おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

ポジティブ

2006年07月11日 | 日記・エッセイ・コラム
何事においても、「いい方」に思えればいいのだが。

僕はどちらかと言えば“ネガティブ”な思考になりがちだ。

コップに溢れる程の水がある。何かの弾みでコップを倒してしまう。
あわててコップを元に戻した時に、水はコップの半分になっていた。

“あぁ、半分しか残っていない”こう考えてしまう。
“よかった、半分残っていた”とは思えない。

ある国に住む小数民族のところへ靴の販売に行く営業マン。
彼は現地に着くと、人々を見て愕然とする。
そしてその足で本社へと帰ってしまう。
靴を売らずに帰ってきた彼に上司が問いかける。
彼は“あそこでは靴は売れません”と言う。何故そう思うのかとの問いに彼は、

「靴を履く習慣があそこにはないんです。」

ライバル会社の営業マンが、同じ小数民族の住む村へと靴の販売に出かける。
彼は現地に着くと、人々をみて愕然とする。
そしてすぐに携帯を取り出し、本社へと電話をかける。
声を上ずらせ、必死に増産の依頼をしてくる彼に上司が問いかける。
彼は“ここでは靴は絶対売れます”と言う。何故そう思うのかとの問いに彼は、

「ここでは靴を履く習慣がまだないんです。」

“誰も靴を履いていない”状況で、受け取り方は180°違う事もある。


昨日、お世話になっている会社の営業マンがやって来て少し立ち話をした。
彼は、“いかにも営業”らしく、笑顔で親しげに喋ってくる。

「どうですか、調子は?」

同じ業種なんで、正直に現状を喋る。すると彼は、

「でも、久太郎さんはパソコンに精通されてるんで、色々な事が出来ますよね」

と続けた。
確かに新しい事にもチャレンジしようとはしているが、
どうも、物覚えが悪くなった様な気がする。以前ならすぐに覚えられた事でも
時間が掛ってしまう。“歳をとったなと思うンですよね”と言うと彼は、

「それは、今までに積み重ねた知識が邪魔してるんちゃいますか?」

歳をとったのではなく、色んな場面を想定出来るようになったから、
慎重になっているんですと彼は言った。

「でも、若い人が羨ましいと思う事はあるよ」と続けると、
「若い人と喋ってて、どう思いますか?」

僕はまたまた正直に「発想が素晴らしいって思う時があるわ」と答えると、

「“最近の若いモンは~”って思わずに?」

「そうやね」

すると彼は、
「それは久太郎さんが柔軟なんですよ、結構若いですやん!」
こんな調子で、彼は僕が言うことすべて“ポジティブ”な考え方に置き換える。
「なんでもそう思えたらええよね」彼の考え方に賛同すると、

「ははっ、僕がバカなだけですよ。久太郎さんとは悩みの大きさも深さも違います。」

完敗!今日から彼のように物事を見てみようと思った。







コメント
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