わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

陶芸作品の評価(公募展、審査、選考)2

2009-09-03 20:26:39 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
前回に引き続き、作品の「評価」に付いて、述べます。

4) 第三者(複数)の多数決

   陶芸の公募展(審査委員、選考委員による評価)

 ② 応募する人達に

  ) 陶芸家への、登竜門

    陶芸家に成ろうとする人は、何か大きな賞を、取りたい物です。

    自分の存在を、世に知らしめる為にも、受賞は、大きなチャンスです。

    新人の発掘を、主な趣旨とする、陶芸展も有ります。

    その様な、陶芸展を見つける事も、大事です。

    (余り世に知られていない、小規模な陶芸展も、多く存在します。)

    又、個展などを開く際、経歴に賞の受賞があると、それなりの「箔」が付くものです。

  ) 応募する陶芸展を選ぶ

    陶芸展の入選にも、難易度が有ります。容易に入選可能な物から、はなはだ困難な物まで、

    色々あります。困難なほど、権威有るものと、認識されています。

    人によっては、最初から有名な、陶芸展の入選を、狙っている方も、多くいます。

    主催の趣旨に合う作品と、自分の作品がマッチしているか(自分の目指す方向)も重要です。

  ) 過去の入選作品、各賞を調べる。

    大抵の陶芸展では、その年に開催されれ、入選した作品を、本(写真集)として販売しています。

    過去に開催された物も、バックナンバーとして、まだ残っている場合が、多く、発行元に、

    問い合わせれば、手に入るはずです。

    これを見れば、入選作品の傾向(大きさ、形、釉薬、実用性、装飾性、新規性、奇抜性など)

    が解かります。

    この傾向を、考慮しつつ、独自の応募作分を、作る事に成ります。  

  ) 選考委員の傾向を調べる。

     委員の方々は、各々独自の技法を持ち、個性的な作品を、製作しているはずです。

     委員に好印象を、与えない限り、入選は有り得ません。嫌悪される作品は、論外です。

     一人善がりに、成らない様にする必要が有ります。

  Ⅴ) 応募規定(規則)を取り寄せる。

     応募規定は、必ず発行されています。(有料の物もある)

     そこには、作品の大きさ、点数、搬入日、搬入場所、搬入方法等、重要な事柄が、

     書いて有ります。この規定に、違反した場合には、審査前に応募無効に成ります。

     細かい所まで、注意して、読みます。

  Ⅵ) 作品を作る

     製作は、時間との勝負ともいえます。時間が幾ら有っても、足りません。

     応募作品は、1点でも、数個の作品を作る必要が有ります。

     数個作った中から、色や形等、最も良い作品を、応募します。

     1個も気に入らず、全て1から、やり直す事も、珍しく有りません。

     早くから準備していても、必ず時間不足に、見舞われます。 
   
     搬入が無事に済み、 審査が始まったら、後は吉報を待ちます。

   ・ 最後に一言

     作品が運良く、入選しても、実情は一向に変化ないらしいです。

     即ち「大賞」や「グランプリ」を受賞すれば、話は別ですが、一般の賞を得たからと言って、

     急に有名人成ったり、注文が増えたりする事は、ほとんど期待出来ません。

     又、その陶芸展での受賞は、その陶芸展での評価です、他の陶芸展では、落選かも

      知れません。

     それ故、受賞も、自己満足でしかないかも知れません。

 5) その他、多数の一般人の評価(既に評価の決まった物に対して)

    世間一般に、大家と呼ばれる、陶芸作家がいます。

    現代作家であれば、その人の作品の値段が、その人の評価の一つです。

    亡くなった大家の作品も、値段が一つの目安ですが、値段も変化します。

    死後、段々値打ちが上がる人、逆に生前が良く、死後急落する人など、評価もまちまちです。

    骨董の世界でも、興味の有る人は、かなり高価でも、手に入れたいと思う一方、

    興味の無い人には、お金を貰っても、そんな物はいらないと、思う人も多いです。

    常に陶芸の本に載っている人の作品は、ある程度、評価の決まった物です。

    又、作品が、ある一定量存在(流通)しないと、評価も変動し易いです。

話が段々、脇道にずれていますので、この辺で、「評価」の話は、終わりに致します。
    
陶芸作品の評価 陶芸展公募 公募展の審査 
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