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石井輝男監督『白線秘密地帯』

2016-12-18 10:29:00 | ノンジャンル
 石井輝男監督の’58年作品『白線秘密地帯』をWOWOWシネマで見ました。
 トルコ風呂。ミドリを指名する男。ミドリは抱きついてくる男を振りほどく。男「やけ冷たいね。俺は秘密会員なんだぞ」。ミドリ、男を蒸し風呂に入れる。「バカに暑いな」。
 控室。ミドリ「嫌ったらありゃしない」。
 戻ってきたミドリに迫る男。抵抗するミドリ。やがて男はミドリを絞殺してしまう。あわてて去る男。
 現場検証。「こんなものが」と田代(宇津井健)に切符を見せる刑事。廊下は記者だらけ。
 店主「初めての指名でした。あの娘が来たのは1週間前。履歴はあまり聞いてません。切符には心当たりがありません」。
 街頭。「松崎さんですね」と2人の男に挟まれるミドリ殺し。車に押し込まれる。
 鉄橋の下。「お前のおかげで仕事がやりにくくなった」。列車が鉄道にかかると、男の一人(菅原文太)が松崎を射殺。帽子が流される。
 現場検証。見つかる帽子。
 帽子店主「これは確かに松崎さんに売ったものです。世田谷一丁目の」。
 刑事の田代「でご主人は?」松崎の妻「急に関西にといって6時前に家を出ました」松崎の息子「パパからの郵便ごっこをやろう」妻「また後でね」田代「その手紙、見せてもらえませんか?」妻「いえ、何でもないんです」「少しでも手がかりを得たいので」。手紙には“手塚鉄工所”と書いてある。
 「これはトルコ風呂殺人事件とつながりますね」。
 死体検証。トルコ風呂の女が次々と「違う」と言い、ミドリも「違う」と言う。
 田代、手塚鉄工所を訪ねようとすると、そこには火葬場と墓地しかないと分かる。
 トルコ風呂を見張る刑事「オーナーは姿を見せません。ここ数日この3人がよく来ています」。
 社長の須藤「さあ、分かりませんな」。
 家具屋「楽しみに行ってるだけですから」。
 トルコ風呂のトミー(三原葉子)、田代を誘うが、逆に売春防止法違反で引っ張られる。「人権蹂躙よ」「ミドリのいた店を教えてくれ」「黙秘権を使うわ」「じゃあ、勝手にどうぞ」と田代去ろうとする。「ちょっと待って。私をブタ箱に置いていくの?」。
 田代「須崎の赤玉という店だ」。
 赤玉の主人「まともに過ごしていると思っていたんですがねえ。貸しも帳消しにしてやったのに」。
 役所「彼女は結婚してますね。就職のあっせんも受けています」。
 常盤荘の女主人「よく働いてたわ。10日前にマダム風の女が現れて、連れてった」「確か日の丸のカバーのタバコを吸ってたわ」。
 街頭で日の丸のマークの「ラッキーストライク」を吸う女。職安から出て来た女に「知り合いにいい人を紹介してほしいと言われてるんだけど。ドライブ倶楽部の事務員。給金もいいそうよ」と言う。
 前歴のある女の写真の中から、探している女がマサコという前科3犯の女だと分かる。
 マサコがいるバー。奥へマサコがスカウトした女が、マスターに呼ばれたと入ってくる。
 マスター(天地茂)は女を閉じ込めて、「金はいくらでもやる」と言って、嫌がる女を犯す。
 バーで雑談するマサコ。
 スリップを着る女と上着を着るマスター。
 男「今日は若い子をそろえてきましたぜ」。中年の男「悪いな」。
 中年の男、車を停めて「どうや、この辺で」と、チケットを渡して、ことに及ぶ。警官がノックし、「免許証と車検証を見せて。これは都ドライブの車だね」。
 「この男ですね。金を巻き上げたのは。偽刑事を名乗って仕事をしてるんです。一緒にいた客は?」「初めてのお客です」「ドライブ倶楽部では何を?」「客のガイドを」「バッグの中を調べさせてください」。例のチケット、出て来る。
 競馬章。トミーにマサコ「組織の中で働かなくちゃ。これ2カ月分」と札束を渡す。喜ぶトミー。
 勝ちが続いている男を誘惑している最中に、トミーは男女に呼ばれる。
 「何してんの? 店にも出ないでこんなところにいて」「俺たちのショバを荒らされちゃ困る」「どうせ開店したばかりでしょ」「何で知ってる?」。女同士の取っ組み合い。結局トミーが男に踏まれるまで続き、「サツが来た」と男女は逃げる。
 田代、取調室で寝ているトミーを起こす。「どうして大金持ってた?」「今度こそ黙秘権よ」。
 釈放されたトミーを尾行する田代。
 競馬場でマサコとトミーは密会し、彼らを見失った田代は出入り口をふさぐように、現地の警察に要請する。
 探し回る田代。客の中に須藤がいる。
 大勢の刑事、到着。トミー、田代に見つかる。マサコの死体が発見される。
 現場検証。鍵が発見される。
 郵便局の私書箱15号の鍵であることが分かる。
 手塚鉄工場のものだと分かる。捜査令状を示し、鍵を開けると、「手塚鉄工場 趣味の会」宛ての、関口一郎が差し出した手紙が出て来る。郵便局長「今頃、受け取りに来る」。
 関口「この雑誌で知ったんです。バーと~とドライブ倶楽部でやってるみたいですよ」。
 バーに乗り込む刑事。拳銃で立て籠もる男は、弾切れで捕まる。追い詰められたマスターは拳銃自殺する。
 松崎を殺した2人の男、私書箱から大金を持ち出し、それを田代が尾行。
 2人は橋を渡り、線路の上を歩き、鉄橋を渡る。本部へ連絡するように同僚に言う田代。踏切で見失うと、田代は2人に囲まれている。釣りに来ていた須藤。須藤と2人の男、逃げ出し、2人の男は刑事たちに捕まり、須藤は田代に捕まる。

 畳みかけるような短いショットのつらなりで、ストーリーがよく分からないほどの幻想的な作品でした。

スティーヴン・スピルバーグ監督『マイノリティ・リポート』

2016-12-17 09:29:00 | ノンジャンル
 スティーヴン・スピルバーグ監督、ジョン・ウィリアムズ音楽の’02年作品『マイノリティ・リポート』を WOWOWシネマで見ました。
 “犯罪予防局”“ワシントンDC”“西暦2054年”の字幕。3人の若い女性が水に浮かび、剃りあげた頭から無数のコードが出ていて、スクリーンには様々な映像が映し出されている。転がってきた球には「被害者 サラ・マックス ドナルド・ドゥービ」と書かれていて、もう1つ転がってきた球には「加害者 ハワード・マックス」と書いてある。予防局チーフのダニー(トム・クルーズ)は、ジェームズ博士とポラード主席判事の許可を得てから、名前と映像から、その犯行の行われる時間と場所を特定し、間一髪で殺人が行われるのを防いだ。彼は6年前に息子を誘拐され、殺されていて、妻のララとは別居中だ。
 3人の女性はプリコブと呼ばれ、これから行われる犯行を予知する能力を持ち、特に3人のうちの1人アガサはその能力に長けていた。
 司法省のウィットワーは、そのシステムをトムとその上司ラマー(マックス・フォン・シドー)から手に入れるために、「加害者 ダニー」「被害者 トッド・クロウ」という情報を警察に流し、それを知ったダニーは、アニタが発見された事情を知ることできる“マイノリティ・リポート”を探し回るが、結局それは最初から存在しない空想のものだということが分かる。そしてアニタから得られた情報から、彼女の母が誰かに溺死させられたことを知る。
ダニーはアニタをシステムから救出し、彼女からクロウの居所と、自分がクロウを殺す時間を教えてもらう。クロウの居所に先に着いたダニーとアニタだったが、ベッドの上には無数の少年、少女の写真がばらまかれ、そのうちの1つはダニーの息子のショーンだった。そこへ現れたクロウにダニーがショーンについて説明を求めると、クロウは「ショーンは樽に入れて、海中に沈めた」と答える。怒ったダニーは予定の時間になり、拳銃の引き金を引こうとするが、思いとどまる。するとクロウは「殺してくれ」と懇願し始め、家族に金をやるから、その代わりにここでダニーに会って来いという契約をしているからだと言う。契約の相手をダニーは聴くが、クロウは答えられないと言う。ここに至って、ダニーはとうとうクロウを射殺してしまう。
 ダニーとアニタは一時ララの家に匿ってもらうが、まもなく特殊部隊の急襲を受け、ダニーは捕まってしまう。
 今回の件でもシステムが機能したとして、新たな犯罪予防局長として、ラマーが選任される。ララはアニタの母の死のことを話題にするが、ララが「アニタの母は死んだ」としか言っていないのに、ラマーは彼女が溺死したことを既に知っていた。その直後、ラマーは選任式に出席し、記念品として局員から拳銃をもらう。彼は「戦争の終わりの象徴」としてそれを受け取る。
 ララはアニタを得てシステムを完成させるため、アニタの母が邪魔になり、彼女を溺死したことを知る。ダニーもそのことに気づいていて、そこでラマーが偽の情報をウィットワーに流していたのだった。ラマーはダニーを誘い出し、システムの予言通り、ダニーを殺そうとするが、自殺してしまう。
 そして最後。“2054年6月、6年続いた犯罪予知システムは廃止された〝とのナレーションが入り、妊娠したララの横に立つダニーの姿と、安らかな日々を過ごす3人の元プリコブの姿が描かれ、映画は終わる。

 途中で眠ってしまい、肝心の“マイノリティ・リポート”の部分が不正確かもしれません。画面の映画というより演出の映画だったように思います。

マーク・サンドリッチ監督『トップ・ハット』&『踊らん哉』他

2016-12-16 09:33:00 | ノンジャンル
 マーク・サンドリッチ監督、アーヴィング・バーリン音楽の’35年作品『トップ・ハット』をWOWOWシネマで見ました。人間関係が錯綜し、ストーリーにはついていけませんでしたが、フェイドアウト、フェイドイン、オーバーラップが多く使われ、ワンシーンワンカットで撮られた“cheek to cheek”などフレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズのタップダンスをふんだんに楽しめました。
 また、マーク・サンドリッチ監督、ジョージ・ガーシュイン音楽の’37年作品『踊らん哉』もWOWOWシネマで見ました。タップを導入しようとしているバレエのスターをフレッド・アステア、ミュージカル・スターをジンジャー・ロジャーズが演じ、パリ、マルセイユからニューヨークまでの客船、ニューヨークが舞台で、偽装結婚が本当の結婚になる話で、ここでも2人のダンス、タップダンス(ローラースケートによるものまで)を楽しめました。
 またポール・ヴァーホーヴェン監督の’87年作品『ロボコップ』(吹替え版)をWOWOWプライムで見ました。デトロイト地区の再開発で莫大な利益があがることを見込んで、警察に新たな治安ロボットを作る注文を受けたオムニ社では、副社長のジョーンズが試作機ED209を役員会で紹介するが、犯人と見立てた委員の一人を殺してしまう。一方、ノートン副社長は死んだ警察官マーフィーをサイボーグ化して“ロボコップ”とし、数々の犯人を逮捕するのに成功する。ジョーンズは裏社会を牛耳るボリガーにノートンを殺させ、ロボコップはジョーンズを逮捕するが、ジョーンズを逮捕しようとすると、オムニ社の重役には手を出せないというプログラムが実行され、逮捕できず、ジョーンズの息のかかった警官たちに攻撃され、倒されたところを、マーフィーが生きていた時の相棒ルイス(ナンシー・・アレン)に助けられる。結局、ボリガーはジョーンズの力によって釈放され、改めてボリガーとロボコップとルイスは対決し、ボリガーを倒すことには成功するが、ルイスは致命傷を負う。ボリガーはルイスがサイボーグとなって再び自分と会えるようにと祈るのだった。高橋洋君が絶賛するほどの映画ではないように思えましたが、火炎が燃え上がるアクションシーンは迫力がありました。
 また、三池祟史監督の’04年作品『ゼブラーマン』もWOWOWシネマで見ました。頼りない教師で、幼少の頃に見たものの、視聴率が悪く、6話を放映しただけで打ち切りとなった「ゼブラーマン」のコスプレを孤独に愛する男・市川(哀川翔)が、「ゼブラーマン」好きの少年(その母を鈴木京香が演じています)と出会うことで、本物のゼブラーマンとなり、人間を乗っ取る能力を持つ、緑色のゼリー状の異星人と闘い、倒し、市民の英雄となるという話で、あまりにもバカバカしい物語ながらも、画面の力で飽きさせない映画でした。
 また、熊切和嘉監督の’14年作品の『私の女』もWOWOWシネマで見ました。家庭を持つことを夢見ている、津波で家族を全て失った孤独な男(浅野忠信)が婚約者や、やはり津波で家族を全て失い、彼に娘として育てられた女性と、セックスをする、というストーリーでしたが、私とは相性が悪いようで、途中で見るのを止めてしまいました。
 また、ロバート・アルトマン監督の’92年作品『ザ・プレイヤー』もWOWOWシネマで見ました。20世紀フォックスのシナリオ担当重役(ティム・ロビンス)が誤ってシナリオライターを殺してしまい、その殺した相手の彼女と結婚するというストーリーを重層的に描いた映画で、冒頭の長いワンシーンワンカット、ガラスに映る人影など見どころが多く、またアンジェリカ・ヒューストン、ジョン・キューザック、バート・レイノルズ、ロッド・スタイガー、ハリー・ベラフォンテらが実名で登場し、ピーター・フォーク、スーザン・サランドンは映画の出演役者として、ハンフリー・ボガードとヒッチコックは写真として登場していました。
 また、是枝裕和監督・脚本・編集の’15年作品『海街diary』もWOWOWシネマで見ました。父親が不倫で、母親(大竹しのぶ)が再婚で出ていった鎌倉の一軒家に暮らす三姉妹、幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳。父親の葬儀で3人は異母妹のすずと初めて会い、鎌倉で一緒に住まないかと誘い、4人の暮らしが始まり、それに幸の恋人(堤真一)、佳乃の恋人、すずの恋人、食堂の女主人(風吹ジュン)、食堂の常連(リリー・フランキー)らもかかわって、4人の暮らしぶりが淡々と描かれていました。

マーク・サンドリッチ監督『コンチネンタル』その2

2016-12-15 08:43:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 ガイは去り、注文でウエイターともめるビグエッグ。そこへミミと叔母が来る。ビグエッグ「形だけでも夫の代わりの男が必要だ。私がもう手配してある。合言葉は“真実のチャンスは運命”にしよう。君も偽名でグリーン夫人と名乗ってくれ」とミミに。叔母「秘密の不倫ね」。
 鼻歌を歌いながら、チャラいイタリア人トネッティがオープンカーで現れる。ビグエッグ「不倫相手には静かに頼むぞ」「どんな相手でも大丈夫です」。合言葉を伝えるビグエッグ。妻に「着いた」と電話してくるトネッティ。
 叔母、ミミをレストランで待ってる。ミミ現れ「食べたくない。あっ、この間の男よ。見られたらまずいわ」とガイを指し示す。
 波打ち際で無人のバルコニーで、ガイはミミに追いつく。「電話を待ってた。仕事で1日だけここに」「ロンドンを発ったと聞いたわ」「じゃあ電話してくれたんだね。今晩、パーティに一緒に行こう。話したいことが山ほどある。歌“昼も夜も”(コール・ポーター作詞作曲)。つれないミミ。ガイがミミの手を取り、踊りに誘う。ついに一緒に踊り出すミミ。踊り終わる。ガイ「何しにここへ来た?」「叔母が一緒」「なぜ逃げる? 運命の糸を感じてるのに。真実のチャンスは運命だ」「あなたなの?」「もちろん」。ミミ、怒り出し、「12時に216号室へ来て」と言って去る。
 落ち着かないミミ。はしゃぐ叔母。ミミ「こんなことするなんて。あの男に最低のことをしてやる。自尊心を傷つけてやる」。シルクハットで正装のガイ、来る。部屋の外で叔母とまず会う。ガイ「ミミのことを教えてほしい」「本人から聞けば。あなたを閉じ込めて話すと言ってるわ。新しい人生ね」と叔母去る。
 ノックして部屋に入るガイ。「今行くわ」。口笛を吹いてソファに座るガイ。「お待たせ」「はっきりさせたいことがある。あの時はあんなにシャイだったのに。ショックを受けた。ネグリジェ姿で現れるなんて」「プロだから詳しいんでしょ? 近づかないで。そこに座って」「何なんだ?」「少し静かにしましょう」「いいね」。沈黙。「暑いね。州都ゲームでもしようか」「あれは男の子の遊びでしょ?」「女の子の遊びを知らない」「動かないで」。
 トネッティ、会う人ごとに合言葉。叔母にも。
 ガイ「君と2人で楽しい時間をと思ってたのに」「あつかましい」「職業柄、皆を楽しませてる」「最低ね」。叔母、戻る。ガイ、隠れる。叔母「変な男に会ったの。とりあえずビグエッグを捜して来るわ」。ガイ「戻っていい?」「仕事の話をして」「有名な女優をきっかけに。それが最初のステップ。ダンサーになった」。「良かった」と泣き出すミミ。
 パーティでもトネッティ、合言葉を言い続け、相手に殴られる。ビグエッグ「何してんだ。216号室のグリーン夫人だぞ」。叔母とビグエッグ会い、後を追う。
 トネッティ、216号室へ。ガイとミミ、ベランダにいる。トネッティを見て、ガイ「誰? ご主人?」ミミ「何してるの?」トネッティ「合言葉のせいだ」ミミ「私、結婚してるの。もうお終いね」トネッティ「離婚の手伝いに来た」ガイ「ビグエッグを雇ったのは君? 君がプロの? 僕が変わろう」トネッティ「ダメだ。契約がある。組合にも入ってる」ガイ「この男とミミだけ残して去れない」トネッティ「妻から電話だ。ああ、順調だ。子供たちにキス。あれ、今のは誰だ? 息子が声変わりしてるはずないだろう?」
 2人、ベランダに。下のフロアではダンス“コンチネンタル”。ガイ「アメリカに持って帰りたい2番目の曲だ」。ミミの歌。紙を人型に切り抜き、それをレコードプレーヤーの上に置き、2人がダンスしているようにトネッティに見えるように影を作り、2人は部屋を出る。
 ダンスフロアへ。皆、2人のダンスを見学し始める。大勢のカップル現れ、大団円のダンス。トネッティ、ベランダでアコーディオン弾きながら歌。2人は隠れる。叔母も歌う。やっとトネッティが影の仕組みに気づく。2人、また踊り始め、出口の方へ。
 鳥かごのカバーを外す。イスで眠っていたガイ、目覚める。足がソファで寝ていたトネッティと縄で結ばれている。ウエイターが朝食を持ってくる。ミミ「私が頼んだの」ガイ「これからは毎朝君と朝食を食べたいな」トネッティ「俺と?」ミミ「2人とも気に入ったわ」。ウエイター、地質学の話を始め、以前の客ブラウン教授から教わったと言う。叔母とビグエッグ来る。ガイ「私のミミだ」ビグエッグ「ミミの夫も一緒だ」。「必要なら呼んでくれ」とガイとウエイターは別室へ。夫が入って来ると、トネッティを見て「プロだと顔に書いてある」と相手にしない。ミミ、ガイを呼んで「離婚したらこの人と結婚するの」。怒り出す夫。ウエイター「ブラウン教授じゃないですか。先日見た奥さんとミミさんは別人でしたが」夫、あわてて「汽車に乗らねば」と急いで立ち去る。「私たちも結婚するのよね」と叔母とビグエッグ
 鞄を持つボーイたち。旅立つ前に部屋の中で踊る2人。部屋を出ていき、映画は終わる。

 原題は『楽しい離婚』。フェイドイン、フェイドアウト、オーバーラップが多用され、カット割りも必要最低限にされ、ダンスシーンも確かに素晴らしかったのですが、2時間近い長さには少々食傷気味になってしまいました。

マーク・サンドリッチ監督『コンチネンタル』その1

2016-12-14 06:06:00 | ノンジャンル
 マーク・サンドリッチ監督、マックス・スタイナー音楽の’34年作品『コンチネンタル』をWOWOWシネマで見ました。
 数々のネオン。クラブで歌う女性歌手たち。彼女らの指人形のダンス。同じ指人形ダンスをする、テーブルについただ」男(フレッド・アステア)。向かいの男はうまくできない。勘定をしようとして、「財布を忘れた」と指人形ダンスが下手な方の男。「こっちも」と指人形ダンスがうまい男。「今日、パリ経由でロンドンに行かなければならない」「小切手を送る」「それはダメです」「私は弁護士だ。あのフィッツジェラルド弁護士の息子だ。こっちはガイ・ホールデンでダンサーだ」「証明するものは?」。指人形ダンスがうまかった男、ガイが少しタップをして見せる。「ステージでなきゃダメだ」と店長。見事なタップダンスを見せるガイ。請求書を破る店長。「財布あった」とガイ。
 客船。“税関”の看板。「フィッツジェラルド様」。ビグエッグ・フィッツジェラルドが手紙をもらうと「しばらくスコットランドに行く。何もするな」と書いてある。「アメリカ人女性でもめている人がいます」「パリで買ったものがめちゃくちゃにされたわ」「どこで買ったものですか?」「ニース、そう姪(ニース)のミミと待ち合わせてるの」。ミミ(ジンジャー・ロジャーズ)、現れ、2人抱き合う。やがて手荷物の検査を終えて、鞄を閉めて鍵をかけ、叔母はその場を離れるが、ミミのスカートが鞄に挟まれて取れなくなる。「ポーター!」。それに気づいたガイが近づいていき、「僕もアメリカ人だ。こういう仕事は以前にもやったことがある」と言って無理やりスカートを引っ張り、破いてしまう。コートを着せてやるガイに、怒るミミ。ミミ「家があるロンドンへ」ガイ「君のところへ行く。僕の住所だ」「さよならは言わないわ。コートはもらっていく」。
 ドレスを破られたことを叔母に報告するミミ。
 “ガイ・ホールデン”の名札がついた部屋の前。ビグエッグ「口笛とアンコールがすごかったな」ボーイ「お届けものです」「誰から?」「3セントで口止めをされました」。荷と部屋に入っていくビグエッグ。「相手が自分のことを知られたくないと言ってるとしたら、まだ怒っているな」「あれは単なる事故だったんだ。まだ名前も住所も知らない。もう一度会ってダメだったらあきらめる。とにかく探してみる」「ロンドンには300万人の女性がいるんだぞ」。ガイの歌。途中から着替えながらタップ。上着に花を挿し、最後に帽子とステッキを投げ渡される。
 街頭。探し回るガイ。不審に思う警官。人違い。様々な女性の顔。車で探していると、追突。その車の運転手がミミ。「君を捜してたんだ」。車を発進させるミミ。追うガイ。
 田舎道で猛スピードで追跡。帽子飛ぶ。一旦は横に並ぶが、ミミ、アクセル踏む。ミミ、急カーブ。ガイは別の道を使い、先回りして車を停める。ミミの車、“通行止め”の看板の前で停まる。すぐ横にガイの車。ケンカ腰のミミ。「ぶつけるなら、この車に」とガイ。「結婚しよう。昨晩は眠れなかった。2週間、ずっと探していた。君のこと、もっと知りたい」「友だちとずっと一緒に住んでるからダメよ」「君の電話番号を教えて。これが僕の番号」。紙を破るミミ。もう一度書いて渡し、「明日の朝に待ってる」。別の車、逆から来て「悪いけど、通りたいんだが」。ガイ「すまない」と言って、“通行止め”の看板を取る。「これは僕のものだったんだ」。去るミミに「名前を!」「ミミよ!」。
 肖像画に似せるビグエッグ。ミミ「弁護士を彼に?」叔母「父は優秀だったのよ」秘書「覚えていないと言っておりますが」叔母「あの時の名前は何だったかしら。3度も結婚してるから。そうそう、インドへの象旅行とピーナッツと言えば思い出してくれるはずだわ」。秘書、奥へ。「インドへの象旅行とピーナッツ? ああ、ホーテンスだ!」叔母「久しぶり」「会議で外国に行っていると聞いてたが」「この娘、不幸な結婚をしてるの。結婚して2年で、会うのは金をせびる時だけ」ミミ「学校の先生なのよ」ビグエッグ「イギリスでの離婚は大変だ。協議離婚以外は。夫の代理人を立てよう」叔母「見せかけ不倫ね」ミミ「私はもう行くわ。あとは2人に任せる」。ミミ、去る。ビグエッグ「いい海岸沿いのホテルを知ってる。そこにしよう」。
 ビグエッグ「君も一緒に行こう。少しは気が紛れる」ガイ「分かった」。
 海辺のホテル。女性がビグエッグを誘惑する歌。ビグエッグもお返しの歌。いろんな男女の踊り。ガイ登場。踊りは終わる。ビグエッグ「まだあの娘のことを? 女性は山ほどいるぞ」「今度が最後のチャンスだ」「“真実のチャンスは運命”か。なかなかいい言葉だ」。(明日へ続きます……)