3月2日に1週間滞在した日本からこちらに戻ってきてからずっと、本当にヤキモキしながら日本とアメリカの様子を見てきました。
わたしたちが外出自粛をしている2週間の間に、両国ともにじわじわと感染者数が増えてきて、いよいよ本格的な対応が必要になるだろうと思っていました。
3月の半ば頃、それまで新型コロナウイルスを軽視していたトランプ大統領が、いきなりギアを変えてものすごい勢いで対応をし始めました。
同じ頃、日本の安倍首相は、「東京オリンピックを完全な形で開催する」「新型コロナウイルスには負けない」などと言って、五輪開催に固執していました。
絶対にもう手遅れだと分かっていたので(感染について素人でも、海外のニュースを読んでいれば誰にだって分かります)、遅れた日数が増えるほどに結果が悪くなることは必至でした。
専門家会議などというものが開かれていましたが、その専門家たちが「五輪権化」の安倍首相に従ったのか忖度したのか、とにかく検査をしないでおこうという指針を発表したのです。
検査をしない限り感染者は出てきません。
政府(安倍首相)は、オリンピック開催を叶えるために、「感染者数は少ない!だから大丈夫!」ということにしたかった。
でも、例え日本の感染が少なくて済んだとしても、世界的に感染爆発が起きているのですから、参加する国が極端に少なくなって開催に漕ぎ着けないかもしれない可能性を考えることもできなかったのかと呆れますが、とにかくいい大人が、それも専門家が、責任のある行動ができなかったのです。
一部引用:
3月22日
「PCR検査を希望者全員にせず抑制しているから、感染者が少なく踏み止まっている。検査をすると院内感染が広がり、医療崩壊に陥る」
4月11日
「我々が政府に提言をするというような活動を始めた2月25日の時点で、既に、国内では、150例以上の感染者が出ていた。
で、北海道だけではなくて、かなり広範に感染者が見られていて、いわゆる弧発例、感染源がわからない感染者もその中には相当数含まれていた。
つまりその時点で、もうシンガポールや韓国で行われてたPCR検査を徹底的にやるということだけでは、感染連鎖をすべて見つけることはできないような状況にあった。
その状況だと、このウイルスは、症状が無い、あるいは非常に軽症の人が多いので、その状況で本当にすべての感染者を見つけようと思うと、日本に住むすべての人を一斉にPCRをかけないといけないということになるので、それは到底できないことなので、
そうなると、我々の戦略としては、クラスターを見つけて、そのクラスターの周りに存在する弧発例を見つけていくと、その弧発例の多さから流行規模を推計して、それによって対策の強弱を判断していくという戦略になる」
つまりその時点で、もうシンガポールや韓国で行われてたPCR検査を徹底的にやるということだけでは、感染連鎖をすべて見つけることはできないような状況にあった。
その状況だと、このウイルスは、症状が無い、あるいは非常に軽症の人が多いので、その状況で本当にすべての感染者を見つけようと思うと、日本に住むすべての人を一斉にPCRをかけないといけないということになるので、それは到底できないことなので、
そうなると、我々の戦略としては、クラスターを見つけて、そのクラスターの周りに存在する弧発例を見つけていくと、その弧発例の多さから流行規模を推計して、それによって対策の強弱を判断していくという戦略になる」
「やってる感」見せるために、事実を知らない顔をして、すでに手遅れのクラスター潰しで行くことにした。
なぜ、すでに手遅れになったか?
オリンピック開催のために、感染者が多くいるのに、少ないと国が見せかけていたためだ、と想像できる。
もうこれだけでも十分に酷いのですが、さらにこの数字をしつこく公言し続けていたことから、検査を受けたくても受けられない、最初から諦めた人たちが、自宅で様子見をしている間に亡くなったという例が次々に出てきてしまいました。
その悲惨な現状を経て初めて、こんな言い訳をする専門家。
そしてマスコミも同罪です。
こういう適当なことを吹聴する人間をテレビに出して放置しているからです。
橋下徹氏「無症状や軽症者が
— 前田弘幸 (@fxi9ttSrGrL5Hnx) April 22, 2020
PCR検査を受けられず
街に行って、みんなに感染させてしまうかも知らないが
僕はそれでもいいと思っているんですよ」pic.twitter.com/XJrfeTrVHT https://t.co/xSdzoSsJj4
この男はこんな調子のいいことを言っていましたが、微熱が出て疑わしくなった瞬間、検査を受けて治療を受けていました。
指定の体温にも達していなかったので、なぜ簡単に検査をしてもらえたのかを尋ねても、ヘラヘラと逃げるだけ。
国(政府、安倍首相)の妨害によって陽性検査が全く進まなかった日本。
これはもう人災、というより傷害罪、あるいは傷害致死罪に該当するのではないでしょうか。
PCR検査は設備不足ではなく、国が妨害したから進まなかった。
— 岡山博 (@giovannni78) April 23, 2020
診療に必要な検査は主治医の判断でできる。結核菌など、PCR検査は普通に行っている。コロナPCRだけが主治医の判断でできなくさせられた。
主治医の判断でできればそれだけで、PCR検査は飛躍的に増えたはずだ。#PCRさせない事の誤りと嘘 https://t.co/o6fDon0HQu
医師が告発「PCR検査の条件は『38度が2週間』と言われた」真相を医師会に直撃〈週刊朝日〉https://t.co/PvVJsJHGfX
— ねね (@poison1357) April 23, 2020
「熱が出たら4日間自宅待機」というガイドライン、専門家会議の連中が「自分は言ってない」と逃げ始めた。そのとおりに4日間待ってたことで亡くなった人たちがあまりに哀れ。 https://t.co/HFr7X3rRJT
— 町山智浩 (@TomoMachi) April 23, 2020
ご遺族や友人の方々の悔しさ、悲しみ、怒りを考えるとたまらないです。
この記事の中で、菅官房長官がとんでもないことを言っています。
「自宅で療養している人の数は現時点では把握しておらず、今後把握していく。病院以外で死亡した感染者数も、今後把握していく」
なんなんでしょうか、このいい加減さは?
大体、こんな風に↓コロコロコロコロ基準を変えているわけですから、把握しようがありません。
先週、厚労省は「死者数」の基準を変えました。
— 大濱﨑 卓真 (@oohamazaki) April 23, 2020
昨日、厚労省は「退院数」の基準を変えました。
今日、厚労省は「退院数」の都道府県別公表を止めました。
データが無ければ視覚化はできません。医療需給の現状把握も後日検証も不可能です。これらの仕様変更で(皆さんと同じく)私も疲弊してます。 https://t.co/BwdCtbwhD2
新型コロナウイルスに感染した人は、軽症でも急激に悪化する場合があると、1ヶ月以上も前の3月22日のNHKニュースで報じられていました。
この新型コロナウイルスの感染問題は、本当にたくさんの物事の有り様を浮き彫りにしました。
世界の中では、日本はまだ間に合う、とはもう誰も思っていません。
完全な手遅れになってしまいました。
でも、その現実をいやでもなんでもしっかりと受け止め、今からできることを必死でやるしかありません。
こんな事↓をやっている時間はもう本当に無いのです。
【悲報】東京都さん、検査数が減り続けてしまうhttps://t.co/nzoRvCXJnY pic.twitter.com/DfGPFSIe5R
— Ryo (@Ryo_koumei_m) April 22, 2020
参考になる国や町や州の例はたくさんあります。
とにかく踏ん張って欲しいと心から願っています。