、大マスコミは、国民の、放射能に対する警戒心が、薄れてくるのを待っているかのように、
再び、捻じ曲げ情報で、国民を、マインド・コントロールにかけようとしています。
まったく、どこまで行っても、懲りない面々です。
特に、文字の凶器・読売新聞は、社会的に、非常に有害なメディアです。
情報を、商品にして売っているのが、スポンサーのヒモ付き新聞です。
事実が書かれていない不良品、欠陥商品を買っている人たちの、気が知れません。
東京湾は、この瞬間も、放射能濃縮の過程にあり、すでに、多くの魚に奇形が見られ、放射能が検出されている
現実は、この読売新聞の記事とは異なっていて、東京湾内の海産物からは、とっくに、放射性セシウムが検出されています。
学校給食用に使う予定だった、千葉県産のイワシから、何度も何度も、放射性物質が検出されて、問題になっているというのに、
この読売新聞は、厚生労働省は、「湾内の海産物から、国の基準を超える、放射性セシウムが検出された例はない」と、未だに、平気で、嘘を書いているのです。
それどころか、奇形魚も、多くなっているのです。
もっとも、東京湾からは、以前から、一定の割合で、奇形魚が出ています。
漁師さんはもちろん、釣り人なら、誰でも知っていることです。
南房総で獲れた、寄生虫が原因と考えられる、脊椎湾曲症の魚
しかし、3.11以降、特に、奇形の魚がひんぱんに、もう、ひんぱんに、網にかかるようになってきました。
東京湾で、深刻な放射能汚染が、始まっているのです。
ただ、今回のNHKスペシャル「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告」のような番組が、放送されるようになったことは、まだマシです。
読売、産経、ときに日経、ときに朝日、そして週刊文春を始めとする、何種類かの週刊誌を使って、
大衆をコントロールしてきた自民党政権の下だったら、NHKのこのような特番も、強い圧力を受けて、放送されることはなかったでしょう。
民主党に政権交代していなかったら、放射能禍は、今よりさらに、徹底的に隠蔽され、ずっと多くの、被害が出ていたことは確実です。
ここで注意しなければならないのは、三陸の自治体が、焼却施設の建設を申し出ているのに、
これを無視して、わざわざ、放射能の瓦礫を、全国にばら撒き、
福島第一原発より、安全対策の劣る福井県・大飯原発を、すべての法律に違反して、強引に再稼動させようと画策し、
いまだに、その中身も理解できないのに、TPP参加に向けて突っ走っている野田政権は、
本当の意味で、民主党の人間ではなく、民主党を解体させようとしている自民党と、
それを、背後で操っている、アメリカのグローバリストの召使いであることを、しっかり理解しておく必要があります。
また、政治家、官僚、全国の首長のほとんどが、そうであるように、
千葉県の森田知事も例外ではなく、ベクレルとかシーベルトとかキューリーとか、ちょっとでも難しいことになると敬遠してしまうようなので、
これでは、千葉県の放射能汚染を、防ぐことはできません。
3.11を境に、日本が、本当に変わってしまったというのに、まだ勉強しない怠け者の首長など、とっとと辞めるさせるべきです。
東京湾の放射能汚染は、今でも進んでいます。
京都大学の、研究グループのシミュレーションによると、
「今から1年9ヶ月後、東京湾のセシウムは、最大値になる。それは、2014年3月のことである」というように、
東京湾の汚染は、今、始まったばかりなのです。
川の汚染が、稲に移る。放射能汚染の循環サイクルが、明らかになった。
さて、海に注ぐ前の、河川の放射能汚染は、どうでしょう。
やはり、NHK特番の、調査チームの働きが光ります。
さっそく、ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図6 川で何がおきているか』が放送されました。
今回は、川の放射能汚染がテーマです。
20120610 ネットワークでつくる放射能汚染地図6
↑この画像を、ここに載せることができません。
けれども、とても重要で、ぜひ知っておいていただきたい事が、たくさん含まれているので、どうか、上記の紫色の文字をクリックして御覧ください。
この番組では、川の汚染のメカニズムが、解明されています。
番組制作者の、七沢潔さんからのお知らせです。
「避難先になるほど、放射線量が低い、といわれた会津の町に、春になって、突如あらわれた、高濃度に放射能汚染された場所=ホットスポット。
郡山や福島のような、都市のど真中にも、まるで、時間差攻撃のように、ホットスポットが、次々と現れています。
いったい、何が起きているのでしょうか?
調査してみると、山や平野部から、都市の建物や路面から、雨や雪を通じて、放射能を運ぶ川の存在が、浮かびあがりました。
福島県南部に、端を発して、宮城県を通り、太平洋にそそぐ阿武隈川、
会津地方を源流に、新潟県を通って、日本海にそそぐ阿賀野川。
取材班は、二つの一級河川の上流から下流まで、半年をかけて調査、200か所で、水、土壌を採取、測定しました。
浮かび上がるのは、河川を通じて移動する、放射能汚染の実態と、そのメカニズム、そして、川と共に生きる、生物や人間の暮しに、忍びよる異変……。
瑞穂(みずほ)の国といわれ、豊かできめ細かな、水の循環の中で生きる、日本であるがゆえに見舞われた、放射能汚染による、無間地獄……」。
七沢潔さんは、このように言っています。
「まるで、時間差攻撃のように、今になってから、ホットスポットが、次々と現れています。
放射能汚染による、無間地獄……。記憶の半減期が恐い」と。
一般の人々の、「記憶の半減期」のように、放射能の半減期も、記憶が薄れていく分だけ、短くなっていくのであれば、どんなに明るい気分になることでしょう。
さて、このETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図6 川で何がおきているか』では、福島県を流れる阿武隈川と、阿賀野川の、徹底した調査をもとに、川の汚染のメカニズムを、明らかにしています。
そのポイントを、以下、1)~7)に、まとめてあります。
分かりやすいように、多少、管理人のほうで、解釈を加えてあります。
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1)周辺の山岳部、平野部に降下した、セシウムなどの放射性物質は、粘土質のバーミキュライトに、がっちり捕獲されて、川の中を移動し、遠くに運ばれ、海に到達する。
2)バーミキュライト(粘土の微細な粒子)は、マイナスの電荷を帯びていて、プラスの電荷を帯びている、(水に溶けた)セシウムを、水中で引き寄せて、固着してしまう。
この性質から、バーミキュライトは、除染に使われるが、海や川などの、自然界の汚染については、逆に、厄介な存在。
3)バーミキュライトは、比重が軽いので、川の上流や中流など、比較的、流れの速いところでは、川底に沈むことなく、下流に流されていく。
下流の流れの、弱くなった場所で、バーミキュライトは、川底に、ゆっくり沈殿していく。
特に、河口付近の、凪ぎのような場所で、海水と出合うと、海水の塩分が、セシウムを含んだ、細かいバーミキュライト同士を、団子のように接着させ、粒子を大きくする。
このことによって、集った粒子の、比重が重くなって、河口付近の川底や、川の出口付近の海底に、どんどんセシウムが溜まって行く。
4)したがって、蛇行している川の、流れの遅い内側では、セシウムが沈みやすく、流れの速い外側では、セシウムが沈みにくいので、流れの遅い、川の内側は危険。
川が、大きく蛇行している場所は、流れの速い外側が膨らんで、最後は、本流から切り離されて、三日月湖になってしまうが、
ここには、セシウムが、濃縮されていると考えられるので、ザリガニ獲りやメダカ獲りなど、しないこと。(もっとも、そんな綺麗な川は、少なくなったが)。
5)福島県を流れる阿武隈川は、鮎の産地。
産卵場所で2050ベクレル/kg、支流の縄張りで1840ベクレル/kg、という高い汚染が確認された。
鮎は、川底の泥や、藻を食べて、成長するので、生体濃縮が起こる、と考えられる。
これは、上流の渓流に棲む岩魚、山女などでも同じ。
放射能の雲が、標高の高い山岳の、尾根に当たって、山腹に降下し、
雨などで、放射性物資の含まれた泥が、山の急斜面を下って、谷川に注ぎ込み、渓流を汚染する。
こうしたことは、地形を読む力と、山の斜面の、放射線量を把握できれば、あらかじめ、対策が可能なはずだが、
今の原子力安全・保安院や、御用学者には、そうした基本的な能力さえもないので、
今後、時間差を置いて、広がる汚染による被害を、食い止められないだろう。
必要なのは、「失敗した連中」=保安院、文部科学省、御用連中を、原子力行政から一掃して、本当の専門家に入れ替えるべき。
でなければ、これから、人体への内部被曝は、ますます広がってしまう。
阿武隈川水系のウグイなど基準超 放射性物質検査
(福島民報 2012年6月19日)
阿武隈川で練習、頂点狙う 福島県立安達高校カヌー部
5)川の周囲の特に線量の高い地形。
地方都市には、住宅街の真ん中に、こうした雨水を一時溜めておく池があり、これが、子供たちの遊び場になっていたりするが、このような「窪地」は、線量が高い。
住宅の屋根や、道路の上の放射性物質が、雨によって洗い流され、こうした窪地に集ってくるのであるから、線量が高いのは当然。
住宅街の真ん中の、溜池の水は、用水を伝って、川に流れ込むが、この地点が、驚くほど線量が高い。
これは、いったんここで、水が淀んで、底にセシウムが沈殿するため。
また、梅雨時や、台風の季節になると、川が氾濫して、河川敷が冠水することがあるが、
水が引けた後には、放射性物質が、そのまま残留してしまう。
梅雨や台風によって、いったん川底に沈んでいたセシウムの泥が、巻き上げられて、下流に移動し、
増水によって、河原に広がると、そこに、セシウムが広がってしまう。
線量の高い、地域の川の河川敷で、犬の散歩など、しないほうがよい。非常に危険。
6)国は、川の汚染調査と、除染はやらないの?
国土交通省の回答:
「今のところ、その予定はない。
陸地の除染が、ある程度進んだ段階で、川の除染をやるかやらないか、検討をすることになる。
その場合は、環境省の、除染ガイドラインに従う」。
7)稲作への影響は?
バーミキュライト(粘土の細かい粒子)に捕獲されたセシウムは、粒なので、基本的には、稲に取り込まれることはない。
したがって、セシウムも、稲に取り込まれない。
しかし、セシウムを捕獲しておく力の弱いバーミキュライトから、セシウムが遊離して、稲に取り込まれることがある。
上の図のように、バーミキュライトから遊離したセシウムが、稲に取り込まれるという、仮説を立てて実験した。
泥(バーミキュライト)の入っていない、水だけを使って、実験栽培した。
使った水は、1ベクレル/リットル(=1ベクレル/kg)のセシウムが、含まれた水だったが、稲の中では、590ベクレル/kgになっていた。
稲の中で、セシウムが濃縮されていることが、確認されたのである。
米粒の中には、おそらく、このうちの何割かが、取り込まれる。
それが、仮に、今年の4月前までの暫定基準値、500ベクレル/kgであった場合は、稲の汚染は、何千ベクレルになっている筈。
その稲の葉と、茎の部分を、天日で乾燥させ、発酵させた稲ワラが、家畜、特に、牛の餌になる。
この稲ワラを、作る過程で、放射性物質は、何十倍にも濃縮されている。
これを、牛などの家畜に食べさせるのだから、当然、セシウム牛が出来上がる。
だから、これからも、セシウム牛が、市場に出回る可能性が高い。
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放射能汚染を予測するには、第一に「地形」、第二に「線量」マップ、第三に「地質」
以上は、ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図6 川で何がおきているか』のほんの重要ポイントをまとめたものですが、自然界での放射能汚染のメカニズムがよく分かります。
結局、放射能汚染のルーツは、山岳地帯にあることが分かってきました。
山に降り注いだ放射性物質は、雨や雪解け水によって沢を下り、渓流となって、いくつかの支流から、川の本流に入るのです。
同時に、住宅街に降り注いだ放射性物質と合わさって、その一部が、平野部に入り込みます。
その水が、農作物に使われ、放射性物質が濃縮された稲わらなどが、家畜の飼料として使われ、私たちの食卓に上ってくるのです。
一方で、海の汚染は、福島第一原発から海洋に放流された、超高濃度の汚染水と、
川から流入した(山からの)汚染水とで、魚介類の食物連鎖が起こり、特に海藻、底魚などで、生態濃縮が起こるのです。
また、山、平野のセシウムは、長い年月を経て、地下水にもぐりこみ、その一部は、時間をかけて、海に流れ込みます。
線量の高い山の「名水百選」は、特に、注意する必要があります。
そして、最終的には、海水が蒸発して、再び、私たちが住んでいる土地に、雨となって降り注ぐ、という循環が起こるのです。
しかし、数十年後には、海底深く沈んだ放射性物質の分は、きっと、その場所で、大人しくしているでしょう。
これからの季節、注意しなければならないのは、梅雨、台風です。
大量の雨と風によって、山や平野部で静かにしていた、放射性セシウムが、移動してしまうからです。
そして、そこで再び濃縮され、別のホットスポットが、できることになります。
山の多い、日本特有の放射能汚染の形が、ここにありそうです。
地形を読み、多少の地質の知識を持ち、山の汚染マップを頭に叩き込んでいれば、
次に、どんな汚染が広がるか、かなり正確に、予測できるようになるはずです。
文部科学省は、SPEEDIを隠しただけでなく、米エネルギー省の放射能汚染の実測値まで隠蔽して、多くの国民を被曝させた
しかし、とんでもないことが起こっていたのです。
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米の放射線実測図、政府が放置 原発事故避難に生かさず
(朝日新聞デジタル 2012年6月18日)
東京電力福島第一原子力発電所の、事故直後の、昨年3月17~19日、米エネルギー省が、米軍機で、空から放射線測定(モニタリング)を行って、詳細な「汚染地図」を提供したのに、日本政府は、このデータを公表せず、住民の避難に、活用していなかったことがわかった。
放射性物質が、大量に放出される中、北西方向に、帯状に広がる高濃度地域が、一目でわかるデータが死蔵され、大勢の住民が、汚染地域を、避難先や避難経路に選んだ。
政府の初動対応では、汚染の広がりを予測する、緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)の、試算結果の公表遅れが、問題となった。
同システムの予測値と、決定的に違うのは、米エネルギー省のデータが、放射能の拡散方向を示す、実測値だったことだ。
文科省科学技術・学術政策局の渡辺格次長ら、複数の関係機関幹部によれば、
同省と保安院は、データを公表せず、首相官邸や、原子力安全委員会にも伝えなかった、という。
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政府、震災直後に、アメリカが作成した、放射線マップを公表せず(12/06/18)
この、線量実測値のデータは、去年3月18日に、米エネルギー省から、原子力安全・保安院に、3月20には、文部科学省に、いずれも、外務省を通じて伝えられていた、とのこと。
→米国エネルギー省のHP
2011年3月22日の米エネルギー省・ホームページ。
確かに、福島のモニタリング・データを外務省を通じて、日本に伝えた、と書かれてあります。
(でも、今頃になって、なぜ出てきた?
マスコミは、今まで調べてなかったのか。本業でやっているのだから、もう少し、きちんとリサーチして欲しい)
文部科学省の渡辺格という男は、SPEEDI隠しでも有名な男。
石田純一のできそこないのような顔で、母性本能をくすぐりそうな男ですが、実は、とんでもない残酷・冷酷、極悪非道な男です。
本人には自覚がないのですから、余計に罪は重い。
画像はこちらから拝借。ことの経緯がよく分る記事です。
SPEEDIを管轄する、文部科学省の担当でありながら、保安院に責任転嫁。
当事者なのに、まったく他人事です。
彼が、何度も繰り返して使っている言葉は、「それを、避難に生かそうという、発想が浮かばなかった」です。
しかし、米国には、SPEEDI情報を提供していたのです。
つまり、米国が、日本にいる米国籍のアメリカ国民を、被曝から保護するための対策が、とれるように配慮したのです。
彼が何度も言う、「それを、避難に生かそうという発想がなかった」というのは、嘘になるのです。
彼は、いったい、何がしたくて生きているのでしょう。
まったく、理解不能な人間です。
文部科学省がSPEEDI情報を隠蔽していることを察知した菅直人は、(去年)3月16日に文部科学省から原子力安全委員会にSPEEDIを移管させました。
斑目委員長は、2月15日の福島原子力発電所事故調査委員会に呼ばれて、「SPEEDI情報は、実際には使用に堪えない」と発言しました。
斑目は、最初から、頭がぶっ飛んだ役立たずなので、いまさら、追及する価値もありません。
しかし、確かに、SPEEDI情報は、シミュレーションではじきだした予測値ですから、
それを信じて、住民を、安全な場所に誘導する場合、避難命令を出す指導者は、自分の命を差し出す覚悟で、決断する必要があるかもしれません。
この、渡辺格が隠蔽したという、米国エネルギー省からの汚染地図は、
航空機で、実際に計測した実測値ですから、100%、事実に基づいたデータなのです。
このデータは、非常に重要です。
米国からの、データの実際は、細かくメッシュ状に、土地を区画し、その区画ごとの線量を、計測しているのです。
現時点の、実際の線量が分かるのですから、地形と先行きの天候、そして、地質のデータを組み合わせれば、
たとえば、台風の風速と雨量が、どれくらいか判明すれば、
ホットスポットが、次にどこに移動していくかが、正確に割り出せるのです。
つまり、土壌の放射性物質が移動して、次に、ホットスポットができるエリアを、あらかじめ把握しておけば、
遮水壁などを造っておくことで、放射性物質の流入を、防ぐことができるのです。
ピンポイントでやればいいのですから、コストもそれほどかからないでしょう。
人々が集る、重要な公共施設や、商業施設、魚の養殖場、畜産施設などがある場合は、
かなりの程度まで、放射能を、防護することができるはずです。
また、稲の作付け制限や、それによって、損害を被る農家への、スピーディーな補償手続きなど、
あらゆる点で、被害の拡大を、極小にできるのです。
1年に、4~5回程度、航空機によって、汚染の実測地図を更新していけば、精度の高い、放射能汚染マップを作ることができます。
この、空からの測定は、ECRR(欧州放射線リスク委員会)の科学議長である、クリス・バズビー博士が、
去年の早い時期に、日本側に、提案していたことです。
米国・エネルギー省の、航空機による放射線量測定法は、アメリカだけでなく、広くヨーロッパでも行われてきました。
とり立てて、高度なハイテクでもなければ、特別な技術も必要としません。
私は、とっくに、日本ならやっている、と思い込んでいました。
いや、確実に、国土交通省、文部科学省なら、やっているでしょう。
ただ、測定した結果、事態が、当初の予想より深刻なので、公開しないことに決めた、に違いないのです。
日本のマスコミには、あまり期待することもないのですが、せめて、これぐらいは、暴き出して欲しい。
それほど困難なことではないでしょうに。
なぜ、渡辺格が、このデータを、一切公表しなかったのか。
誰が、彼に、米国・エネルギー省のデータを、使わないように指示したのか。
当時の、文部科学省の、政務三役たち。
彼らは、この件のみならず、当然、SPEEDI情報も知っていたのです。
というのは、住民には知らせず、文部科学省の官僚たちは、3月下旬には、飯館村に入って、放射線量を測定していたからです。
SPEEDIによって、放射性プルームが、飯館村上空を通過した後であることを知っていたから、飯館村に入ったのです。
彼らは、SPEEDIを、自分たちだけで使っていたのです。
そして、昨年3月17~19日に、米軍は、文部科学省に、放射線量の実測値を、知らせていたのです。
そして、今度は、完全なもみ消し、隠蔽、情報隠しという、大犯罪が行われたのです。
当時の文部科学省政務三役↑は、すべて知っていたのです。
米政府の実測値まで、もみ消したのは、誰の指示だったのか、徹底的に、解明しなければなりません。
この人間たちは、世界中が、どんなに非難しようとも、最後まで、「福島の子供に20ミリシーベルト」を撤回しなかった、子殺し連中です。
未必の故意は、完全に成立するはずです。
特に、林久美子の秘書の、冷酷発言は、誰も許さないでしょう。
海外メディアは、「日本の文部科学省は、国民を死なせる集団か」という記事を、多数書いています。
これには、反論の余地がないのです。
渡辺格を、見れば分かるように、文部科学省の職員には、もともと、国民を放射能から守ろう、という気概など、皆無です。
こうした人間失格者たちは、時が来れば、必ず裁かれるでしょう。
また、被曝者である国民は、必ず、こうした人間たちを、法廷に送らなければならないのです。
私たちは、自分で、正しい情報を集めて、自分で、防衛するしかありません。
放射能だけでなく、国が出す情報、マスコミのスピン報道からも、身を守らなければならない。
なんとも情けない国です。
いつもながらに、徹底的に、そして胸のすくような、真っ当な意見と共に、すごい量の情報を伝えてくださっています。
最近、気になっていることのほとんどが、この記事を読んでわかりました。
ダンディ・ハリマオさん、いつもいつもありがとう!
まるで無間地獄-始まった河川の放射能汚染
1年3ヵ月経って、やっとガス抜き調査に乗り出した国と千葉県
国や自治体は、すでにホットスポットがたくさんできている東京湾、そして、東京湾に注ぐ、河川の放射能汚染の実態調査には、今まで手をつけていませんでした。
国の対応は、あまりに異常で不自然。
マスコミが、独自に調査を始めたことから、これ以上、ダンマリを続けていることが難しい、と悟ったのでしょう、やっと、重い腰を上げるようです。
これは、なんといっても、NHKの特番チームが、独自に、海底の放射能汚染を調査したことが大きいでしょう。
この動画は、すでに、海外の多くのメディアが、参考にしています。
【関連ブログ記事】東京湾のホットスポットは、福島第1原発沖を超えた
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2012年6月12日 読売新聞・千葉
東京湾で放射性物質調査へ…県と国が連携
…千葉県は、6月13日から、東京湾内の海水や、海底の泥に含まれる、放射性物質の調査を、国と連携して進めている。
調査結果は、8月上旬、県のホームページなどで、公表される予定。
調査対象は、浦安市から富津市にかけての沖合や、湾中央部など。海水と、海底の泥について調べる。
①文部科学省と環境省が、河口部を中心に、7地点、
②県が木更津、富津両市の沖合、8地点
③湾中央部などの10地点は、政府が「海底の泥」、県が「水質」――という分担で調べる。
厚生労働省は、「湾内の海産物から、国の基準を超える放射性セシウムが、検出された例はない」と言っている。
しかし、放射性物質が、雨水で流され、河川や海に、流れ込む可能性を踏まえ、国は3月、放射性物質の「総合モニタリング計画」を改定し、湾内の調査を決めた。
県水質保全課は、「海底に、放射性物質がたまっているのでは、という不安の声もある。実態把握に努めたい」と話している。
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この記事は、とても滑稽です。
厚生労働省は、「湾内の海産物から、国の基準を超える、放射性セシウムが検出された例はない」
と書かれています。
今まで、国は、本格的な調査をしていないのに、なぜ「湾内の海産物から、国の基準を超える放射性セシウムが、検出された例はない」と言えるのか。
毎回、毎回、コクゾウムシ官僚の無知・無能、ずる賢さに、いい加減、辟易しているのです。
テレビを始めとする、大マスコミは、国民の、放射能に対する警戒心が、薄れてくるのを待っているかのように、
再び、捻じ曲げ情報で、国民を、マインド・コントロールにかけようとしています。
まったく、どこまで行っても、懲りない面々です。
特に、文字の凶器・読売新聞は、社会的に、非常に有害なメディアです。
情報を、商品にして売っているのが、スポンサーのヒモ付き新聞です。
事実が書かれていない不良品、欠陥商品を買っている人たちの、気が知れません。
東京湾は、この瞬間も、放射能濃縮の過程にあり、すでに、多くの魚に奇形が見られ、放射能が検出されている
現実は、この読売新聞の記事とは異なっていて、東京湾内の海産物からは、とっくに、放射性セシウムが検出されています。
学校給食用に使う予定だった、千葉県産のイワシから、何度も何度も、放射性物質が検出されて、問題になっているというのに、
この読売新聞は、厚生労働省は、「湾内の海産物から、国の基準を超える、放射性セシウムが検出された例はない」と、未だに、平気で、嘘を書いているのです。
それどころか、奇形魚も、多くなっているのです。
もっとも、東京湾からは、以前から、一定の割合で、奇形魚が出ています。
漁師さんはもちろん、釣り人なら、誰でも知っていることです。
南房総で獲れた、寄生虫が原因と考えられる、脊椎湾曲症の魚
しかし、3.11以降、特に、奇形の魚がひんぱんに、もう、ひんぱんに、網にかかるようになってきました。
東京湾で、深刻な放射能汚染が、始まっているのです。
ただ、今回のNHKスペシャル「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告」のような番組が、放送されるようになったことは、まだマシです。
読売、産経、ときに日経、ときに朝日、そして週刊文春を始めとする、何種類かの週刊誌を使って、
大衆をコントロールしてきた自民党政権の下だったら、NHKのこのような特番も、強い圧力を受けて、放送されることはなかったでしょう。
民主党に政権交代していなかったら、放射能禍は、今よりさらに、徹底的に隠蔽され、ずっと多くの、被害が出ていたことは確実です。
ここで注意しなければならないのは、三陸の自治体が、焼却施設の建設を申し出ているのに、
これを無視して、わざわざ、放射能の瓦礫を、全国にばら撒き、
福島第一原発より、安全対策の劣る福井県・大飯原発を、すべての法律に違反して、強引に再稼動させようと画策し、
いまだに、その中身も理解できないのに、TPP参加に向けて突っ走っている野田政権は、
本当の意味で、民主党の人間ではなく、民主党を解体させようとしている自民党と、
それを、背後で操っている、アメリカのグローバリストの召使いであることを、しっかり理解しておく必要があります。
また、政治家、官僚、全国の首長のほとんどが、そうであるように、
千葉県の森田知事も例外ではなく、ベクレルとかシーベルトとかキューリーとか、ちょっとでも難しいことになると敬遠してしまうようなので、
これでは、千葉県の放射能汚染を、防ぐことはできません。
3.11を境に、日本が、本当に変わってしまったというのに、まだ勉強しない怠け者の首長など、とっとと辞めるさせるべきです。
東京湾の放射能汚染は、今でも進んでいます。
京都大学の、研究グループのシミュレーションによると、
「今から1年9ヶ月後、東京湾のセシウムは、最大値になる。それは、2014年3月のことである」というように、
東京湾の汚染は、今、始まったばかりなのです。
川の汚染が、稲に移る。放射能汚染の循環サイクルが、明らかになった。
さて、海に注ぐ前の、河川の放射能汚染は、どうでしょう。
やはり、NHK特番の、調査チームの働きが光ります。
さっそく、ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図6 川で何がおきているか』が放送されました。
今回は、川の放射能汚染がテーマです。
20120610 ネットワークでつくる放射能汚染地図6
↑この画像を、ここに載せることができません。
けれども、とても重要で、ぜひ知っておいていただきたい事が、たくさん含まれているので、どうか、上記の紫色の文字をクリックして御覧ください。
この番組では、川の汚染のメカニズムが、解明されています。
番組制作者の、七沢潔さんからのお知らせです。
「避難先になるほど、放射線量が低い、といわれた会津の町に、春になって、突如あらわれた、高濃度に放射能汚染された場所=ホットスポット。
郡山や福島のような、都市のど真中にも、まるで、時間差攻撃のように、ホットスポットが、次々と現れています。
いったい、何が起きているのでしょうか?
調査してみると、山や平野部から、都市の建物や路面から、雨や雪を通じて、放射能を運ぶ川の存在が、浮かびあがりました。
福島県南部に、端を発して、宮城県を通り、太平洋にそそぐ阿武隈川、
会津地方を源流に、新潟県を通って、日本海にそそぐ阿賀野川。
取材班は、二つの一級河川の上流から下流まで、半年をかけて調査、200か所で、水、土壌を採取、測定しました。
浮かび上がるのは、河川を通じて移動する、放射能汚染の実態と、そのメカニズム、そして、川と共に生きる、生物や人間の暮しに、忍びよる異変……。
瑞穂(みずほ)の国といわれ、豊かできめ細かな、水の循環の中で生きる、日本であるがゆえに見舞われた、放射能汚染による、無間地獄……」。
七沢潔さんは、このように言っています。
「まるで、時間差攻撃のように、今になってから、ホットスポットが、次々と現れています。
放射能汚染による、無間地獄……。記憶の半減期が恐い」と。
一般の人々の、「記憶の半減期」のように、放射能の半減期も、記憶が薄れていく分だけ、短くなっていくのであれば、どんなに明るい気分になることでしょう。
さて、このETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図6 川で何がおきているか』では、福島県を流れる阿武隈川と、阿賀野川の、徹底した調査をもとに、川の汚染のメカニズムを、明らかにしています。
そのポイントを、以下、1)~7)に、まとめてあります。
分かりやすいように、多少、管理人のほうで、解釈を加えてあります。
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1)周辺の山岳部、平野部に降下した、セシウムなどの放射性物質は、粘土質のバーミキュライトに、がっちり捕獲されて、川の中を移動し、遠くに運ばれ、海に到達する。
2)バーミキュライト(粘土の微細な粒子)は、マイナスの電荷を帯びていて、プラスの電荷を帯びている、(水に溶けた)セシウムを、水中で引き寄せて、固着してしまう。
この性質から、バーミキュライトは、除染に使われるが、海や川などの、自然界の汚染については、逆に、厄介な存在。
3)バーミキュライトは、比重が軽いので、川の上流や中流など、比較的、流れの速いところでは、川底に沈むことなく、下流に流されていく。
下流の流れの、弱くなった場所で、バーミキュライトは、川底に、ゆっくり沈殿していく。
特に、河口付近の、凪ぎのような場所で、海水と出合うと、海水の塩分が、セシウムを含んだ、細かいバーミキュライト同士を、団子のように接着させ、粒子を大きくする。
このことによって、集った粒子の、比重が重くなって、河口付近の川底や、川の出口付近の海底に、どんどんセシウムが溜まって行く。
4)したがって、蛇行している川の、流れの遅い内側では、セシウムが沈みやすく、流れの速い外側では、セシウムが沈みにくいので、流れの遅い、川の内側は危険。
川が、大きく蛇行している場所は、流れの速い外側が膨らんで、最後は、本流から切り離されて、三日月湖になってしまうが、
ここには、セシウムが、濃縮されていると考えられるので、ザリガニ獲りやメダカ獲りなど、しないこと。(もっとも、そんな綺麗な川は、少なくなったが)。
5)福島県を流れる阿武隈川は、鮎の産地。
産卵場所で2050ベクレル/kg、支流の縄張りで1840ベクレル/kg、という高い汚染が確認された。
鮎は、川底の泥や、藻を食べて、成長するので、生体濃縮が起こる、と考えられる。
これは、上流の渓流に棲む岩魚、山女などでも同じ。
放射能の雲が、標高の高い山岳の、尾根に当たって、山腹に降下し、
雨などで、放射性物資の含まれた泥が、山の急斜面を下って、谷川に注ぎ込み、渓流を汚染する。
こうしたことは、地形を読む力と、山の斜面の、放射線量を把握できれば、あらかじめ、対策が可能なはずだが、
今の原子力安全・保安院や、御用学者には、そうした基本的な能力さえもないので、
今後、時間差を置いて、広がる汚染による被害を、食い止められないだろう。
必要なのは、「失敗した連中」=保安院、文部科学省、御用連中を、原子力行政から一掃して、本当の専門家に入れ替えるべき。
でなければ、これから、人体への内部被曝は、ますます広がってしまう。
阿武隈川水系のウグイなど基準超 放射性物質検査
(福島民報 2012年6月19日)
阿武隈川で練習、頂点狙う 福島県立安達高校カヌー部
5)川の周囲の特に線量の高い地形。
地方都市には、住宅街の真ん中に、こうした雨水を一時溜めておく池があり、これが、子供たちの遊び場になっていたりするが、このような「窪地」は、線量が高い。
住宅の屋根や、道路の上の放射性物質が、雨によって洗い流され、こうした窪地に集ってくるのであるから、線量が高いのは当然。
住宅街の真ん中の、溜池の水は、用水を伝って、川に流れ込むが、この地点が、驚くほど線量が高い。
これは、いったんここで、水が淀んで、底にセシウムが沈殿するため。
また、梅雨時や、台風の季節になると、川が氾濫して、河川敷が冠水することがあるが、
水が引けた後には、放射性物質が、そのまま残留してしまう。
梅雨や台風によって、いったん川底に沈んでいたセシウムの泥が、巻き上げられて、下流に移動し、
増水によって、河原に広がると、そこに、セシウムが広がってしまう。
線量の高い、地域の川の河川敷で、犬の散歩など、しないほうがよい。非常に危険。
6)国は、川の汚染調査と、除染はやらないの?
国土交通省の回答:
「今のところ、その予定はない。
陸地の除染が、ある程度進んだ段階で、川の除染をやるかやらないか、検討をすることになる。
その場合は、環境省の、除染ガイドラインに従う」。
7)稲作への影響は?
バーミキュライト(粘土の細かい粒子)に捕獲されたセシウムは、粒なので、基本的には、稲に取り込まれることはない。
したがって、セシウムも、稲に取り込まれない。
しかし、セシウムを捕獲しておく力の弱いバーミキュライトから、セシウムが遊離して、稲に取り込まれることがある。
上の図のように、バーミキュライトから遊離したセシウムが、稲に取り込まれるという、仮説を立てて実験した。
泥(バーミキュライト)の入っていない、水だけを使って、実験栽培した。
使った水は、1ベクレル/リットル(=1ベクレル/kg)のセシウムが、含まれた水だったが、稲の中では、590ベクレル/kgになっていた。
稲の中で、セシウムが濃縮されていることが、確認されたのである。
米粒の中には、おそらく、このうちの何割かが、取り込まれる。
それが、仮に、今年の4月前までの暫定基準値、500ベクレル/kgであった場合は、稲の汚染は、何千ベクレルになっている筈。
その稲の葉と、茎の部分を、天日で乾燥させ、発酵させた稲ワラが、家畜、特に、牛の餌になる。
この稲ワラを、作る過程で、放射性物質は、何十倍にも濃縮されている。
これを、牛などの家畜に食べさせるのだから、当然、セシウム牛が出来上がる。
だから、これからも、セシウム牛が、市場に出回る可能性が高い。
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放射能汚染を予測するには、第一に「地形」、第二に「線量」マップ、第三に「地質」
以上は、ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図6 川で何がおきているか』のほんの重要ポイントをまとめたものですが、自然界での放射能汚染のメカニズムがよく分かります。
結局、放射能汚染のルーツは、山岳地帯にあることが分かってきました。
山に降り注いだ放射性物質は、雨や雪解け水によって沢を下り、渓流となって、いくつかの支流から、川の本流に入るのです。
同時に、住宅街に降り注いだ放射性物質と合わさって、その一部が、平野部に入り込みます。
その水が、農作物に使われ、放射性物質が濃縮された稲わらなどが、家畜の飼料として使われ、私たちの食卓に上ってくるのです。
一方で、海の汚染は、福島第一原発から海洋に放流された、超高濃度の汚染水と、
川から流入した(山からの)汚染水とで、魚介類の食物連鎖が起こり、特に海藻、底魚などで、生態濃縮が起こるのです。
また、山、平野のセシウムは、長い年月を経て、地下水にもぐりこみ、その一部は、時間をかけて、海に流れ込みます。
線量の高い山の「名水百選」は、特に、注意する必要があります。
そして、最終的には、海水が蒸発して、再び、私たちが住んでいる土地に、雨となって降り注ぐ、という循環が起こるのです。
しかし、数十年後には、海底深く沈んだ放射性物質の分は、きっと、その場所で、大人しくしているでしょう。
これからの季節、注意しなければならないのは、梅雨、台風です。
大量の雨と風によって、山や平野部で静かにしていた、放射性セシウムが、移動してしまうからです。
そして、そこで再び濃縮され、別のホットスポットが、できることになります。
山の多い、日本特有の放射能汚染の形が、ここにありそうです。
地形を読み、多少の地質の知識を持ち、山の汚染マップを頭に叩き込んでいれば、
次に、どんな汚染が広がるか、かなり正確に、予測できるようになるはずです。
文部科学省は、SPEEDIを隠しただけでなく、米エネルギー省の放射能汚染の実測値まで隠蔽して、多くの国民を被曝させた
しかし、とんでもないことが起こっていたのです。
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米の放射線実測図、政府が放置 原発事故避難に生かさず
(朝日新聞デジタル 2012年6月18日)
東京電力福島第一原子力発電所の、事故直後の、昨年3月17~19日、米エネルギー省が、米軍機で、空から放射線測定(モニタリング)を行って、詳細な「汚染地図」を提供したのに、日本政府は、このデータを公表せず、住民の避難に、活用していなかったことがわかった。
放射性物質が、大量に放出される中、北西方向に、帯状に広がる高濃度地域が、一目でわかるデータが死蔵され、大勢の住民が、汚染地域を、避難先や避難経路に選んだ。
政府の初動対応では、汚染の広がりを予測する、緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)の、試算結果の公表遅れが、問題となった。
同システムの予測値と、決定的に違うのは、米エネルギー省のデータが、放射能の拡散方向を示す、実測値だったことだ。
文科省科学技術・学術政策局の渡辺格次長ら、複数の関係機関幹部によれば、
同省と保安院は、データを公表せず、首相官邸や、原子力安全委員会にも伝えなかった、という。
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政府、震災直後に、アメリカが作成した、放射線マップを公表せず(12/06/18)
この、線量実測値のデータは、去年3月18日に、米エネルギー省から、原子力安全・保安院に、3月20には、文部科学省に、いずれも、外務省を通じて伝えられていた、とのこと。
→米国エネルギー省のHP
2011年3月22日の米エネルギー省・ホームページ。
確かに、福島のモニタリング・データを外務省を通じて、日本に伝えた、と書かれてあります。
(でも、今頃になって、なぜ出てきた?
マスコミは、今まで調べてなかったのか。本業でやっているのだから、もう少し、きちんとリサーチして欲しい)
文部科学省の渡辺格という男は、SPEEDI隠しでも有名な男。
石田純一のできそこないのような顔で、母性本能をくすぐりそうな男ですが、実は、とんでもない残酷・冷酷、極悪非道な男です。
本人には自覚がないのですから、余計に罪は重い。
画像はこちらから拝借。ことの経緯がよく分る記事です。
SPEEDIを管轄する、文部科学省の担当でありながら、保安院に責任転嫁。
当事者なのに、まったく他人事です。
彼が、何度も繰り返して使っている言葉は、「それを、避難に生かそうという、発想が浮かばなかった」です。
しかし、米国には、SPEEDI情報を提供していたのです。
つまり、米国が、日本にいる米国籍のアメリカ国民を、被曝から保護するための対策が、とれるように配慮したのです。
彼が何度も言う、「それを、避難に生かそうという発想がなかった」というのは、嘘になるのです。
彼は、いったい、何がしたくて生きているのでしょう。
まったく、理解不能な人間です。
文部科学省がSPEEDI情報を隠蔽していることを察知した菅直人は、(去年)3月16日に文部科学省から原子力安全委員会にSPEEDIを移管させました。
斑目委員長は、2月15日の福島原子力発電所事故調査委員会に呼ばれて、「SPEEDI情報は、実際には使用に堪えない」と発言しました。
斑目は、最初から、頭がぶっ飛んだ役立たずなので、いまさら、追及する価値もありません。
しかし、確かに、SPEEDI情報は、シミュレーションではじきだした予測値ですから、
それを信じて、住民を、安全な場所に誘導する場合、避難命令を出す指導者は、自分の命を差し出す覚悟で、決断する必要があるかもしれません。
この、渡辺格が隠蔽したという、米国エネルギー省からの汚染地図は、
航空機で、実際に計測した実測値ですから、100%、事実に基づいたデータなのです。
このデータは、非常に重要です。
米国からの、データの実際は、細かくメッシュ状に、土地を区画し、その区画ごとの線量を、計測しているのです。
現時点の、実際の線量が分かるのですから、地形と先行きの天候、そして、地質のデータを組み合わせれば、
たとえば、台風の風速と雨量が、どれくらいか判明すれば、
ホットスポットが、次にどこに移動していくかが、正確に割り出せるのです。
つまり、土壌の放射性物質が移動して、次に、ホットスポットができるエリアを、あらかじめ把握しておけば、
遮水壁などを造っておくことで、放射性物質の流入を、防ぐことができるのです。
ピンポイントでやればいいのですから、コストもそれほどかからないでしょう。
人々が集る、重要な公共施設や、商業施設、魚の養殖場、畜産施設などがある場合は、
かなりの程度まで、放射能を、防護することができるはずです。
また、稲の作付け制限や、それによって、損害を被る農家への、スピーディーな補償手続きなど、
あらゆる点で、被害の拡大を、極小にできるのです。
1年に、4~5回程度、航空機によって、汚染の実測地図を更新していけば、精度の高い、放射能汚染マップを作ることができます。
この、空からの測定は、ECRR(欧州放射線リスク委員会)の科学議長である、クリス・バズビー博士が、
去年の早い時期に、日本側に、提案していたことです。
米国・エネルギー省の、航空機による放射線量測定法は、アメリカだけでなく、広くヨーロッパでも行われてきました。
とり立てて、高度なハイテクでもなければ、特別な技術も必要としません。
私は、とっくに、日本ならやっている、と思い込んでいました。
いや、確実に、国土交通省、文部科学省なら、やっているでしょう。
ただ、測定した結果、事態が、当初の予想より深刻なので、公開しないことに決めた、に違いないのです。
日本のマスコミには、あまり期待することもないのですが、せめて、これぐらいは、暴き出して欲しい。
それほど困難なことではないでしょうに。
なぜ、渡辺格が、このデータを、一切公表しなかったのか。
誰が、彼に、米国・エネルギー省のデータを、使わないように指示したのか。
当時の、文部科学省の、政務三役たち。
彼らは、この件のみならず、当然、SPEEDI情報も知っていたのです。
というのは、住民には知らせず、文部科学省の官僚たちは、3月下旬には、飯館村に入って、放射線量を測定していたからです。
SPEEDIによって、放射性プルームが、飯館村上空を通過した後であることを知っていたから、飯館村に入ったのです。
彼らは、SPEEDIを、自分たちだけで使っていたのです。
そして、昨年3月17~19日に、米軍は、文部科学省に、放射線量の実測値を、知らせていたのです。
そして、今度は、完全なもみ消し、隠蔽、情報隠しという、大犯罪が行われたのです。
当時の文部科学省政務三役↑は、すべて知っていたのです。
米政府の実測値まで、もみ消したのは、誰の指示だったのか、徹底的に、解明しなければなりません。
この人間たちは、世界中が、どんなに非難しようとも、最後まで、「福島の子供に20ミリシーベルト」を撤回しなかった、子殺し連中です。
未必の故意は、完全に成立するはずです。
特に、林久美子の秘書の、冷酷発言は、誰も許さないでしょう。
海外メディアは、「日本の文部科学省は、国民を死なせる集団か」という記事を、多数書いています。
これには、反論の余地がないのです。
渡辺格を、見れば分かるように、文部科学省の職員には、もともと、国民を放射能から守ろう、という気概など、皆無です。
こうした人間失格者たちは、時が来れば、必ず裁かれるでしょう。
また、被曝者である国民は、必ず、こうした人間たちを、法廷に送らなければならないのです。
私たちは、自分で、正しい情報を集めて、自分で、防衛するしかありません。
放射能だけでなく、国が出す情報、マスコミのスピン報道からも、身を守らなければならない。
なんとも情けない国です。