朝日新聞で紹介されていた、梨屋アリエさんの'07年作品「スリースターズ」を読みました。
食事も与えてくれない両親を持ち、すぐに男の子を好きになる愛弓は、唯一の親友の彼氏とプールに行ったことでその子からも虐められるようになり、母が家出して退路を断たれ母の知合いの買春に応じてしまったことから絶望します。エリート教育のため分刻みで時間を母から管理されていた水晶(きらら)は、ふとしたきっかけで同級生たちから優等生ぶっていることを理由に虐められるようになり、合唱コンクールの伴奏を見事に果たして信頼回復しようと思っていたところが指を骨折してしまい生き甲斐を失います。会社のオーナーで忙しく金はいくらでも出しますが子供の方を振り向こうとしない両親を持つ弥生は、一日中ケイタイメールのやりとりで現実とつながり、他人の葬式に忍び込んでは死体の写真を撮ってブログにアップしていますが、ある日、中傷サイトで愛弓のことを知り、また死にたいと書いているブログで水晶のことを知り、二人を誘い出して練炭自殺させようとしますが失敗し、思いつきでテロを起こそうと提案すると、水晶は同時多発自爆テロを言い出し、弥生は以前に手製爆弾を爆発させたことのある小6の少女に爆弾の製作を依頼します。やがて水晶と愛弓は弥生が偽名を使っていることを知り、彼女の正体を探るうちに小6の少女に辿り着きます。少女は時限爆弾1つとスイッチを押すと同時に爆発する爆弾2つを注文されましたが、時限爆弾など作る技術はないので、弥生には秘密で1つだけスイッチを押すとすぐ爆発する爆弾にし後はただの箱にしておいたと言い、また弥生が実は寂しがり屋なのだと教えます。自分たちが生きる価値を感じ出していた水晶は、本物の弥生に会って彼女の力になりたいと思うのでした。
愛弓の絶望的な状況、弥生の殺伐とした心象風景からどんな結末になるのかとハラハラしていましたが、絵に描いたようなハッピーエンドに脱力してしまいました。あまりにあっさりと解決されてしまっていて納得がいきません。これからというところでいきなり話を終わらされたような気がします。しかし、飛ばし読みすることなく最後まで読ませてくれたのは、その平易な文体と飽きさせないエピソードの重なりのおかげでしょう。ちょっと変わった青春小説を読みたい方にはオススメかも。
食事も与えてくれない両親を持ち、すぐに男の子を好きになる愛弓は、唯一の親友の彼氏とプールに行ったことでその子からも虐められるようになり、母が家出して退路を断たれ母の知合いの買春に応じてしまったことから絶望します。エリート教育のため分刻みで時間を母から管理されていた水晶(きらら)は、ふとしたきっかけで同級生たちから優等生ぶっていることを理由に虐められるようになり、合唱コンクールの伴奏を見事に果たして信頼回復しようと思っていたところが指を骨折してしまい生き甲斐を失います。会社のオーナーで忙しく金はいくらでも出しますが子供の方を振り向こうとしない両親を持つ弥生は、一日中ケイタイメールのやりとりで現実とつながり、他人の葬式に忍び込んでは死体の写真を撮ってブログにアップしていますが、ある日、中傷サイトで愛弓のことを知り、また死にたいと書いているブログで水晶のことを知り、二人を誘い出して練炭自殺させようとしますが失敗し、思いつきでテロを起こそうと提案すると、水晶は同時多発自爆テロを言い出し、弥生は以前に手製爆弾を爆発させたことのある小6の少女に爆弾の製作を依頼します。やがて水晶と愛弓は弥生が偽名を使っていることを知り、彼女の正体を探るうちに小6の少女に辿り着きます。少女は時限爆弾1つとスイッチを押すと同時に爆発する爆弾2つを注文されましたが、時限爆弾など作る技術はないので、弥生には秘密で1つだけスイッチを押すとすぐ爆発する爆弾にし後はただの箱にしておいたと言い、また弥生が実は寂しがり屋なのだと教えます。自分たちが生きる価値を感じ出していた水晶は、本物の弥生に会って彼女の力になりたいと思うのでした。
愛弓の絶望的な状況、弥生の殺伐とした心象風景からどんな結末になるのかとハラハラしていましたが、絵に描いたようなハッピーエンドに脱力してしまいました。あまりにあっさりと解決されてしまっていて納得がいきません。これからというところでいきなり話を終わらされたような気がします。しかし、飛ばし読みすることなく最後まで読ませてくれたのは、その平易な文体と飽きさせないエピソードの重なりのおかげでしょう。ちょっと変わった青春小説を読みたい方にはオススメかも。
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