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日々の暮らしのなかで

我慢

2008年01月25日 | 日記・エッセイ・コラム
レジに並んでいると、せわしない男の子が居た。
 
親子連れがレジに並んでいた。
姉さんと弟は先に出口付近へ。
お母さんは、平然とレジで順番を待っている。
 
そう、平然と。
 
男の子の動きが尋常ではない。
いや、まだ顔色は普通だったので、
限界ではないのだろうけど、
ズボンのベルト付近を両手でしっかり握り、
思いっきり上に引っ張り、
溢れ出しそうなのを必死に堪えて、コミカルにダンス!
 
聞いた話で申し訳ないが、
限界まで行くと、顔が「土色」になるらしい。
 
で、その少年、
必死に尿意をこらえている。
出そうなのを必死に訴えている。
必死な目と声にならない声。
 
そういや、僕もそんな事があったなぁ~と
微笑ましくその光景を眺めていたが、
当の本人は、限界が近いのだろう。
 
平然としていた母も、少し気になりだしたらしく、
 
「お姉ちゃんといっしょにトイレに行っといれ!」 
 
と、確かに僕には聞こえたように思えなくもないのだが、
とりあえず彼は姉に手を引かれて店の外へ。
 
が、しばらくたって、
いや、時間もなにも直ぐに店内に戻ってきた。
 
どうやらトイレの場所が分からないらしい。
 
彼は右手で先っちょをつまんでいた。
もちろん、ズボンは履いているが、
何をしているのか分かるぐらいに、
必死に先っちょをつまんで入ってきた。
 
必死な彼の顔と、少しあきれた母の顔、
そして一貫して他人事と冷静な対応の姉。
 
変かも知れんけど、少し
なんか、ホッと心が温かくなった。