② 採取した粘土が使えるかどうかは、実際に作品を作り、焼成して確認する事です。
(前回の続きです。)
) 焼成(試し焼き)による確認。
試し焼きは最初素焼きを行い、結果が良ければ、本焼きへと続けます。
a) 素焼きは700~800℃で行うのが一般的です。鉄分を多く含む赤土などでは、素焼きの
段階で、綺麗な赤色に発色する事があります。それ故、本焼きに向かない土でも、素焼きの
作品を作るのに適すかも知れません。
b) 素焼きの段階では土はさほど焼き締まりませんが、強度的には強くなります。
但し、素焼きの段階で大きな割れが発生する場合も有ります。この様な土は素焼きにも
適さないかも知れません。他の利用方法を考えます。
c) 本焼きは、採取した土100%で行う物と、普段使用している粘土と半々に混ぜ合わせた
土、更には7~8割混ぜ合わせた土に、透明釉を掛け、いつもの温度で一緒に焼成します。
d) 100%の土の作品を焼成する場合は、受け皿の上で焼成する事です。
耐火度の低い粘土では、いつもの温度で焼成すると、形が崩れ水飴の様に熔ける事も珍しく
は有りません。熔けた土が棚板に流れ、棚板を痛める事を防ぎます。
e) 窯出し後に、土の様子を観察します。先ず100%の土で作った作品は、無事に形を保って
いるか? 本焼き後の素地の色はどのように発色しているか?。赤土の場合、素焼きでは
綺麗な赤色であっても、本焼きでは黒くなりがちです。更に、本焼きで表面に黒い斑点や
痘痕(あばた)が出ていないか?。即ち表面が泡を吹いた様に荒れていないか?
痘痕があるのは、粘土に有機物や不純物、さらには、水溶性のアルカリ成分が含まれて
いる為ですので、水簸(すいひ)等の処理を行う必要があります。
f) 釉との相性はどうか?。釉剥げ等が無く、素地に密着しているか?等を観察します。
これは、土の収縮率と関係します。土が十分に焼き締まらない場合には、釉に貫入が入り
易く、縮み率が大きい時は。釉が表面に密着せず、釉剥げの原因に成ります。
それ故、本焼き後の縮率を見る為に、作品の寸法を測ります。
g) 100%の土では、良い結果が出なくても、いつも使っている土を半々に混ぜた物や、
7~8割り混ぜた物(採取した土が2~3割)が使えるかを観察します。
耐熱性(作品が歪まない事)や釉との相性など問題が無ければ、この土単独では無理
ですが、他の耐火性のある土と混ぜ合わせれば使える事に成ります。
③ どんな粘土であっても、基本的には作品作りに使えます。
) 例えば、耐火度の低い土でも、低い温度で焼成すれば、形を保ったまま焼成できますが
一窯その土のみで焼成する事になります。多くの場合、色々の土と一緒に焼成しますので、
その温度で焼成できる様に、採取した土を調整する必要があります。
) 低い温度で焼成すると成ると、釉の熔ける温度も調整する必要があります。
こうなると、結構手間隙の掛かる事になります。それ故、大量に採取できる土で有れば
そこまで行う価値が有るかも知れませんが、少量の場合は他の土と混ぜ合わせて使う事です
) 身近な所から、今までに無い土を見出す事もありますので、少量であっても試してみる
価値がありそうです。
(前回の続きです。)
) 焼成(試し焼き)による確認。
試し焼きは最初素焼きを行い、結果が良ければ、本焼きへと続けます。
a) 素焼きは700~800℃で行うのが一般的です。鉄分を多く含む赤土などでは、素焼きの
段階で、綺麗な赤色に発色する事があります。それ故、本焼きに向かない土でも、素焼きの
作品を作るのに適すかも知れません。
b) 素焼きの段階では土はさほど焼き締まりませんが、強度的には強くなります。
但し、素焼きの段階で大きな割れが発生する場合も有ります。この様な土は素焼きにも
適さないかも知れません。他の利用方法を考えます。
c) 本焼きは、採取した土100%で行う物と、普段使用している粘土と半々に混ぜ合わせた
土、更には7~8割混ぜ合わせた土に、透明釉を掛け、いつもの温度で一緒に焼成します。
d) 100%の土の作品を焼成する場合は、受け皿の上で焼成する事です。
耐火度の低い粘土では、いつもの温度で焼成すると、形が崩れ水飴の様に熔ける事も珍しく
は有りません。熔けた土が棚板に流れ、棚板を痛める事を防ぎます。
e) 窯出し後に、土の様子を観察します。先ず100%の土で作った作品は、無事に形を保って
いるか? 本焼き後の素地の色はどのように発色しているか?。赤土の場合、素焼きでは
綺麗な赤色であっても、本焼きでは黒くなりがちです。更に、本焼きで表面に黒い斑点や
痘痕(あばた)が出ていないか?。即ち表面が泡を吹いた様に荒れていないか?
痘痕があるのは、粘土に有機物や不純物、さらには、水溶性のアルカリ成分が含まれて
いる為ですので、水簸(すいひ)等の処理を行う必要があります。
f) 釉との相性はどうか?。釉剥げ等が無く、素地に密着しているか?等を観察します。
これは、土の収縮率と関係します。土が十分に焼き締まらない場合には、釉に貫入が入り
易く、縮み率が大きい時は。釉が表面に密着せず、釉剥げの原因に成ります。
それ故、本焼き後の縮率を見る為に、作品の寸法を測ります。
g) 100%の土では、良い結果が出なくても、いつも使っている土を半々に混ぜた物や、
7~8割り混ぜた物(採取した土が2~3割)が使えるかを観察します。
耐熱性(作品が歪まない事)や釉との相性など問題が無ければ、この土単独では無理
ですが、他の耐火性のある土と混ぜ合わせれば使える事に成ります。
③ どんな粘土であっても、基本的には作品作りに使えます。
) 例えば、耐火度の低い土でも、低い温度で焼成すれば、形を保ったまま焼成できますが
一窯その土のみで焼成する事になります。多くの場合、色々の土と一緒に焼成しますので、
その温度で焼成できる様に、採取した土を調整する必要があります。
) 低い温度で焼成すると成ると、釉の熔ける温度も調整する必要があります。
こうなると、結構手間隙の掛かる事になります。それ故、大量に採取できる土で有れば
そこまで行う価値が有るかも知れませんが、少量の場合は他の土と混ぜ合わせて使う事です
) 身近な所から、今までに無い土を見出す事もありますので、少量であっても試してみる
価値がありそうです。