前回に続き、作品の「歪み」に付いて、述べます。
原因として、「土の記憶性」、「乾燥の仕方」以外に、以下の事が、考えられます。
3) 作り方に原因が、ある場合
手捻りでは、「歪み」が有るのが、普通です。
手作業で、作陶しますので、厚みに差が出たり、左右対称でない形も、有りますので、
バランスを崩し易く、弱い所に「歪み」が、出易いです。
その「歪み」こそが、手捻りの良さでも有りますので、あえれ「歪み」を取り除く必要は、有りません。
但し、大きく歪んだり、電動轆轤で作陶した物が、歪んだ場合には、問題で、なるべく、
歪みを、少なくする必要があります。
「歪み」が一番目立つ所は、口縁の部分です。 特に丸い円が、少し楕円になっていても、
直ぐに、歪んでいると解かります。
口縁以外では、本体全体が、左右どちらかに、傾くと、目立ちます。
では、実例を挙げて、各種の「歪み」に付いて、述べます。
① タタラ作りの「歪み」
② 高台(脚)を付けた為の「歪み」
③ 手捻りによる「歪み」
④ 電動轆轤による「歪み」
以上の項目で、お話いたします。
① タタラ作りの「歪み」
前回、長皿や、箱作りに付いて、述べましたが、それ以外の物も、タタラで作ります。
) 石膏型を使う場合(型に押し付ける)
石膏や、ガラス製品、プラスチックなどの、型や容器を使い、作品を作る事は、
一般に行われています。 即ち、平たい一枚のタタラを、立体的に、変形する事に成ります。
この際、タタラの一部に、無理な力が掛かったり、周辺部分に、ギャザー(複数重なった部分)が
出来て、後々「歪み」の原因となります。
a) 型の外側を使う場合。(外型)
タタラを、型に被せる使い方です。型が大きく膨らんでいない時は、タタラを強く、
押し付ける程度で、型に馴染みます。
膨らみが大きい時や、円が小さい(「R]が小さい)時、深みが有る時は、口縁部が、
重なり易くなり、肉厚に差が出ます。
なるべく重なりが、出ない様にするか、重なった部分は、切り取ります。
・ 型に被せる場合、以下の方法が有ります。
直接型に被せる。(石膏型の場合、土が若干乾燥している場合)
タタラ又は、型に「片栗粉」を塗る。型に布(蚊帳が良い)を被せる。
何れも、土が型から離れ易くしたり、土が型の上で、移動し易くするのが、目的です。
・ 重なりを少なくする方法は、両手で、土を中心から外側に、押さえます。
型の周辺では、変形が大きくなり、土が余り、重なり易く成ります。
その際、周辺の土は、出来るだけ多くの山谷(凸凹)を作ります。
数が多くなると、凸凹の高低さが少なくなり、上から押さえた時、重なりが少なく成ります。
・ 押さえ込みの要領は、型に押し付けた際、土の逃げ場が無い様にする事です。
出来るだけ、多くの押す手があると、逃げ場を無くす事が出来ます。(他人の手を借りる)
b) 型の内側を使う。(内型)
先ず、土が抜き取れる型でなければ成りません。(逆テーパーでは、抜けません。
それ故、簡単な型の場合が、多いです。)
この場合は、外型よりも、重なる部分が多く成ります、内側から、土を押し当てます。
数個に分割される「割り型」を使えば、複雑な形が可能ですが、大物では、
一般的では有りません。複雑なほど、「歪み」が多く出易いです。
(タタラよりも、鋳込みの方法が、適しているかも知れません。)
「箸置き」や「コーヒーカップの取っ手」等、中をくり抜かない場合に、使う事が多いです。
以下、次回に続きます。
陶芸作品の揺れ、歪み
原因として、「土の記憶性」、「乾燥の仕方」以外に、以下の事が、考えられます。
3) 作り方に原因が、ある場合
手捻りでは、「歪み」が有るのが、普通です。
手作業で、作陶しますので、厚みに差が出たり、左右対称でない形も、有りますので、
バランスを崩し易く、弱い所に「歪み」が、出易いです。
その「歪み」こそが、手捻りの良さでも有りますので、あえれ「歪み」を取り除く必要は、有りません。
但し、大きく歪んだり、電動轆轤で作陶した物が、歪んだ場合には、問題で、なるべく、
歪みを、少なくする必要があります。
「歪み」が一番目立つ所は、口縁の部分です。 特に丸い円が、少し楕円になっていても、
直ぐに、歪んでいると解かります。
口縁以外では、本体全体が、左右どちらかに、傾くと、目立ちます。
では、実例を挙げて、各種の「歪み」に付いて、述べます。
① タタラ作りの「歪み」
② 高台(脚)を付けた為の「歪み」
③ 手捻りによる「歪み」
④ 電動轆轤による「歪み」
以上の項目で、お話いたします。
① タタラ作りの「歪み」
前回、長皿や、箱作りに付いて、述べましたが、それ以外の物も、タタラで作ります。
) 石膏型を使う場合(型に押し付ける)
石膏や、ガラス製品、プラスチックなどの、型や容器を使い、作品を作る事は、
一般に行われています。 即ち、平たい一枚のタタラを、立体的に、変形する事に成ります。
この際、タタラの一部に、無理な力が掛かったり、周辺部分に、ギャザー(複数重なった部分)が
出来て、後々「歪み」の原因となります。
a) 型の外側を使う場合。(外型)
タタラを、型に被せる使い方です。型が大きく膨らんでいない時は、タタラを強く、
押し付ける程度で、型に馴染みます。
膨らみが大きい時や、円が小さい(「R]が小さい)時、深みが有る時は、口縁部が、
重なり易くなり、肉厚に差が出ます。
なるべく重なりが、出ない様にするか、重なった部分は、切り取ります。
・ 型に被せる場合、以下の方法が有ります。
直接型に被せる。(石膏型の場合、土が若干乾燥している場合)
タタラ又は、型に「片栗粉」を塗る。型に布(蚊帳が良い)を被せる。
何れも、土が型から離れ易くしたり、土が型の上で、移動し易くするのが、目的です。
・ 重なりを少なくする方法は、両手で、土を中心から外側に、押さえます。
型の周辺では、変形が大きくなり、土が余り、重なり易く成ります。
その際、周辺の土は、出来るだけ多くの山谷(凸凹)を作ります。
数が多くなると、凸凹の高低さが少なくなり、上から押さえた時、重なりが少なく成ります。
・ 押さえ込みの要領は、型に押し付けた際、土の逃げ場が無い様にする事です。
出来るだけ、多くの押す手があると、逃げ場を無くす事が出来ます。(他人の手を借りる)
b) 型の内側を使う。(内型)
先ず、土が抜き取れる型でなければ成りません。(逆テーパーでは、抜けません。
それ故、簡単な型の場合が、多いです。)
この場合は、外型よりも、重なる部分が多く成ります、内側から、土を押し当てます。
数個に分割される「割り型」を使えば、複雑な形が可能ですが、大物では、
一般的では有りません。複雑なほど、「歪み」が多く出易いです。
(タタラよりも、鋳込みの方法が、適しているかも知れません。)
「箸置き」や「コーヒーカップの取っ手」等、中をくり抜かない場合に、使う事が多いです。
以下、次回に続きます。
陶芸作品の揺れ、歪み