わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

粘土の種類と特徴(南蛮土、御影土)

2009-09-21 22:04:57 | 陶芸入門(初級、中級編)
粘土の中には、赤土ではない黒い土や、地に斑点の入った土(御影土)が、有ります。

9) 南蛮土 (黒陶)

  黒く焼き上がる土に、南蛮土があります。

  赤土よりも濃いため、還元で焼き締め(無釉)れば、綺麗な赤黒色に、仕上がります。

  南蛮土の焼き締めは、独特の光沢と、粒々感が有ります。

  赤土よりも温度は少し低めにします。 焼成温度目安:1100~1200℃

 ・ 南蛮土単味では、肌理が細かく、手触りは良いが、土は伸びません。

  それ故、 信楽の並漉しなどの、土を混入すると、耐火度も上がり、作業もし易く成ります。

  又、楽土や黄土など、少し荒めの土を加える事により、異なった風合いや、耐火度に、

  幅を持たせる事も出来ます。

  勿論、施釉する事も、可能です、食器などの、小物の作品に向いています。

10) 御影土

    珪長石粒や雲母を混ぜ合わせ、御影石調に、斑点の入る様にした、粘土です。

    白御影土 、黒御影土、グレー御影土、赤御影土、ピンク御影土、黄色御影土、深海ブルー御影土

    等の土が、市販されています。

 ① 白御影土(荒、細目) 

    白素地(磁器土)に硅長石粒、黒雲母が混入されており、御影石調に、黒点が入ります。

    焼成適温: 1230~1270℃

    用途: 成形はし易く、小物の食器用 に向いています。

② 黒御影土( 荒、細目)

    黒泥土を基に、コバルト、ルチール、硅長石、シャモット等が、混入してあり、酸化焼成で黒、

    還元焼成で、ややグリーンがかった、黒の御影石調に仕上がります。

    焼成適温: 1230~1300℃(最適焼成:1230~1250℃)

    用途: 成形は容易で、食器等に向いています。

 ③ グレー御影土

    焼き上がりがグレーで、御影石調の、黒や白の斑点粒が出てきます。

    大粒のシャモット、珪砂粒などを混入した粘土です。

    焼成温度 : 1200~1230℃

    用途: 成形は容易で レリーフ、置物・花器・大皿等 小物から大物まで、使えます。

 ④ 赤御影土(低温用)

    赤土にシャモット・硅砂・雲母などを混ぜ込んだ赤土です。

    耐火度は多少弱いですが、面白い土です。薄い赤茶色に、焼き締ります。

    用途 : 小~大物まで、使用されます。

    焼成温度 : 1200~1230℃

⑤ ピンク御影土

    大粒の珪砂や、雲母粒などを混入した粘土です、薄いピンク色に、焼き上がります。

    用途 : 小~大 物まで

    焼成温度 :1230~1250℃

⑥ 黄御影土

    大粒の珪砂や、雲母粒などを混入した物で、薄い黄色い地に、黒い斑点の出る土です。

    成形は大物から小物まで万能です。

    焼成温度 : 1230~1250℃

⑦ 深海ブルー御影土

    石灰系透明釉を施釉して、1250℃前後で、還元焼成すると、深海ブルーの味わいが出ます。

    用途 : 小~大 物まで

    焼成温度 : 1200~1250℃

粘土の種類

南蛮土 御影土
コメント
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