山田風太郎さんの「戦中派動乱日記」を読みました。昭和24年1月 1日から25年12月31日までの山田さんの日記を載せたものです。
ほとんどのものが一日について数行のメモのようなものです。書かれていることは、1、天気 2、誰がいつ訪ねてきて、何をしたか(常連客でない場合には住所まで克明に書かれています) 3、どこへ行き、誰と会い、何を話したか 4、誰からいくらの稿料をもらったか、またどこで飲んでいくら使ったか 5、何を書いたか 6、何の本を読んだか(まれに「感服感服」「愚作なり」などの感想が付け加えられます) 7、まれに社会評論のような文章が突然現れます 8、著者あるいは著書に関する評(おそらく著者が雑誌や新聞から切り張りしたものと思われます)。驚くのは書くスピードと読むスピードです。書くことについては一日に一章を書きあげ、一つの小説に関する構想も一日で終えています。読むのに関しても一日で一冊読むというスピードで、これは短編ではなく、例えば谷崎潤一郎の「細雪」の上中下巻をそれぞれ一日で読破するという速さです。また酒を頻繁に飲みに出かけることにも驚きます。ほとんど毎日のように、三軒茶屋にある自宅に来る客と飲み、時にはそのまま新宿に出かけてまた飲み、そこに泊まるということを繰り返しています。著者が酒好きだということもあるのでしょうが、当時の作家同士の間での交流が盛んであった様子が垣間見られます。
作家の私生活に触れられる本としては貴重でしょう。そうしたことに興味のある方にはオススメです。
ほとんどのものが一日について数行のメモのようなものです。書かれていることは、1、天気 2、誰がいつ訪ねてきて、何をしたか(常連客でない場合には住所まで克明に書かれています) 3、どこへ行き、誰と会い、何を話したか 4、誰からいくらの稿料をもらったか、またどこで飲んでいくら使ったか 5、何を書いたか 6、何の本を読んだか(まれに「感服感服」「愚作なり」などの感想が付け加えられます) 7、まれに社会評論のような文章が突然現れます 8、著者あるいは著書に関する評(おそらく著者が雑誌や新聞から切り張りしたものと思われます)。驚くのは書くスピードと読むスピードです。書くことについては一日に一章を書きあげ、一つの小説に関する構想も一日で終えています。読むのに関しても一日で一冊読むというスピードで、これは短編ではなく、例えば谷崎潤一郎の「細雪」の上中下巻をそれぞれ一日で読破するという速さです。また酒を頻繁に飲みに出かけることにも驚きます。ほとんど毎日のように、三軒茶屋にある自宅に来る客と飲み、時にはそのまま新宿に出かけてまた飲み、そこに泊まるということを繰り返しています。著者が酒好きだということもあるのでしょうが、当時の作家同士の間での交流が盛んであった様子が垣間見られます。
作家の私生活に触れられる本としては貴重でしょう。そうしたことに興味のある方にはオススメです。