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日々の暮らしのなかで

ヴェテラン

2008年06月28日 | 日記・エッセイ・コラム
携帯が鳴った。
 
「今度、ソフトの試合出てくれへん?」
 
ソフトとは勿論、ソフトボールのこと。
メンバー召集の電話だった。
 
思い返してみれば、一番最初に呼ばれたのは
高校3年の夏だった。
それまでは部活があったから呼ばれることはなかったが、
自由の身になった僕に目をつけた村の人から
お誘いの電話を貰った。
 
我が村のチームは、その昔は強かったが、
小さい村のせいで、メンバー集めにはいつも
苦労する。
時には9人ぴったりのメンバーで食事を取ることも出来ず
決勝戦まで戦った事もあった。
 
数多くお誘いを貰ってはいそいそと出かけた。
高校時代はもちろん飲めなかった酒も
浴びるように飲んで、村の役員に怒られた
ときもあった。
最近では、
試合自体よりも、打ち上げのビールが目的となっていた。
 
あれから20年あまり。
主力だったはずの僕もいつのまにか
控えのメンバーに。
主力は若手に切り替わった。
 
が、盛り上げることと、
打ち上げのビールだけは
若手に任せておけないし、まだまだ譲るわけにはいかない。
 
「行く、行く、行きまっせぇ!」
 
勿論、脳裏にはビールと枝豆が浮かんでいた。