わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

生徒(教わる人)の不平不満(その3)

2009-08-22 22:45:26 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
前回に引き続き、生徒さん達の、思っている、不平不満について述べます。

 5) 理由も言わずに、禁止事項が多い。

  ① 持込を禁止する

   a)  用具道具は、指定の物以外は禁止。

     教える所によっては、道具(用具)類は、指定以外は、禁止している所も、有ります。

     用具の種類や形状が、「ばらばら」ですと、教える側が不便である事が、第一の要因です。

   b)  粘土、釉薬の持ち込み禁止。

     粘土や釉薬も、その教室に備わった物以外は、禁止されている場合も、多いです。

     個人で購入(採取)した、土、釉薬(自分で調合した物も含む)は、原則持ち込み禁止です。

     土や釉薬は、それを使用前に、「テスト焼き」しないと、土の耐火度、釉の熔け具合、流動性、

     発色の仕方など、解からないことも多く、実際に焼いてみて、初めて解かる事も、多いです。

     それ故、「ぶっつけ本番」に使う場合は、やめた方が宜しいです。

   c)  陶芸の書籍、雑誌などの、持ち込み禁止。

      本に書いてある記事は、その著者の技術、技法、考え方書かれています。

     今まで、何度も述べましたが、標準的な技法(やり方)は有りません。

     それ故、その書籍と、教室での指導技法が、一致しない方が多いです。

     生徒さんに「どちらが、正しいのですか?」と聞かれても、どちらも正しいと、

     答える事になります。他の技法を、黙認すると、教室での、教え方に、混乱が生じます。

     それ故、禁止している所も有ります。

     (但し、他の人に、見せびらかさなければ、問題有りません)

 6) 自分の作りたい様に、作れない。

   初心者のうちは、教程に則って、作品を作れば良いのですが、教程が一通り終われば、

   自由作品になります。自由作品だからと言って、完全な自由では有りません。

  ① その教室に、設置された窯の大きさを、超えた作品は、焼けません、

  ② 不安定な作品や、極端に肉厚な作品は、たとえ出来ても、窯に入れてもらえません。

  ③ 特殊な焼成の仕方(薪窯、強還元など)の場合も、焼いてもらえません。

    たとえ、その教室に穴窯などが有っても、窯がいっぱいに成るまで、焼いてもらえません。

  ④ かなり高度の技法が、載った、陶芸の本が、出版されています。

    そこには、この様にすれば、同じ様に出来ますと、記した物も、多いです。

    実際には、何度も思考錯誤して、出来上がる物(又は特殊な用具が必要)なのですが、

    直ぐにでも、製作できると、軽く考え、「これを作りたい」と、記事を見せる人もいます。

    解かる範囲で、教える事は出来ますが、写真で見えない所、特殊な釉薬等は、

    推測でしか、解かりません。

    速い話、「貴方の技術では、無理です」と言いたいですが、何か理由を付けて、違う作品を

    作る様に、誘導する場合も有ります。

    そうなると、生徒さんは、自分の好きな作品が、作らせてもらえないと、思うかも知れません。

以下 次回に続きます。

陶芸四方山話


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