前回に続き、作品の「歪み」に付いて、述べます。
3) 作り方に原因がある場合
④ 電動轆轤による「歪み」
Ⅵ) 作品を、轆轤上から、切り離す時、及び、取上げる際の、「歪み」
a) 糸の入れ方に問題
イ) 多量の土を轆轤に 据え、上から作品を作り、糸を入れて切る場合に、糸(シッピキ)の使い、
水平に切断出来ないと、取上げた作品は、「歪み」ます。」
特に、切り口に、段差が出来たり、斜めに切れてしまった時には、取上げて、板に置いた時に、
作品が傾いたり、縁が歪んだりします。
尚、大皿など、底の広い作品は、回転させて切る事は、止めた方が良いです。
ロ) 回転させて切ると、作品が動いて、中心から「ズレ」たり、最悪、下の土から、転げ落ち、
作品が台無しに成る場合もあります。回転スピードが早いと、遠心力も強くなり、
落ちる可能性も、大きく成ります。かなり練習してから、実行して下さい。
作業に、不安のある方は、轆轤を止めて、糸を入れる事を、勧めます。
ハ) 回転させながら、切り離す方法。
糸を入れる際には、「竹へら」等で、切り口を、しっかり固定します。
即ち、切り口が、やや楔型に成る様にし、糸の「ガイド」にします。
糸で切る方法は、 手前から入れる方法と、向こう側から入れる方法が有ります。
・ 手前側から切る。(右回転の場合)
右手に糸の端(玉や、小板、布等を付けて置く)を持ち、他端を左手で持つ。
糸を水平に張り、ガイドに当てる。次に、轆轤の回転に合わせて、左手を約半回転させ、
手を離す、すると糸は、切り口に巻き付きます。1回転強、巻き付いたら、右手を素早く、
横方向に水平に、引き抜きます。
・ 向こう側から切る。
左手に糸の端を持ち、他端を右手で持つて、水平にした糸を、向こう側から、ガイドに当てます。
右手を、轆轤の回転に合わせ、約90度巻き付け、手を離します。
糸が1回転強したら、左手を素早く、左横方向に、水平に引き抜きます。
b) 切断する底の面積が、広い場合
底の面積が広いと、作品の、口縁が「歪み」ます。
出来るだけ、不必要な底面脇の土は、取り除き、細くすると、「歪み」は、少なくなります。
後で削るからと、この作業を省略しない事です。
c) 轆轤上から、作品を取上げる際、作品の底部の脇を、じゃんけんの「ちょき」を上向きにし、
両手で取上げます。
その際、指は出来るだけ、水平にし、手が作品の脇や、口に振れない様に、両手で、
挟み込みます。若干手前に倒す様にして、取上げ、板(手板)に載せます。
挽き経ての作品は、土が軟らかいですから、注意しても、変形し易いです。
d) 「歪み」は腰で直す。
取り上げた作品の縁が、歪んだ場合、歪んだ縁を、直接、直すのではなく、作品の腰を、
両手で軽く押さえて、直します。一度で直ない場合には、数度繰り返します。
出来れば、手轆轤の上に載せ、回転させて、色々な方向から、見て「歪み」がない様にします。
以下、次回 Ⅶ) その他の原因(回転スピード、土の伸ばし方など) について述べます。
作品の振れ 作品の歪み
3) 作り方に原因がある場合
④ 電動轆轤による「歪み」
Ⅵ) 作品を、轆轤上から、切り離す時、及び、取上げる際の、「歪み」
a) 糸の入れ方に問題
イ) 多量の土を轆轤に 据え、上から作品を作り、糸を入れて切る場合に、糸(シッピキ)の使い、
水平に切断出来ないと、取上げた作品は、「歪み」ます。」
特に、切り口に、段差が出来たり、斜めに切れてしまった時には、取上げて、板に置いた時に、
作品が傾いたり、縁が歪んだりします。
尚、大皿など、底の広い作品は、回転させて切る事は、止めた方が良いです。
ロ) 回転させて切ると、作品が動いて、中心から「ズレ」たり、最悪、下の土から、転げ落ち、
作品が台無しに成る場合もあります。回転スピードが早いと、遠心力も強くなり、
落ちる可能性も、大きく成ります。かなり練習してから、実行して下さい。
作業に、不安のある方は、轆轤を止めて、糸を入れる事を、勧めます。
ハ) 回転させながら、切り離す方法。
糸を入れる際には、「竹へら」等で、切り口を、しっかり固定します。
即ち、切り口が、やや楔型に成る様にし、糸の「ガイド」にします。
糸で切る方法は、 手前から入れる方法と、向こう側から入れる方法が有ります。
・ 手前側から切る。(右回転の場合)
右手に糸の端(玉や、小板、布等を付けて置く)を持ち、他端を左手で持つ。
糸を水平に張り、ガイドに当てる。次に、轆轤の回転に合わせて、左手を約半回転させ、
手を離す、すると糸は、切り口に巻き付きます。1回転強、巻き付いたら、右手を素早く、
横方向に水平に、引き抜きます。
・ 向こう側から切る。
左手に糸の端を持ち、他端を右手で持つて、水平にした糸を、向こう側から、ガイドに当てます。
右手を、轆轤の回転に合わせ、約90度巻き付け、手を離します。
糸が1回転強したら、左手を素早く、左横方向に、水平に引き抜きます。
b) 切断する底の面積が、広い場合
底の面積が広いと、作品の、口縁が「歪み」ます。
出来るだけ、不必要な底面脇の土は、取り除き、細くすると、「歪み」は、少なくなります。
後で削るからと、この作業を省略しない事です。
c) 轆轤上から、作品を取上げる際、作品の底部の脇を、じゃんけんの「ちょき」を上向きにし、
両手で取上げます。
その際、指は出来るだけ、水平にし、手が作品の脇や、口に振れない様に、両手で、
挟み込みます。若干手前に倒す様にして、取上げ、板(手板)に載せます。
挽き経ての作品は、土が軟らかいですから、注意しても、変形し易いです。
d) 「歪み」は腰で直す。
取り上げた作品の縁が、歪んだ場合、歪んだ縁を、直接、直すのではなく、作品の腰を、
両手で軽く押さえて、直します。一度で直ない場合には、数度繰り返します。
出来れば、手轆轤の上に載せ、回転させて、色々な方向から、見て「歪み」がない様にします。
以下、次回 Ⅶ) その他の原因(回転スピード、土の伸ばし方など) について述べます。
作品の振れ 作品の歪み