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ジェイムズ・キャメロン監督『タイタニック』その7

2019-12-20 23:34:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。

 ローズ「静かだわ」ジャック「ボートが助けに来る。準備をしてるんだ。ひどい船会社だ。助かったら船会社の社長宛てに抗議の手紙を出す」「愛してるわ」「よしてくれ。サヨナラを言うのはまだ早い。いいね」「凍えそう」「ローズ、必ず助かる。無事助かって、たくさんの子供を産み、彼らを育て、年をとって、温かいベッドで死ぬ。今夜こんな所で死ぬんじゃない。いいね?」「体の感覚がないわ」「船の切符は人生で最高の贈り物だった。それで君に会えた。天のお導きだ。感謝で一杯だ。約束してくれ。僕のために“絶対に生き残る”と。“何があろうと最後まであきらめない”と。望みを捨てないで、約束してくれ。守ってくれるね」「約束するわ」「あきらめるな」「あきらめないわ。決して」。
 ボート。サーチライト。「止まれ! 生存者は? 遅すぎた。生存者を捜せ!」。
 ローズ「ジョセフィーン、飛んで、空飛ぶマシーンで私の所へ高く高く大空に舞って、高く高く大空に…」。天の川。「ジョゼフィーン、飛んで私の所へ」。ボートとライト。「ジャック、ジャック、ボートよ。ジャック、ジャック、ジャック、ボートが来たわ。戻って。戻って。お願い。助けて」「誰か! 生きてる者は!」「戻って! 戻って! あきらめないわ。絶対に」。ジャック、沈んでいく。近くの男のところまで泳ぎ、笛を吹くローズ。
年老いたローズ「タイタニックが沈んだ時、1500人が海に投げ出された。付近には20隻のボートがいて、助けに戻ったのは1隻、1隻だけ。助かったのは私を含めたったの6人、6人よ。1500人のうちの6人。その後、ボートの上の700人はただひたすら待った。死ぬのか助かるのか、神の許しだけは待っても来なかった」。
 ボート上で待つ人々。信号灯が振られる。カルパチア号の姿が見える。
 船員、キャルに「この下は三等客だけですよ」。「主人は赤毛なの。赤毛で白いヒゲ」。「船客の名簿は? 主人は別の船?」。ナレーション「彼を見たのはあれが最後。その後財産を相続して結婚。1929年の大暴落ですべてを失い、ピストル自殺したとか。新聞で読んだわ」。
 雨。自由の女神。「お名前は?」ローズ「ドーソンよ。ローズ・ドーソン」。自由の女神。
「ジャックの記録は何一つ残ってない」「あるはずがないわ。彼のことは今まで誰にも話さなかったの。主人にもね。女って海のように秘密を秘めてるの。ジャック・ドーソンというその彼が私を救ってくれたの。それもあらゆる意味でね。写真も残ってない。でも彼は私の心の中で生き続けてるの」。
「潜水艇、浮上します」。
 ブロック「ダイヤが見つかったら、これを吸おうと」と言い、海に葉巻を捨てる。「残念ね」「3年間俺の頭はタイタニックのことで一杯だった。でも何一つ分かってなかった」。
 年老いたローズ、船尾でダイヤを海に沈める。
 眠る年老いたローズ。タイタニックの時計前でジャックと会い、キスをする。それを乗客、船員ともに拍手と笑顔で迎えて、映画は終わる。

 3時間半もある大作でしたが、一気に見てしまいました。登場人物がやたらに走る映画でもありました。


ジェイムズ・キャメロン監督『タイタニック』その6

2019-12-17 13:01:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。

 楽士「やめよう。誰も聴いていない」「食堂だって誰も聴いていなかった。弾いてると温まる。キャル「一等は溺れるのも音楽付きか」。
「皆は?」「船尾です」「ビジネス成立だな」とマードックに紙幣の束を渡すキャル。
 船員「押し合わないで、下がって!」。威嚇射撃。「女子供が先だ! 男は下がれ!」「通してあげて下さい」キャル「反対側を見て来い」。
 キャルの手下「彼女は反対側です。奴と順番を待っています」船員「女子供は?」「もういない」「では男性を。早く乗って。急いで」。キャル、反対側へ。
「降ろせ! ゆっくり! 左右一緒に! ゆっくり!」。
「パパも一緒に」「心配しなくていい。パパは次のボートに乗る。ママがついてるだろ?」。幼い二人の娘、泣く。ジャック「早く、先に行くんだ」キャル「早く乗れ」ローズ「嫌よ」ジャック「早く乗るんだ」キャル「早く乗れ、ローズ。その恰好は何だ。みっともない。これを羽織るんだ」ジャック「次のボートに乗る」「一緒に待つわ」ジャック「僕は大丈夫だよ。どこでも生き残れる。先に乗れ」キャル「席を確保した。ジャックもそこに乗れる」ジャック「聞いたろ? 心配するな。急げ! 満杯だぞ。さあ早く」船員「離れて。降ろせ!」キャル「嘘がうまいな」ジャック「あんたも。席なんか確保してないんだろ?」「確保してある。君は乗せないがね。最後に勝つのは僕だ。あきらめろ」。ローズ、下のフロアにボートから戻って来る。ジャック走り寄る。ローズも。抱き合う二人。「何てバカなんだ! 君はバカだ! なぜこんなことを?」「飛び込む時は一緒よ。あなたを残してなど、とても…」。キャル、手下から拳銃を奪う。「せいぜい楽しめ」「何がおかしいのです?」「あのコートにダイヤが…。彼女に羽織らせた」。
「パパ―」ローズ「ほっとけないわ」「行こう」父が現れる。「そっちはダメだ! 逃げろ!」柵の外の船員に「ここを開けてくれ。お願いだ」。船員は鍵を水中に落としてしまい、逃げ出す。ジャックは鍵を拾い上げ、いくつもある鍵の中からやっと一つの鍵を特定し、何とか水中から脱出する。
 デッキ。「下がれ! 女子供だけだ!」。水が迫ってくる。「何してる! ロープを固定しろ! 押し合うな!」「ママー」「俺たちは見殺しか?」「下がらないと撃つぞ」キャル「約束だろ?」マードック、キャルに金を叩きつける。「金なんかもう役に立たん。下がれ!」と2名を射殺するマードック。憎しみの目に囲まれた彼は、敬礼し、自分の頭を撃ち抜く。キャル、女の子を助け出し、「自分の子だ。この子には私しかいないんだ」と言う。「乗れ」と言われるキャル。「押すな! 下がれ!」。
 ローズ「アンドリューズさん、逃げないの?」「もっと頑丈な船を造るべきだった」ジャック「ローズ、急ごう」「待て。あたなにも幸運を」。
「グッゲンハイム様これを」「私は紳士らしく正装して船と共に運命を共にする。ブランデーをくれ」。
 三等客の子持ちの女性「船長様、私たちはどこに行けば?」。船長は無言で立ち去り、操舵室へ。
 楽士「ここまでだ。無事を祈る」。一人残り、弾き始めると、皆戻ってきてまた弾き始める。
 音楽。操舵室の船長、ベッド上の老夫婦、2人の幼な子に「それから二人は幸せに300年も生き続けました。年を取ることもなく、ティル・ナ・ノーグの国で」と話しかける母。流れていく絵画。楽士。デッキ全体に水。「ロープを切れ!」。逃げまどう人々。楽士「君らと演奏できたことを光栄に思う」。
 操舵室の船長、水に飲み込まれる。
 水に飲み込まれていく船内の人々。
 どんどん傾いていくデッキの後方。「ジャック、私たちが知り合った場所よ」。
ローズの母「神様」。
 灯りが消える。船が折れる。その後、後部が垂直に沈んでいく。ジャック「泳ぐんだ。泳げ」「寒い」「がんばれ」。船と共に水中に吸い込まれる二人。吸い込まれる直前に深呼吸をして、その後必死に泳ぎ、水面に浮上。板切れにつかまる二人。ローズは板切れの上に乗る。ジャック「もう大丈夫」。笛を鳴らす男。「ボートを戻せ。ボートが戻ってくる」。寒さで歯の根が合わないローズ。
 男「あそこに戻ったら、皆がボートにしがみついて転覆する」モリ―「一体何を言ってるの? 皆、オールを持って!」「ここは大西洋のど真ん中だぞ。あんたら死にたいのか?」「それでも人間なの? ご主人が溺れてるのよ! 席は空いてるわ」「黙らないと、もう一つ席が空くぞ!」。
 船員「ボートを寄せてロープを結べ。しっかり結べよ。我々は助けに戻る! このボートの女性は全員向こうに乗り移れ! もっと場所を空けろ!」
救助される人。

(また明日へ続きます……)

 →サイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

ジェイムズ・キャメロン監督『タイタニック』その5

2019-12-16 16:56:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。

 ローズの母「ボートに乗るのよ」キャル「男は乗れるのか?」「ご婦人だけです」ローズの母「ボートも等級別なの? 混み合うのはご免だわ」ローズ「お母さま、黙って! ボートに乗れる乗客は全体の半分なのよ。半分の人が死ぬのよ」キャル「貧乏人がね」ローズの母「早く乗って。一等の席よ」キャル「君の絵が惜しい。遺作は価値が出るのに」ローズ「何てひどい男!」母「ローズ、早くここへ。ローズ、何してるの? 早く乗って。ローズ、乗って!」「さよなら、お母さま」母「ローズ!」キャル「待て! あのドブネズミの情婦になるのか?」「あなたの妻になるよりマシよ」「よせ! 行くな!」。キャルの顔に唾を吐きかけ、走り去るローズ。(中略)
「右舷の部屋を調べろ」「救命胴衣を着けてボートへ。ルーシー、君が手本になれ」ローズ「警備員が逮捕した人を閉じ込めてる部屋は?」「ローズ、ボートへ」「教えてくれないなら自分で探すわ」「エレベータでEデッキへ。左へ曲がると乗務員通路がある。そこを抜けて階段を左へ。長い廊下に出る」。
 ジャック「ヤバイな。クソっ、水だ!」
 エレベータボーイ「エレベータは使えません」ローズ、男を突き飛ばし「いいから私を下へ連れていって。Eデッキへ」。
 ジャック「何とか外すんだ」と手錠から逃れようとする。
 Eデッキに着くと、水が押し寄せて来る。ひざ下まで水が来ている。ローズ「ジャック! ジャック!」ジャック「ここだ!」「ジャック、ごめんなさい。私を許して」。キスする二人。「濡れ衣だ」「ええ、知ってるわ」「手錠のスペアキーを捜すんだ。そこのキャビネットを。銀の鍵だ」「皆真鍮よ」「そこは? ローズ、なぜ濡れ衣だと?」「冷静に考えれば分かるわ」「急げ」
 デッキの先頭、海中へ。
「ないわ。鍵は」「ローズ、助けを呼ぶんだ。必ず助かる」「すぐ戻るわ」「待ってるよ!」
「誰かいる? 誰か残ってる? 誰か手を貸して。いないの? 返事をして!」。男が現れる。「よかった。手を貸してほしいの。お願い」。点滅する照明。「ここで何を? 早く上へ」「階下に人がいるの。お願い、待って! そっちじゃないのよ! 聞いて!」。男を殴るローズ。鼻血を出した男は「勝手にしろ」と言って去る。
 廊下にあった斧を手にするローズ。水は胸まで来ている。ジャック「じゃあ練習しよう。そこの木箱を割って」。ローズ、割る。「今度も同じ場所を割って」。全然違うところを割る。
ジャック「よし。じゃあやろう」。ローズ、目をつぶって思い切り斧を振り下ろすと、見事に手錠の鎖を砕く。ジャック「やった!」。
 斜めに沈みゆく船。救命ボート。音楽。救命ボートで遠くから船を見ていたローズの母たち「信じられない光景ね」。
 キャル「どうだ?」手下「どこにもいません」「あいつらまだ男をボートに乗せない」「反対側は男を乗せています」「今のうちに席を確保しておこう。来い」。
「こっちから早く!」。ドアを蹴破って廊下に出てくるジャックとローズ。船員「おい、待て! 船会社の物だ。弁償させるぞ」「うるさい!!」船員を殴るローズ。
「ちょっと戻らせて」という女性客を強引にボートに乗せ、「よし、降ろせ!」と叫ぶ船員。船員の上司「まだ乗れるじゃないか。65人乗りのボートにたった20人? さっきのボートは12人だ!」「重量に耐えられるかどうか心配だったので」「バカな! 70人乗せてテストしたんだ。定員ぎりぎりまで乗せるんだ!」(中略)
 三等客「俺たちは家畜じゃないぞ!」船員「女性だけ出ていい。女だけ! 男は後だ!」。船員は斧と拳銃で武装している。「まだ女子供がいる! 早く出してくれ!」到着したジャック「出られそうか?」「こっちはダメだ」「とにかく急ごう」「ジャック!」「ファブリツィオ!」「どうする?」「ここは浸水する」「どっちへ?」「こっちへ!」
 キャル「最後は金だ」手下「これも」と拳銃を見せる。
 船員「中央階段に行ってくれ。順番でボートに乗れる。順番を待て」「開けろ」「中央階段に回るんだ」「畜生! 何てヤツらだ!」。長椅子を床から引きちぎり、柵を突き破るジャックら。船員「待て! 言うことを聞け!」。ジャックらに殴られる船員。
 混乱したデッキ。船員「騒ぐと撃ち殺すぞ。静かにしろ。そのボートに乗れ」。拳銃に弾を装填する船員。「パニックを起こすな!」。
 キャルの手下「船首方向にボートが残ってます。話をつけましょう」。船員「下がれ。押すな。下がれ!」。発砲。キャル「いよいよ最後だな。マードック君」「ホックリー様、こちらへ」「私はビジネスマンだ。ビジネスの話を」。
 デッキに到着するジャックとローズ。「ボートは?」「船首の方に残っているはずだ。急ぎなさい」。

(また明日へ続きます……)
 
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ジェイムズ・キャメロン監督『タイタニック』その4

2019-12-15 16:19:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。

 船長「エンジン停止。衝突箇所の確認を」。(中略)
 乗客「なぜエンジンが止まったの?」船員「スクリューの羽根が飛んだのです。お茶でも?」「結構よ」。
「その氷山を見たかい?」「残念。見逃した」。
「ネズミが逃げる方向へ」と逃げる機関室にいた男たち。
「何もご心配は要りません。ご心配なく」キャル「盗難事件だ。警備責任者を。早くしろ」。
 デッキ。「氷山だって? 見たか?」「残念だが見損なった」「ボイラー室は2メートル半の浸水。かなりの損傷です。予想以上です」船長「郵便庫は?」「浸水しています」(中略)
 キャル、ジャックの絵を見て「なかなかうまいな。触るな。全部写真に撮れ」。
 自室に戻ってくるローズとジャック。キャルの手下「今までどこに?」と言い、秘かにジャックのポケットにダイヤを入れる。
 ローズ「大変なことが…」キャル「知ってる。二つの大事なものが消えた。1つは戻った。もう1つはおそらく彼が…」ジャック「何だよ」「キャル、分かってるの? 大変なのよ」「これですか?」と警備員がジャックのジャケットのポケットからダイヤを取り出す。ジャック「何のつもりだ? でっち上げだ!」「そうよ」「こっちには証拠がある」「ずっと一緒だったのよ」「君が服を着ている間に盗んだのさ」「誰かが僕のポケットに」「これも盗んだのか? “A・L・ライアソン”と。盗難届が」「返すところだった」「良心的なドロボーだな」「ローズ、信じてくれ。信じてくれるだろ? 僕は盗んでなんかいない」「おとなしく来るんだ」「ローズ、信じてくれ!」。
「とんだ事態だ。10分後に浸水は4メートル。船首タンクと第6ボイラー室も」「何か打つ手は?」「5区画が浸水。4区画なら浮いていられるが、5区画はムリだ。船首から沈没する。水が隔壁を越え、後ろの区画へ流れ込み、もう止められない」「排水を」「ムダだよ。数分稼ぐだけだ。打つ手がない」船長「タイタニックは沈没する」「この船が沈没?」「鋼鉄でできている船は沈む。それが物理的事実だ。時間は?」「1時間か2時間」「乗客と船員数は?」「合わせて2200人です」「新聞のトップニュースですな」。
 キャル、ローズの頬を張る。「この“ふしだら”女! 私の顔を見ろ!」。ノック。「邪魔するな」「救命胴衣をお着けください」「下がれ!」「ですが船長の命令です。できるだけ厚着を。今夜は冷えてます。コートと帽子が必要です」「バカバカしい」「ご心配なく。万一のためです」。
「救命胴衣を着けろ!」「何事だ?」「救命胴衣を!」
 無線士「遭難信号(CQD)を?」船長「CQDだ。本船の位置はここだ。“本船は船首から沈没する。大至急救助を”と」「まさか」。
「救命艇、降ろせ! ロープをほどけ! カバーを外せ! 早く! 乗客は?」「外は寒いので船内に戻りました」「皆、手伝うんだ」。
 楽士の演奏。レストランはいつもと変わらず。乗客「ちょっと、救命胴衣を着けさせてどうするの?」船員「詳しく聞いてきます」「誰も分かってないのね」キャル「英国人は融通が利かん」ローズの母「怒っても始まりませんわ。(メイドに)部屋の暖房を見てきて。お茶の用意もね」ローズ「待って、あの氷山、何があったのか、隠さずに教えて」「沈没します」「本当に?」「あと1時間ほどでね。大西洋の底に沈む。ただしここだけの話に…。パニックが起きます。救命ボートに乗るんです。ボートの数は知ってますね?」「ええ、分かったわ」
 警備室でパイプに手錠で繋がれるジャック。「二等船室で客が騒いでいます」キャルの手下「ここは私が」と拳銃を見せる。「お願いします」と言って出て行く警備員。
 無線士「カルパチア号が全速力で駆けつけると」船長「応答は1隻だけ?」「ええ、4時間で到着すると」「4時間? ご苦労。間に合わん」。
 船員「準備ができました。船長。女子供から避難を?」「ああ、女子供から避難させろ」船員、乗客に「皆さん、聞いて下さい! 私の方にもっと近寄って下さい。まずご婦人とお子様を誘導します」。
 デッキで楽士に「パニックが起こらないように音楽を。楽しい曲を」。
「救命胴衣を着けて下さい」。
 三等客の階段の出口には柵。船員「冷静に。皆さん。救命胴衣を着けて下さい。ご婦人とお子様を前へ」「何なの?」「一等船客がボートに乗ったら、次は私たちの番よ」。
救命ボート。「傾かないように降ろせ! 傾かないように! 傾くぞ! 左右を均等にゆっくり降ろすんだ! ゆっくり!」。信号灯が打ち上られる。目を輝かせる少女。
 キャルの手下「この船は本当に沈むようだ。沈む前にお前にプレゼントがある」。腹を殴るキャルの手下。「ホックリー様からだ」。
 
(また明日へ続きます……)

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ジェイムズ・キャメロン監督『タイタニック』その3

2019-12-14 17:15:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。

 船首にいたジャックにローズが近づく。「考え直したの。やはりここに…」「シー。手を。目を閉じて。ここへ手を手すりに。のぞくなよ。柵に登って。つかまって。目を閉じて。僕を信じて」「信じるわ」(ローズの両手を横に挙げさせ)「よし、目を開いて」「空を飛んでるわ! ジョゼフィーン、空飛ぶマシーンで僕の所へ、高く高く大空に舞って」。キスする二人。
 年老いたローズ「それがタイタニックが見た最後の太陽の光」「日が暮れて沈没まであと6時間。信じられん! 氷山の警告を手に握ってて? なのにスピードを上げた?」「船長の26年の経験が裏目に出た。“障害物は急旋回でよけられる”と」「だが図体のわりに小さな舵。小回りは利かない。すべての判断が間違っていた」。
「大丈夫よ。入って。ここが居間。光は大丈夫? 光が要るでしょ?」「こんなひどい部屋で絵を描かせるのか? モネだ!」「知ってる?」「もちろん。この光の描き方」「本当に見事だわ」。
「キャルはどこへでも金庫を持っていくの」「彼、戻ってこない?」「シガーとブランデーを楽しんでるわ」「すごいな。サファイア?」「ダイヤよ。とても珍しいダイヤ。フランス娘と同じに描いて。胸にはこれ(ダイヤ)」「いいよ」「これだけ身につけて」。
「陶器の人形みたいな絵にはもうたくさん。お金を払うわ。お客の注文通りに」「じゃ、ベッド、…長椅子に、横になって」「こう?」「腕を今のように。片方の手は顔に添えるように。頭を下げて。目は僕の方を。動かないで」「真剣な顔ね。顔が赤くなってるわ。モネも顔を赤くする?」「彼は風景画家だ。緊張しないで。笑うなよ」。
 年老いたローズ「私の心臓は終始ドキドキ。生涯で一番エロティックなひと時、初めての体験だった」「その次は?」「一線を越えたかってこと? ガッカリさせて悪いけどボーディーンさん」。
「彼はプロの画家だった」「ありがとう」。キスする二人。
 ローズ「これを金庫に」。
 キャルの手下「姿が見えません」キャル「船の中だぞ。どこかにいるに決まってる。探しだすんだ」。
 夜のタイタニックの全景。
 船長「晴天だ」「はい。穏やかで海とは思えません」「池のようだ。完全に無風」「縁に波が立たないので、氷山が見つけにくいですね」「私は休もう。速度と進路を維持」「はい」。
 ローズ「寒い」ジャック「きれいだ」。ノック。「僕の絵は?」「逃げて!」。キャルの手下をエレベータで一旦はまく二人。エレベータを降り、隠れていると、手下がまた現われる。「しつこい奴だ。まるで刑事だな」「元刑事とか」「来た!」。機関室に通ずる部屋に入り手下から逃れる二人。機関室を通り抜けると倉庫。車に乗り込み、ローズは運転手役のジャックに手を取られて後部座席に。運転手席にはジャック。ジャック「どちらへ?」「星の世界へ」。ジャック、ローズに後部座席に引っ張り込まれる。ジャック「怖くない?」「いいえ」。ジャックの指にキスするローズ。「私に触れて」。倒れ込む二人。
 夜のタイタニックの全景。
 見張り番「冷えてきたな」「俺は氷の匂いが分かる」「嘘つけ」「本当だよ」。
 船員「双眼鏡はあったか?」「見つかりません」「俺は見回りをしてくる」。
 裸で体を重ね見つめあうジャックとローズ。「震えてるわ」「大丈夫、心配しないで」。
「こっちです」。ローズを捜しにサーチライトを手に持つ二人。
 キャルの手下「何か紛失を?」キャル、金庫の中の紙片を読む。「私も金庫に保管したら? ローズ」。キャル「見てろよ」。
 倉庫の車の窓が曇っているので、そこに二人がいると確信した男たちがドアを開けると、中は無人。
 笑い転げるジャックとローズはデッキに。「あいつらの間抜け面を見たかい?」「あなたと駆け落ちするわ」「本気か?」「正気じゃないわね。でもいいの」。キスする二人。
 見張り番「見ろよ。羨ましい。お熱いね。こっちは寒さに震えているのに。不公平だ」「大変だ!」鐘を鳴らし、電話をする。「誰かそこに?」「どうした?」「氷山にぶつかる!」「左舵一杯! 急げ! 左舵一杯だ! 全速後進!」「舵は一杯です」「蒸気圧を下げろ! 蒸気弁を閉じろ! 慎重に! エンジンを逆回転に!」「直進してるぞ! 舵は一杯か?」「左に一杯です」「頼む。方向を変えてくれ。頼む」「ぶつかる。ぶつかった! 大変だ!」「右舵一杯!」。氷山を見上げるジャックとローズ。
 機関室。「出ろ! 閉じ込められるぞ! もたもたするな! 早く出るんだ!」。隔壁扉が次々に閉じられていく。
 コントロール室。“水密扉作動”のランプ、点灯。
 見張り番「見たか?」「危なかった」「氷が匂うと言ったのは誰だ?」
「時間を記録しろ」船長「どうした?」「氷山です。左に転舵してエンジンを逆回転に。でも接触しました。水密扉を閉じました」。

(また明日へ続きます……)

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