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マット・シュレーダー監督『すばらしき映画音楽たち』

2020-11-26 00:05:00 | ノンジャンル
 マット・シュレーダー監督・脚本・共同製作総指揮・共同編集・共同撮影の2016年作品『すばらしき映画音楽たち』を、神奈川県厚木市のアミューあつぎにある映画館「kiki」で昨日、観ました。
 最初に出てきた固有名詞が何とアルフレッド・ニューマン!(私は彼の音楽が大好きで、特に遺作となった『大空港』は今までで一番回数を見た映画だったりします!)この固有名詞を口にするのはアルフレッド・ニューマンの甥であり、自らやはり映画の歌曲を書くようになったランディ・ニューマンというのも、驚きました。(ランディ・ニューマンがアルフレッド・ニューマンの甥だったなんて、今までまったく知らずに両者の音楽を聴いてきたのです!)
 そこからはエンニオ・モリコーネ、バーナード・ハーマンという名前が挙げられていき、ジョン・ウィリアムスが登場すると、彼の音楽のために多くの時間が割かれ、そしてハンス・ジマーが現在の映画音楽の先鋭であることが語られていきました。
 ただ、エンニオ・モリコーネは西部劇の作曲家とでしか取り上げてられてなく、ベルトルッチと組んだ『1900年』などには一切触れていないところには限界を感じましたし、私の大好きな映画作曲家、ミッシェル・ルグランや、フェリーニ映画にはなくてはならない映画作曲家、ニーノ・ロータなど、アメリカ・イギリス映画以外の映画(英語圏ではない映画)の有名な作曲家にも一切触れていないのは、不満の残るところでした。
 しかし、音楽だけでなく、(エンニオ・モリコーネでは『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』、バーナード・ハーマンでは『めまい』と『サイコ』と『鳥』と言う風に)映画のシーンも見せてくれるし、ジョン・ウィリアムスとスピルバーグが話しているシーンや、スピルバーグのきらびやかな映画群(『ジョーズ』、『E.T.』、『プライベート・ライアン』、『ジュラシック・パーク』『シンドラーのリスト』)の数場面も見られたし、録音シーンもふんだんに見られたので、よしとしなければならないでしょう。
 原題は「SCORE A FILM MUSIC DOCUMENTARY」(楽譜 映画音楽のドキュメンタリー)というシンプルなもの。長さも93分と見やすい長さで、結構楽しませてもらいました。映画好きな方、音楽が好きな方にはおススメの一本です。

追伸 ミシェル・ルグランは昨年亡くなったので、近いうちに彼についてのドキュメンタリーを誰かが必ず撮ってくれるはずです。それを待って、この文章を終えることにします!!

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