朝日新聞の特集記事「深いテーマ 忘れえぬ一冊」の中で紹介されていた、宮下奈都さんの'09年作品「遠くの声に耳を澄ませて」を読みました。短編集です。
「アンデスの声」は、休みなく田畑の仕事をしてきた祖父が倒れたと聞いた時に私がふと思い出した風景が、実はエクアドルのキトの風景で、それは祖父母が唯一の楽しみにしていた、世界のラジオを聴取した時にラジオ局から送られて来るベリカードの風景であると思い出す話。
「転がる小石」は、パン作り体験で知り合った陽子ちゃんに誘われて波照間島を訪れた私がたちが、空と海の青さに圧倒され、仕事へのスタンスを取り戻す話。
「どこにでも猫がいる」は、旅先のシチリアで恋人と最上の幸福を味わって帰国したにもかかわらず、旅に生きる彼に去られ、その後結婚して生まれた私の息子がまた私を置いて旅立ち、生き生きとした葉書を旅先のチュニジアから送ってくるという話。
「秋の転校生」は、出張で北陸の町を訪ねた僕が、その町の人々のなまりを聞いて、小学生の時好きだった転校生のことを思い出す話。
「うなぎを追いかけた男」は、看護師の私に、同室の患者である濱岡さんに対する文句を盛んに言う高田さんが、次第に濱岡さんを受け入れていくという話。
「部屋から始まった」は、閉息感の中で生きる私が、同僚から聞いた台湾の名医に会いに行き、「流せ」と言われてもらった薬を飲むと、開放的な気分になれたという話。
「初めての雪」は、妊娠中の友人と温泉に出かけた私が、恋人に妊娠の事実を早く話すように友人に促す話。
「足の早いおじさん」は、家庭教師先の生徒から、公園にいるおじさんの話を聞いて、それがスペインへ行った建築家の叔父なのではと私が考える話。
「クックブックの五日間」は、私の書いた料理本についてのインタビューを受けている時に、昔別れた男のことを思い出す話。
「ミルクティ」は、職場の後輩に言い寄られ、昔の同僚が入れてくれたミルクティのことを思い出す話。
「白い足袋」は、田舎の幼馴染みの結婚式に足袋を届けている途中に転んでハイヒールを折ってしまい、結婚式に間に合うように足袋を履いて走り出す話。
「夕焼けの犬」は、医者である私のほのぼのとした日常の話です。
過剰な自意識を丹念に語った私小説ばりの短編ばかりでしたが、「秋の転校生」でちょっとほのぼのした以外は全くノレず、最後の方は飛ばし読みしてしまいました。純文学が好きな方にはオススメかもしれません。
「アンデスの声」は、休みなく田畑の仕事をしてきた祖父が倒れたと聞いた時に私がふと思い出した風景が、実はエクアドルのキトの風景で、それは祖父母が唯一の楽しみにしていた、世界のラジオを聴取した時にラジオ局から送られて来るベリカードの風景であると思い出す話。
「転がる小石」は、パン作り体験で知り合った陽子ちゃんに誘われて波照間島を訪れた私がたちが、空と海の青さに圧倒され、仕事へのスタンスを取り戻す話。
「どこにでも猫がいる」は、旅先のシチリアで恋人と最上の幸福を味わって帰国したにもかかわらず、旅に生きる彼に去られ、その後結婚して生まれた私の息子がまた私を置いて旅立ち、生き生きとした葉書を旅先のチュニジアから送ってくるという話。
「秋の転校生」は、出張で北陸の町を訪ねた僕が、その町の人々のなまりを聞いて、小学生の時好きだった転校生のことを思い出す話。
「うなぎを追いかけた男」は、看護師の私に、同室の患者である濱岡さんに対する文句を盛んに言う高田さんが、次第に濱岡さんを受け入れていくという話。
「部屋から始まった」は、閉息感の中で生きる私が、同僚から聞いた台湾の名医に会いに行き、「流せ」と言われてもらった薬を飲むと、開放的な気分になれたという話。
「初めての雪」は、妊娠中の友人と温泉に出かけた私が、恋人に妊娠の事実を早く話すように友人に促す話。
「足の早いおじさん」は、家庭教師先の生徒から、公園にいるおじさんの話を聞いて、それがスペインへ行った建築家の叔父なのではと私が考える話。
「クックブックの五日間」は、私の書いた料理本についてのインタビューを受けている時に、昔別れた男のことを思い出す話。
「ミルクティ」は、職場の後輩に言い寄られ、昔の同僚が入れてくれたミルクティのことを思い出す話。
「白い足袋」は、田舎の幼馴染みの結婚式に足袋を届けている途中に転んでハイヒールを折ってしまい、結婚式に間に合うように足袋を履いて走り出す話。
「夕焼けの犬」は、医者である私のほのぼのとした日常の話です。
過剰な自意識を丹念に語った私小説ばりの短編ばかりでしたが、「秋の転校生」でちょっとほのぼのした以外は全くノレず、最後の方は飛ばし読みしてしまいました。純文学が好きな方にはオススメかもしれません。
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