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日々の暮らしのなかで

あっちの水は

2008年06月04日 | 日記・エッセイ・コラム
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もう、小便でもして寝るべぇー!って
階段を降りていくと、いつもと何かが違う。
霊感とは無縁の生活を送ってきたが、
ついに眠れる力が覚醒したと、
改めて自分の未知なる可能性に愕然とした。
 
突き止めてやる!
新たな力を得た今、僕に恐いものはない。
いや、むしろこの覚醒した力を
発揮しなくては、男児ではない。
 
小便のことなど忘れた俺は、
いつもと違う何かを探した。
 
見られている。
確かに視線を感じる。
これだぁ! 新しい力は。
そうだ、俺はバビルだ。
バビル何世になるんだ?まぁ、いい。
 
自分の強大な力と、未知なる物への不安を
感じながらも、一段一段階段を降りる。
 
あれだ!
視線を感じるはずだ。モノ・アイが光る。
モビルスーツ。ジオン軍のザクだ。
こちらを観察しているように、時折光る。
 
ふわぁ~と明るくなっては、また小さくなる。
その穏やかな灯りは、どうやらザクではない。
一段一段歩を進めた階段が終わり、
ガラス窓に映る光の前にたつ。
 
凝視する。
 
蛍だった。
 
近くに川はあるものの、緑は少ない。
コンクリで固められた用水路。
そんな環境の中、
窓ガラスに止まって光っている蛍を見つけ
少々テンションがあがり、ついつい口ずさんでしまった。
 
ほー、ほー、ほーたるこい
こっちの水は、アーマイオニー
はー、はー、はりぽったぁ!
 
うまい!
 
寝る直前の思考回路はこんなもんだ。
そんな停止状態寸前にもかかわらず、こんな鼻歌が歌えるとは。
改めて自分の才能が恐くなった。
 
が、よく思い出してみれば、ハリーポッターの友達は、
 
“ハーマイオニー”
 
だった。
 
間違えた。
 




コメント
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