ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

コロナ騒動で海外の政治家を見て分かった。安倍首相は平時にはコソコソ狡いことして、緊急時には実に無能な政治家だってこと

2020年04月03日 | 日本とわたし
今日の記者会見でのクオモ知事は、ずっと人工呼吸器のことを話している。
いくら補給してもすぐに足りなくなってしまうので、どの場所のどの病院でも、もし余裕があるなら協力して欲しい。
新たに製造するのを待つのは時間が無い。
毎晩350人ほどの、人工呼吸器治療を必要とする人が病院にやってくる
だから手持ちの2200台の人工呼吸器はすぐに足りなくなってしまう。

本当にこんなカオスがこんなに突然現れるなんてと、と書こうとして、いや、違う、分かっていたと書かなければならないと思った。
そう、みんな薄々分かっていた。

そして今、日本の東京に、このニューヨーク市内の地獄が、多分3週間ほど経つとやって来ると、何人もの専門家が予告している。
わたしのような市井の一般人でさえ耳にしているこの予告を、まさか政府の人間が知らないはずはないと思うのだけど…。

厚労省は今も相変わらず、東京都などからの、医療崩壊回避のためのコロナ軽症者施設の設置申請を許可していない。 
理由は、「ひとつ許可すると他も許可したことになって、"おおごと”になるのがいやだから」。
そんなだから、もちろん人工呼吸器などは全く足りていないし、増産への動きも無い

巷には知恵や情報で満ち溢れているのに。


日本集中治療医学会の理事長声明。 
新型コロナウイルス感染症がオーバーシュートした場合の医療体制で最も重要なことは、如何に死者を少なくするかということ。
集中治療体制の崩壊を阻止することが重要。
本邦の集中治療の体制は、パンデミックには大変脆弱と言わざるを得ない
死亡率11.7%のイタリアと、1.1%のドイツの違いは、集中治療体制の格差が要因。
ICUのベッド数は、ドイツが人口10万あたり29-30床に対し、イタリアは12床。
イタリアでは集中治療を受けずに多くが亡くなっている。 
日本はイタリアより更に少なく、人口10万あたりわずか5床
イタリアの半分以下であり、死者数から見たオーバーシュートは非常に早く訪れることが予想される。

こういうものが新型コロナウイルス患者に有効であるかどうか、素人のわたしには分からないけれど…。

それにしても、余談だけど、クオモ知事の記者会見の様子を見ていると、日本の政治家、特に安倍首相や菅官房長官の記者会見の質の悪さをしみじみと実感する。
クオモ知事は手元に何も持たず、全て頭の中に入れた知識や情報を淡々と答えている。
記者の質問に自分の言葉で伝えているし、その言葉には責任を取ると常に言っている。
そして分からないことははっきりと分からないと伝え、あとで必ず報告すると言う。
記者には時間の制限や質問内容の事前報告など全く課せられず、自由に聞きたいことを聞いている。

日本から消えてしまった質の良い(というか当たり前の)記者会見。
Live: NY Gov. Andrew Cuomo Holds Coronavirus Briefing | NBC News 

これがもし事実ならもう本当に恐ろしいし、感染が落ち着くまでの間、わたしたちの行動はかなり制限する必要が出てきてしまいます。
コメント (2)
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