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曾根中生監督『わたしのSEX白書 絶頂度』その1

2019-02-28 05:58:00 | ノンジャンル
 WOWOWシネマで、曾根中生監督、白鳥あかね脚本の1976年作品『わたしのSEX白書 絶頂度』を見ました。
 踏切を通る電車。コートを羽織って歩く男。ズームダウン。下着を取り込む2階の娘(三井マリア)を見上げる男。男は階段を登り、自室からさっきの娘が洗濯物を取り込んでいるのを遠く見下す。部屋にはベッドで眠っている女。ベッドで跳ねる男。女(芹明香)「今寝たばっかりなのに」男「九州まで飛んでもらいたい。ミツ興業の坂本、知ってんだろ? あいつにコテンパンにやられちまった」。カーテンと窓を開ける男。眩しがる女。女「麻雀?」男「そう。お前の体貸すってことで話をつけて来た」。起き上がって煙草を吸う女。洗濯物を全部取り込んで乱暴に窓とカーテンを閉める娘。
 青年と外出する娘。
 「今日の午後に羽田を発ってくれ。一晩2回のショータイムだ」。
 女が股間にシャワーをするアップ。
 青年に寄り添って歩く娘だが、嫌がる青年に押し返されて、後ろを歩く。タイトル。“江藤あけみ 21歳 国立附属病院 採決係”の字幕。あけみが満員電車の中で痴漢されている何枚かの写真がタイトルのバック。
 昼からベッドでセックスする男女。2人とも全裸。次第に激しく。カメラは左右に緩慢に動く。
 パチンコ。2人の青年。そこへ男がやって来ると1人は恐縮して「どうぞ」と席を立つ。男「例の場所に運んでくれ。女を送って行かなければいけなくなっちゃってな。じゃあ」。
 海辺でじゃれあう青年2人。クラクション。車が停まり、2人が近づくと、男から封筒をもらい、車は去る。(ここはロング)。青年たちは歩き始めるが、一人が腹痛を起こし、やがて崩れ落ちる。
 病院の採血室。「江藤さん、電話」。あけみ「ああ、あんたなの? 仕事中に電話しちゃダメって言ってあるじゃない」「分かってんだけど急用なんだ。マサミの奴がね、腹が痛いっていうから近くの病院に連れて行ったんだけど、もう手遅れだから、大きな病院に頼めって言われたんだ」「だからどうしろって言うの?」「頼むよ。あんたの顔であいつを病院に入れてくれよ」「あんた、何言ってるの? あたしはただの採血係よ」。
 病院の廊下を後退移動していくカメラ。集中治療室にマサミ。その様子を部屋の片隅で見つめる青年。あけみが現れる。「どう?」「ありがとう。手術は成功だったらしいよ」「家族は誰も来ないの?」「うん、そうらしいよ」「そう。さみしいのね」給食の業者の男が現われ、あけみに「あけみさん、ちょっと。今日残業?」「私、丹野先生にお礼を言ってこなくちゃ」ナースが入って来て、マサミの下の世話をし始める。と、下着姿のナースがそれと重なるようにダブって映し出され、幻視のように見える。業者の男「じゃあ、待ってるからね。それじゃ、また」。青年、椅子に座る。下着姿のナースの幻視、続く。
 “丹野研究室”のパネル。丹野「いいんだよ。君。お礼なんて。僕は医者として当たり前のことをしただけだよ」。
 車で弁当を食べ、腕時計を見て、車を降りる給食センターの男。
 舞台で歌うサングラスとちょび髭の若者とギター演奏をする若者。丹野、あけみの肩を抱き、「僕に君の世話をさせてくれないか? どう?」。首をかしげるあけみ。やがて微笑み「あたし、結婚するんです」「結婚? アッハハハ」。
 暗室で写真の現像をする男。やがて暗室灯を消し、電灯をつける。
 顔を洗うあけみ。下半身はパンスト姿。コンコンとノック。男「弟さんは?」「今日は帰りませんけど」「帰らねえ?」「キヨシに何か?」「あっ、じゃあいいんだ」。男去る。あけみ、化粧台に戻る。またコンコンの音。男「弟さんが帰ったら、これを渡してくれねえか?」と封筒を渡す。
 水蒸気で封筒の封を開くあけみ。中からフェラチオを女にさせている男の写真が。そのあとも次々とセックス中の男女の写真が出て来る。
 ヘリの音。空を見上げるキヨシ。下半身をこたつに入れ、オナニーをしているあけみ。おかずは写真。キヨシが帰ってくる。「どうしたの? 風邪?」「ゆうべ来た人ヤクザでしょ?」「違うよ」「予備校に行ってるとばかり思ってたのに。不良ね」。キヨシは写真を取り上げる。キヨシの指をしゃぶるあけみ。「あっ」と身を引くキヨシ。迫るあけみは、キヨシを押し倒す。「堅くなってるわね」。押し入れに逃げ込むキヨシ。キヨシも息が荒くなっている。四つん這い状態のあけみはそのまま、またオナニーを始める。身もだえるあけみ。あけみが脚でふすまを少し開けると、M字開脚しているあけみの姿をキヨシは見てしまう。
 採血をするあけみ。「25番、坂西さん」。針を刺し間違えて「すみません」と言うあけみ。相手が男だと気づくあけみ。一瞬目が合い、あけみはすぐに目をそらす。「あんたの弟さんのことで話があるんだよ。悪いようにはしねえからさ。1時間後に病院の裏で待ってる」。(明日へ続きます……)

斎藤美奈子さんのコラム・その33&山口二郎さんのコラム・その18

2019-02-27 05:56:00 | ノンジャンル
 恒例となった、東京新聞の水曜日に掲載されている斎藤美奈子さんのコラムと、同じく日曜日に掲載されている山口二郎さんのコラム。

 まず、2月20日に掲載された「住民の選択」と題された斎藤さんのコラム。全文を転載させていただくと、
「二十四日の沖縄県民投票に注目が集まる中、あえて別の住民投票の話をしたい。昨年12月16日、奈良県宇陀市で行われた住民投票だ。
 宇陀市は三重県との県境に位置する県北東部の市で、有名観光地としては国宝五重塔で知られる室生寺を擁している。
 その宇陀市が昨年、揺れに揺れた。焦点は老朽化した宿泊施設に代わる新たな宿泊事業者誘致と公園整備事業。前市長の下で進められてきた事業だったが、4月に初当選した高見省次市長が、25億円の事業費が30億円を越える可能性があるなどを理由に、宿泊事業者誘致の断念と公園整備の縮小を表明。推進派が多数の市議会との間で対立に発展したのだ。
 投票率51.32%(投票総数1万3688)。反対が6811票、賛成は6574票。投票率は住民投票成立ラインの50%を辛うじて超え、わずかに反対票が上回った。
 結果を受けて高見市長は事業の縮小を発表。勝つ気満々で住民投票を発案した市議会側は大誤算だっただろう。が、宇陀市民は賢明な選択をしたと思う。自治体主導の観光事業はどこでもほぼ失敗に終わっている。
 沖縄県とは規模がちがうけれども、人口3万人強の小さな町で実践された民主主義。住民が意思を示す機会って大切なのだ。」

 さらに2月17日に掲載された「支持率の怪」と題された山口さんのコラム。
「通常国会では予算委員会の論戦が始まり、毎日、安倍政権の失態がこれでもかと明るみに出ている。野党議員との論戦における安倍首相の逆切れ、はぐらかしを見ていると、こんな人物が我が国の最高指導者を務めていることに、絶望的な気分になる。
 しかし、一連の不祥事は政権に対する信頼を低下させているわけではない。NHKの世論調査では、内閣支持率は微増して、44%となった。NHKといえども世論調査のデータの捏造(ねつぞう)はしないだろう。我々はこの現実を受け入れなければならない。個々の政策問題については、安倍政権のやり方を是認する声が多数派というわけではない。景気回復を実感せず、行政の不正に怒る普通の人が、それでもこの政権を支持するのはなぜか。
 内閣府が毎年行っている社会意識調査を見ると、2011、12年あたりを境に、日本社会の現状に対する満足度は高まり、中国や韓国に対する親近感は低下し、財政や格差に対する危機感は低下していることがわかる。この変化の原因についてはさらに考察が必要だが、民意の変化が先にあって、安倍政権は後からその現状肯定的な民意にサーフィンしているのが今のところの仮説である。
 厳しい現実から目を背け、根拠のない多幸感に逃げ込む民意に迫ることが、政治転換の鍵となる。」

 また2月24日に「ゆでガエルの政治」と題された、山口さんのコラム。
「通常国会が始まって以来、安倍政権の国会質疑や記者会見への対応の仕方は常軌を逸しており、その目茶苦茶ぶりはエスカレートしている。
 問題一。辺野古の珊瑚を移植した、地方自治体の六割が自衛隊員募集に協力しないなど、首相の虚言を訂正せず、屁理屈をこねて正当化する。
 問題二。官房長官記者会見で事実誤認の質問をするなとすごみ、新聞社が抗議すると、新聞記者が国民の代表である根拠を示せと逆切れ。
 問題三。自民党所属議員が女性への暴行で離党したら、党のベテランがわからないようにやれと、犯罪の悪質性を全く理解しない発言をする。
 これだけ愚行や失態が続けば、国民の方が愛想をつかすはずだが、そうなっていない。インフレターゲットは経済政策としては失敗したが、政治の世界ではスキャンダルのインフレを起こすことに成功した。最高権力者は嘘とつくのが、官房長官は説明を拒否するのが、自民党の政治家は女性の人権を無視するのが当たり前。人々は、自民党の政治はこんなものだと慣れてしまった。
 安倍政権の六年間、日本の民主政治はゆでガエル状態で、本来であればびっくりして跳び上がるような問題も、あまりに積み重なることで、人々はあるまじきとは思わない。このまま民主主義が死滅していくことを、我々は放置してよいのか。」

 もちろんよくありません。私は今の若い人々に希望を持っています。そう、あの安保法制に反対するため、国会を取り巻いて声を上げた人々がまだ存在していることを……。安倍政権、もう虫の息だと思います。がんばれ、シールズ、ガンバレ、全国の9条の会!! そしてがんばれ、俺!!!

キン・フー監督『山中傳奇』

2019-02-26 09:36:00 | ノンジャンル
 昨日にアメリカで行われたアカデミー賞授賞式は、盛り上がったようですね。主演男優賞を『ボヘミアン・ラプソディー』に主演した俳優さんが受賞して、スピーチの中で「私はエジプトからの移民第一世で……」ということを話され、また『ブラック・クランズマン』で、黒人として初めて脚本賞を受賞したスパイク・リーは「寛大な世の中を取り戻すため、次回の大統領選挙では正しい選択をしよう!」と熱烈にアピールしていました。また外国語映画賞および監督賞は、1970年代のメキシコを舞台にした『ROMA ローマ』が選ばれ、作品賞には、1960年代を舞台に天才黒人ピアニストに雇われた粗野な白人運転手が、2人で人種差別の色濃い米南部へコンサートツアーに出る『グリーンブック』が、脚本賞と助演男優賞も合わせて受賞しました。トランプ大統領はさっそくツイッターで反論をしていたようですが、白人至上主義、アメリカ・ファーストを掲げるトランプ大統領は大分旗色が悪くなってきたようです。来年のアメリカ大統領選挙が、今から楽しみです!!

 さて先日、新宿の「K’s cinema」で、キン・フー監督・製作の1979年作品『山中傳奇』の3時間12分版を見ました。パンフレットの「Story」を転載(一部改変)させていただくと、
「11世紀、宋の時代。若い学僧・雲青(シー・チュン)は、戦乱で死んだ者たちの鎮魂のための写経を頼まれる。写経に集中できる静かな場所を求め、崔という男から案内されたのは、山奥の城跡にある廃屋であった。近所に住む世話好きな王夫人は、その夜雲青を宴席に招き、妖艶で美しい娘・楽娘(シュー・フォン)を紹介する。酒に酔った雲青は、その楽娘と一夜を共にしてしまい、強引に彼女と結婚させられる。新婚生活を送っているうちに、周囲で奇妙な出来事が起こり始める。王夫人は雲青の持つ経典を盗もうとあらゆる手立てを仕掛ける。楽娘は時おり現れる道士に対して神経をとがらせつつ怖れる。ある日、崔と二人で麓の村に向かった雲青は居酒屋に立ち寄り、酔っぱらった崔から『お前の女房は妖怪だ』と告げられる。崔の酔いが醒めるまでの間、気晴らしに居酒屋の娘・依雲(シルヴィア・チャン)と散歩するうちに、ようやく心も落ち着き、清楚で可憐な彼女に親愛の気持ちが芽生える。妻の楽娘は、夫が依雲に会ったと知るや眉をつりあげて怒り、雲青に金縛りの妖術をかけ部屋に閉じ込める。崔の言ったとおり、彼女は妖怪だった。雲青が託された、霊界を支配できるという経典を奪おうとしていたのだ。そうはさせまいとする道士が現れる。そして、妖怪・楽娘と道士との壮絶な戦いが始まる。武器は剣でなく、太鼓やシンバル。大きく小さくまたは軽妙に大胆に打ち続けられる音。激しい戦いのなかで何度も窮地に追い込まれる道士。しかし最後には道士が楽娘を倒し、妖怪の楽娘の首が落ちて燃え尽き、映画は終わる。

 圧倒的に面白い映画でした。3時間越えの映画というのは普通は敬遠するものですが、この映画の場合、あっという間に見終わってしまったという感じです。なお、キン・フー監督の映画に興味を持たれた方には、山田宏一さんと宇田川幸洋さんの共著『キン・フー 武侠電影作法』という素晴らしい本があるので、そちらの本もオススメしたいと思います。(ちなみに今ならアマゾンで中古が3000円(送料別)、またはほぼ同じ内容での1997年刊行のものでいいのでしたら、やはり送料は別ながら1580円で手に入ります。)

スタンリー・ドーネンさん、逝く

2019-02-25 10:03:00 | ノンジャンル
 今朝の朝日新聞と東京新聞に、アメリカの映画監督だったスタンリー・ドーネンさんの訃報を見つけました。
 ここでは東京新聞における訃報を、そのまま掲載します。

「『雨に唄えば』監督 スタンリー・ドーネンさん(米映画監督、振付師)
 21日、心不全のため東部ニューヨークで死去。94歳。米メディアが23日報じた。
 24年、南部サウスカロライナ州生まれ。10代でタップダンスのレッスンを受け、ニューヨークのブロードウェイで認められ映画界に。『踊る大紐育』で映画デビュー。『雨に唄えば』『略奪された七人の花嫁』『くたばれ!ヤンキース』などの傑作ミュージカルを手掛け「ハリウッドミュージカルの王様」と呼ばれた。
 オードリー・ヘップバーンさん主演の『パリの恋人』『シャレード』『いつも2人で』などでも監督を務め、卓越した業績を残した映画人に贈られるアカデミー名誉賞を98年に受賞した。(共同)」

 記事にも書いてある映画監督としてのデビュー作『踊る大紐育』は、初めてロケもしたミュージカルとして記憶に残る映画で、ジーン・ケリー、フランク・シナトラ(!)が踊り歌う、それはもう楽しい映画として記憶に残っています。『雨に唄えば』はあまりにも有名になって、特に雨でずぶ濡れになりながら恋の素晴らしさを歌って踊るシーンは、YouTubeでも見られるので、興味のある方は是非ご覧ください。『くたばれ!ヤンキース』については私は未見ですが、調べたところアマゾンで中古が手に入るので、今がチャンスだと思います。
 オードリー・ヘップバーンさん主演の映画ではテレビで再三見たミステリー映画『シャレード』がやはり記憶に残っていて、相手役のケーリー・グラント、ウォルター・マッソー、そしてヘンリー・マンシーニの素晴らしい音楽(これもまたYouTubeで、映画の映像付きのヘンリー・マンシーニ楽団演奏の音楽を聞くことができます。)が特に印象的でした。ウィキペディアで調べたところ、ジェームズ・コバーン、ジョージ・ケネディも出演していたのですね。すっかり忘れていました。(また何と、『シャレード』は全篇YouTubeで見ることもできます!!)
 ということで、とにかく楽しいだけでなく、怖がらせることもできる卓越した才能の持ち主だった監督さんでした。改めてご冥福をお祈り申し上げるとともに、素晴らしい映画を数々残していただいたことを感謝したいと思います。

『新装版 日本国憲法』(講談社学術文庫)

2019-02-25 08:00:00 | ノンジャンル
 今日は朝からビッグなニュースが2つ入ってきました。
 一つはもちろん沖縄の県民投票で、有権者の4分の1を超える方々、投票に行った方々の7割超が辺野古基地建設に「反対」したこと。今日の本の紹介のところでも書きましたが、日本国憲法では「第九五条 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」という条項があり、今回の辺野古の基地建設に関しては、本来は法律を作って工事を進めるべきで、その場合、辺野古の埋め立てに対する住民投票の結果により、国は埋め立て工事を中止しなければならないことになります。ところが今回の辺野古移設に関しては、内閣は法律を作らず、政令でことを済ませているため、今回の県民投票も空振りに終わってしまう危険性があります。安倍内閣、卑怯この上ないと思います。

 もう一つの記事はドナルド・キーンさんが亡くなったこと。享年96歳ということなので、天寿を全うされたのだと思いますが、日本の文学がお好きで、その翻訳を海外に広めてくれた方で、それ以外にも藤井章雄さんとの共著で『米英俗語辞典』を執筆するなど、米英の文化を日本に紹介する仕事にも積極的に参加された方のようでした。新聞記事によると、新潟県柏崎市に「ドナルド・キーン・センター柏崎」という施設があり、キーンさんが持っていた蔵書や資料をそこで見ることができるそうなので、近くに行く用事がもし将来できるとしたら、是非訪れたいと思います。


 さて、あつぎ9条の会に入っておきながら、日本国憲法の全文に目を通していないことに気づき、講談社学術文庫の『新装版 日本国憲法』を読みました。読んでみて特に印象深かったところを書いておきます。
 まず「第三六条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。」という部分。これは「死刑」を絶対に禁じると書いているのと同じであり、死刑を定めている刑法は憲法違反ということになります。これには驚きました。
 それ以外にも、
・「第一三条 すべての国民は、個人として尊重される。(後略)」は、LGBTの方々を尊重すべきであると読めること、
・「第一四条 すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的において、差別されない。(後略)」は、在日韓国人の方々へのヘイト行動はただちに禁止すべきだとも読めます。また、
・「第二一条の二項 検閲はこれをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」は、人(たとえ家族であっても)宛てに出された手紙・メールなどを盗みみることは憲法違反であること、
・「第二四条 婚姻は、両性の合意によってのみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本にして、相互の協力により、維持されなければならない(後略)」では、家事や育児には夫も協力しなければならないこととも読めます。
・「第三四条 何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人にいらいする権利を与えられなければ、抑留又は拘禁されない。(後略)」は、現在の警察の拘置所での取り調べの方法が違憲にあたること、
そして何よりも
・「第九五条 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」からは、辺野古の埋め立てに対する住民投票の結果により、国は埋め立て工事を中止しなければならないことになります。

これ以外にも読みどころ満載で、安倍政権がいかに憲法違反をしているかが、よくわかる本でした。「まだ日本国憲法をちゃんと読んだことのない」という方には是非一読されることをお勧めします。