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ステレオタイプ

2010年06月23日 | スポーツ
「球に逆らわずに、素直に打ち返すべきですね!」
 
解説者が、相手エースを打ちあぐねている打者に向かって
辛らつに放つ言葉だ
この他にも
 
「右打者は右へ、左打者は左へ」
 
「バントは、もっと腰を落として構える」
 
と、宗教的、盲目的な言葉を羅列する
 
常々思うことがある
解説者とは、なんと退屈な仕事であるか!という事
初めて観る人にとっては親切な解説であるが
いつも見ているファンにとっては
そんなに入らないポジションなのが
この解説者だと思う
 
そして技術的には
100年前よりは進歩しているかも知れないが
ゲーム自体は、大した進化はしていない
それを、解説しなくてはいけないのだから
松木さんのように
特等席でサッカー見るファンのような
絶叫タイプの解説になってしまうのも
仕方のないこと
 
そしてその台詞を聞いていると
ステレオタイプな解説が耳につく
 
今、ワールドカップが連日放送されている
日本もカメルーンに勝ち、強豪オランダに
0-1で惜敗したものの、健闘が目立ち、
当初よりは日に日に盛り上がってきている
 
しかし、その戦いぶりはどうだろうか?
 
守り重視の戦術は、時には
退屈なゲームとの印象を受ける
野球だって、投手戦よりは乱打戦の方が
盛り上がるが、通好みはやっぱり投手戦だろう
 
サッカーの場合も、華麗な攻撃陣を擁していれば
攻撃重視の戦術で相手を圧倒するだろう
残念ながら、日本が勝ちを目指すのなら
守り勝つ作戦を選んだ方が勝機は見えてくる
 
そしてここで、ひとつのキーワードが
出てくる
 
“攻撃は最大の防御なり”
 
「リードしても守ることをせず、攻めにいっていた!」
 
解説者が語る褒め言葉の一つだが、
もし仮に、そのおかげで
カウンターを喰らって逆転されたら、どう言うのか?
解説者はいつも決まった台詞を順番に
言っているにすぎない
 
守って守って、隙を突いてカウンター!
 
“守りに入る”
 
どちらかと言えば、消極的な響きだが
勝つためには、相手のあることだからこそ、
 
“防御は最大の攻撃なり”
 
の言葉もまた、ひつとの真実のようにも思える
 
華麗なサッカー、楽しいサッカーをする
チームを決めるのではないのだから・・・・
 
世界で一番強いチーム
 
それが目的なら、戦術に退屈な戦術なんてない