青山真治監督・共同脚本の2020年作品『空に住む』をWOWOWシネマで観ました。
サイト「映画.com」の「ネタバレあらすじ」に加筆修正させていただくと、
「小早川直実(多部未華子)28歳、両親を亡くし、叔父夫婦が暮らすタワーマンションに愛猫ハルを連れて引っ越してきます。叔父夫婦はかなり裕福そう(何をしているかは不明)で、その部屋は投資用に買った39階のタワーマンションです。
叔父夫婦は奇妙な馴れ馴れしさと能天気さを振りまいています。直実の前のふたりは仮面夫婦のようにみえます。妻明日子(美村里江)は夫雅博(鶴見辰吾)をマーちゃんと呼び、直実にもそう呼ぶことを半ば強要します。雅博はそれを楽しんでいるようです。
明日子は直実の部屋の鍵を持っており、時々訪ねてきたり、勝手に入ったりします。その時の表情は時に疲れた表情を見せたりします。直実には異様な馴れ馴れしさで接し、家族だからとか、子供が欲しいとか欲しかったとか、直実の子どもを育てるんだとか本心なのか適当なのかわからない話をします。
そのマンションは(その部屋だけということもありうるが)リビングも靴を履いたまま生活する様式です。また、叔父夫婦も直実も、食事であれ、くつろぎの時間であれ、必ずワインを飲みます。
直実の職場は郊外の民家を事務所にしている文芸書の出版社です。仕事場は座卓に座椅子で、数人の社員が和気あいあいと働いています。和服が板についた人の良さそうな社長が時々どこからか仕事場を覗きに来ます。編集長は作家にも見える雰囲気を持っており、別室の同じく和室で布団を敷いたままにも見える籠もり部屋で仕事をしています。
後輩に愛子という女性がいます。今にも生まれそうにもみえるお腹をしています。結婚式を控えています。しかし、その子の父親は結婚相手ではなく作家の吉田です。愛子はそのことを直実にだけ話しており、最後まで騙し通すと力強く言い切っています。
都会のタワーマンションと郊外の民家を行き来する生活が始まります。
ある日、直実はエレベーターで人気タレントの時戸森則(岩田剛典)に出会います。それまで興味があったわけではありませんが、愛子に知ってる?と尋ねたり、週刊誌を見たりします。
そして、再び出会います。時戸がオムライス作れる?と言います。直実は一瞬戸惑いますが、作れますと答え、自室でオムライスを作りふるまいます。電話番号を聞かれ教えます。
後日、佐藤錦があるけど食べる?と電話が入ります。時戸がやってきます。佐藤錦を食べながらワインを飲み、そしてキスをします。
直実は編集長から売れる企画を求められています。直実は時戸にあなたの哲学の本を一緒に作らない?と持ちかけます。
そうした関係が続くある日、ふたりでベッドにいるとチャイムがなります。明日子です。いないのかあ、入っちゃおといつもどおりに合鍵を使って入ろうとします。しかし玄関先で気配を感じ出ていきます。
時戸「今の何?!」「萎えるなあ!」と出ていってしまいます。
ハルの調子が悪くなります。獣医に見せますと、ストレスが原因のリンパ腫と言われ、直実は、慣れないタワーマンション暮らしや(ハルが)人見知りの性格なのに時戸や叔父夫婦の出入りの多さに思い当たります。
ハルの病、時戸との別れ、明日子の馴れ馴れしさからのいらだちが重なり、直実はうつ状態になり会社を休むことになります。
ハルが死にます。
編集長に求められている売れる企画、そして時戸に持ちかけた時戸の哲学の本の企画書をかきあげます。
仕事に復帰し企画書を編集長に見せる直実です。編集長に、あなたは時戸となにか関係がありますかと尋ねられた直実は、はい、だからこそやれる自信があります、そしてこれはハルのためなんですときっぱりと答えます。
直実のマンションを訪ねようとした愛子が途中で破水します。救急車を呼ぶという直実に、愛子はダメ、まだ産まない、最後まで騙し通すと聞きません。しかし結局病院に運び込まれ出産します。
後日、直実は自室で時戸にインタビューをします。その録音と取材データは作家の吉田に託されます。
ハルの処分を決心し移動火葬車を呼び海辺で火葬に付します。
タワーマンションの自室の窓際で大きく背伸びしながらも、その目には気だるさが漂い、空を見るわけでもなく、東京の街を見下ろすでもなく、何も見ていないようにみえる直実です。
そして、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの「空に住む ~Living in your sky~」が流れます。」
猫の演技が秀逸な映画でした。
サイト「映画.com」の「ネタバレあらすじ」に加筆修正させていただくと、
「小早川直実(多部未華子)28歳、両親を亡くし、叔父夫婦が暮らすタワーマンションに愛猫ハルを連れて引っ越してきます。叔父夫婦はかなり裕福そう(何をしているかは不明)で、その部屋は投資用に買った39階のタワーマンションです。
叔父夫婦は奇妙な馴れ馴れしさと能天気さを振りまいています。直実の前のふたりは仮面夫婦のようにみえます。妻明日子(美村里江)は夫雅博(鶴見辰吾)をマーちゃんと呼び、直実にもそう呼ぶことを半ば強要します。雅博はそれを楽しんでいるようです。
明日子は直実の部屋の鍵を持っており、時々訪ねてきたり、勝手に入ったりします。その時の表情は時に疲れた表情を見せたりします。直実には異様な馴れ馴れしさで接し、家族だからとか、子供が欲しいとか欲しかったとか、直実の子どもを育てるんだとか本心なのか適当なのかわからない話をします。
そのマンションは(その部屋だけということもありうるが)リビングも靴を履いたまま生活する様式です。また、叔父夫婦も直実も、食事であれ、くつろぎの時間であれ、必ずワインを飲みます。
直実の職場は郊外の民家を事務所にしている文芸書の出版社です。仕事場は座卓に座椅子で、数人の社員が和気あいあいと働いています。和服が板についた人の良さそうな社長が時々どこからか仕事場を覗きに来ます。編集長は作家にも見える雰囲気を持っており、別室の同じく和室で布団を敷いたままにも見える籠もり部屋で仕事をしています。
後輩に愛子という女性がいます。今にも生まれそうにもみえるお腹をしています。結婚式を控えています。しかし、その子の父親は結婚相手ではなく作家の吉田です。愛子はそのことを直実にだけ話しており、最後まで騙し通すと力強く言い切っています。
都会のタワーマンションと郊外の民家を行き来する生活が始まります。
ある日、直実はエレベーターで人気タレントの時戸森則(岩田剛典)に出会います。それまで興味があったわけではありませんが、愛子に知ってる?と尋ねたり、週刊誌を見たりします。
そして、再び出会います。時戸がオムライス作れる?と言います。直実は一瞬戸惑いますが、作れますと答え、自室でオムライスを作りふるまいます。電話番号を聞かれ教えます。
後日、佐藤錦があるけど食べる?と電話が入ります。時戸がやってきます。佐藤錦を食べながらワインを飲み、そしてキスをします。
直実は編集長から売れる企画を求められています。直実は時戸にあなたの哲学の本を一緒に作らない?と持ちかけます。
そうした関係が続くある日、ふたりでベッドにいるとチャイムがなります。明日子です。いないのかあ、入っちゃおといつもどおりに合鍵を使って入ろうとします。しかし玄関先で気配を感じ出ていきます。
時戸「今の何?!」「萎えるなあ!」と出ていってしまいます。
ハルの調子が悪くなります。獣医に見せますと、ストレスが原因のリンパ腫と言われ、直実は、慣れないタワーマンション暮らしや(ハルが)人見知りの性格なのに時戸や叔父夫婦の出入りの多さに思い当たります。
ハルの病、時戸との別れ、明日子の馴れ馴れしさからのいらだちが重なり、直実はうつ状態になり会社を休むことになります。
ハルが死にます。
編集長に求められている売れる企画、そして時戸に持ちかけた時戸の哲学の本の企画書をかきあげます。
仕事に復帰し企画書を編集長に見せる直実です。編集長に、あなたは時戸となにか関係がありますかと尋ねられた直実は、はい、だからこそやれる自信があります、そしてこれはハルのためなんですときっぱりと答えます。
直実のマンションを訪ねようとした愛子が途中で破水します。救急車を呼ぶという直実に、愛子はダメ、まだ産まない、最後まで騙し通すと聞きません。しかし結局病院に運び込まれ出産します。
後日、直実は自室で時戸にインタビューをします。その録音と取材データは作家の吉田に託されます。
ハルの処分を決心し移動火葬車を呼び海辺で火葬に付します。
タワーマンションの自室の窓際で大きく背伸びしながらも、その目には気だるさが漂い、空を見るわけでもなく、東京の街を見下ろすでもなく、何も見ていないようにみえる直実です。
そして、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの「空に住む ~Living in your sky~」が流れます。」
猫の演技が秀逸な映画でした。