朝日新聞の特集記事「2008年 感動と発見の一冊」で挙げられていた、阿川佐和子さんの'08年作品『婚約のあとで』を読みました。女性の名前がタイトルになっている8つの短編からなっている本です。
「波」は、ニューヨークに一年転勤で行っている剛士と婚約中の波が、ニューヨークから帰る飛行機で知り合った中年男性から、結婚は急いでするもんじゃないと言われる話。
「碧」は、波の妹で海洋研究所に勤める碧が、父の知人と密会する一方、同僚の文太に強引にキスされるのを拒めないという話。
「真理」は、インダストリアル・デザイナーの真理が、化粧品会社の企画部の波と仕事をしながら、恋人のマー君をもてなす方法を考えるという話。
「優美」は、二人の子供を持つ優美が、自分のビーズの作品を友人の紹介で店に置いてもらうようになりますが、その店のオーナー会社の企画部の波と出会い、波の妹が自分の夫の浮気相手であることを知るという話。
「凧」は、もうすぐ50才になり、真理のアシスタントをしている凧が、息子をもうけた夫と離婚した後にも、まだ夫と性生活を続けているという話。
「宙」は、盲目の宙の父が、碧と駆落ちする一方、宙は恋人と結婚などせず、一緒にいられるだけで幸せだと思う話。
「花」は、結婚5年目の花が、友人で妊娠した碧が家で飼っていたミジンコを碧に渡すために引き取りに行く話。
「波」は、無事子供を産んで、晴れて結婚式を挙げた碧に会った波が、結婚を決意し、ニューヨークに向かう話、です。
タイトルの女性がその話の話し手になっていて、少しずつ全体の話が進むという、凝った構成になっています。が、打海文三さんほどではないにしても、語り口が饒舌で、私は途中で読むのを諦めました。また、語り手の女性たちも個性に乏しく、変に冷静に周囲を見ていて、感情移入しがたいものでした。タレントとしての阿川さんには好感を持っていたので、残念です。凝った作りの短編小説を読んでみたい方にはオススメかも。
「波」は、ニューヨークに一年転勤で行っている剛士と婚約中の波が、ニューヨークから帰る飛行機で知り合った中年男性から、結婚は急いでするもんじゃないと言われる話。
「碧」は、波の妹で海洋研究所に勤める碧が、父の知人と密会する一方、同僚の文太に強引にキスされるのを拒めないという話。
「真理」は、インダストリアル・デザイナーの真理が、化粧品会社の企画部の波と仕事をしながら、恋人のマー君をもてなす方法を考えるという話。
「優美」は、二人の子供を持つ優美が、自分のビーズの作品を友人の紹介で店に置いてもらうようになりますが、その店のオーナー会社の企画部の波と出会い、波の妹が自分の夫の浮気相手であることを知るという話。
「凧」は、もうすぐ50才になり、真理のアシスタントをしている凧が、息子をもうけた夫と離婚した後にも、まだ夫と性生活を続けているという話。
「宙」は、盲目の宙の父が、碧と駆落ちする一方、宙は恋人と結婚などせず、一緒にいられるだけで幸せだと思う話。
「花」は、結婚5年目の花が、友人で妊娠した碧が家で飼っていたミジンコを碧に渡すために引き取りに行く話。
「波」は、無事子供を産んで、晴れて結婚式を挙げた碧に会った波が、結婚を決意し、ニューヨークに向かう話、です。
タイトルの女性がその話の話し手になっていて、少しずつ全体の話が進むという、凝った構成になっています。が、打海文三さんほどではないにしても、語り口が饒舌で、私は途中で読むのを諦めました。また、語り手の女性たちも個性に乏しく、変に冷静に周囲を見ていて、感情移入しがたいものでした。タレントとしての阿川さんには好感を持っていたので、残念です。凝った作りの短編小説を読んでみたい方にはオススメかも。